そして、このお話はなぜか?【ほしいもの。】の智くんが校閲?をしてるので智くんの心の声が漏れちゃうことがあるようです。

本文だけお読みになる場合は太黒文字部分だけを読み進めてくださいませ。




これだけ痛がっていて食欲もなくて嘔吐があるとなると胃潰瘍の可能性も…。

とにかく点滴をして血液検査をする事を、櫻井君のお母さんに知らせないと。

「しょぉーちゃん、点滴と血液検査をするから、お母さんに話をしないとね!」


「…はい。」

痛みが、全然…引かない。
今までは、痛くなっては、時間が経つと引いて、また痛くなってを、繰り返す感じだったのに。

先生は何やらボタンを押した。
そしたら看護師さんが入ってきて色々と指示してた。

それで初めて、この診察室には先生とふたりっきりだったんだと、ぼんやりおもった。

とはいえ…この若先生に代わってから、ずっとこんな感じで先生が呼ぶまで看護師さんが、この診察室に入ってきたことが、なかったから不思議にも思わなかった。

診察も、ひとりでやっちゃうし、どうしても無理そうなときだけ看護師さんを呼んでる感じだった。

特に今回みたいに踏み込んでプラベの話を聞いてくる時はそうかもしれない。

恋の話をしたのは初めてだから余計居なくてよかった?
居たら僕、話してないかも。

部屋を出て行った看護師さんと入れ違いで、男の人が入ってきた。

「あ、しょぉーちゃん…点滴と血液検査するから準備して。」
 

「はい。
て、先生…『しょぉちゃん』?ってこのコのことですか?」

と、僕を見る男性の人…かっこいいな。


「うん、そうだよ?」


「患者さんを下の名前で呼ぶの……ダメじゃないですけど…さすがにこのコ…中学生?ですよね?嫌がられません?」


「え?でも…しょぉーちゃんのことは幼い時から知ってるし、じいちゃんも“しょうちゃん!”って呼んでだからさ、くせ?みたいなもんだよ。
とか、言ってないで!早く準備して!
しょぉーちゃん痛がってる!
たぶん意識失うよ?このままだと!」


「あ、ごめんね。
すぐ点滴するからね。
その時、血液検査用の採血もしますので。」


「え?かわいそうじゃん!」


「は、い?
先生のオーダーですよね?」


「そうだけど…こんな苦しんでるんだから、点滴終わってからで良くない?」



まてまてまて!
男子1人増えとるやないかい!
オトコが増えたぞ!
しかも!翔くん?かっこいいとかおもったの?
それ!浮気だからね!浮気!