例えば日曜日にどよよどーんと空一面に広がる灰色の雲……
illustrated by おのえり。 さん via illustAC
に『コンチクショー』と言ってみたところで、気分は一向に晴れることもなく。
そもそも雲に色があるわけじゃないことなんかを知っていたりすると……
雲に八つ当たりする自分にさらに淀んじゃったりするわけで
例えば月曜日の朝に玄関を出たその一歩目が水たまり……
illustrated by 甘 さん via illustAC
だったりすると、『ちっ』と思わず舌打ちしちゃったりしても心は一向に晴れることもなく。
傘を開くのに気を取られて足元に注意が向かなかった自分にムショーに腹立たしかったり
だいたい長いこと降らなければ水不足を心配するくせに、降れば降ったで腹立たしいのが雨
ま、お天気とは上手に付き合いたいとは思うものの、ことみかんにとってみれば、曇りや雨は気分をダダ下がりにする最大の要因のひとつだったりします
では。
では、ダダ下がっちゃった気分を上げるのは
もちろん疑うことなく肉
ステーキだったり焼肉がベストなんだけれども、塊肉ならば文句ないところ。
長時間火を通さなければならない牛すねだとか牛すじならば、こう、ジョジョに気分だの期待が盛り上がってくるわけで
というわけで、シチューのシーズンが終わりを告げ、みかん亭あたりでは今後いつまでお見かけするかわからなくなっている牛すね。
大和煮……しょうゆと砂糖で甘辛く煮た牛すねの大和煮を食べてから……
やってみようと思っていたジャム煮を試して見ることになりました。
豚肉にはオレンジマーマレードを合わせましたが……
牛肉にはまずアプリコットジャムよね
ま、実際にはざくろにするかアプリコットにするかカンカンガクガクあった結果の『まず』なわけですけど
写真は全量。
■材料 牛すね 180g A. にんにく 20g A. しょうが 15g A. 長ねぎ(青い部分) 1本分 A. 清酒 大さじ3 A. 野菜ブイヨン*1小さじ2A. 水 1.5㍑ 水*2 200ml B. しょうゆ 大さじ3 B. アプリコットジャム 大さじ3(60g)
にんにくは潰し、しょうがは皮つきのままやや厚め(2mm厚ほど)にスライスする。
牛すねは……
珍しく国産黒毛和牛です
水からゆでこぼし(沸騰後2~5分ほど)、流水で洗う。
アクを取りながらゆでこぼしましたが、
5分程でアクが出てこなくなりました。
鍋に牛すね()、Aを入れて火にかけ……
沸騰したら(必要ならばアクを取って)、アク取りシート(肉が水面から出るのを防止します)をして弱火で3時間下ゆでする。必要に応じて水を追加する。
ここで1日目終了。肉を取り出し、下ゆで汁は漉してから合わせてキッチンポットに入れて冷蔵庫に入れて保存*3します。
冷蔵庫からキッチンポット()を取り出し、表面で固まっている脂を除いてから、牛すねと下ゆで汁を鍋(ウォックパン・コニカルパン)に移し、水*2 200mlを加えて火にかける。沸騰後にはアク取りシートをして弱火で20分煮て肉の中心まで温め直す。なお、工程の下ゆでから一気に味つけするのならばこの項は割愛する。
肉の中心まで温め直しています。
Bを加えて……
よく混ぜる。アク取りシート(あるいは落し蓋)をして、弱めの中火で20分煮たら……
ここは落し蓋でも。
アク取りシート(落し蓋)を外して中火にし、煮汁をかけながら煮詰めれば……
泡の具合を注視してください。
できあがり。
器に盛っていただきます
写真は全量。
ちょっと寄ってみましょう……こんな感じ↓のできあがりになりました
写真は全量。
*1 思うところあって……というか、今回は完成形が見えた状態で下ゆでを始めたので割愛しています。アプリコットジャムの邪魔をしないかと思案した結果でしたが、果たしてどうだったのかはわかりません
*2 冷蔵保存した下ゆで済みの牛すねを温め直すために使用します。下ゆで後に冷蔵保存しないなら不要です。
*3 キッチンポットは18-8(あるいは18-0)ではなく、モリブデン製がおすすめです。みかん亭では9cmで600mlほどのものを使っています。あるいはガラス容器もアリです。ステンレス(18-0、18-8)での保存はおすすめしません(お鍋のメーカーが食材を入れたままで放置しないようにとする理由と同じです)。
こうして、ダダ下がっちゃった日曜日にどよよどーんと心に広がる灰色の雲は吹き飛ばせたわけですけど……
月曜日は雨予報のみかん亭地方
少なくとも傘を開くのに気を取られて足元の注意が散漫にならないようにしようと思っています。
週の一歩目ですからね
photo by miiinaamiii さん via photoAC