さて、今回は菜箸のお話。
調理ベラのときに書いたように……
自分を道具に合わせることができればなんでもよい(たぶん弘法大師空海談)のですが、そうでない場合には、身長や手の長さ、コンロに対してどんな位置で作業するのかとか、鍋やフライパンの大きさだとか、いろんな要因によってベストなものが決まるのは同様です。
みかん亭では、それこそいろんな素材の菜箸を使ってきましたが、結局残ったのは木製の菜箸のみ
その最大の理由は重さです。
とにかく木製の菜箸は軽い
ま、使っていくうちに先っぽが変色しちゃうのは避けられませんし、使いっぱにしたり水につけっぱにしたりできませんのでサッサと洗って乾かさなくてはなりません。それを嫌がるのならお安めの菜箸を交換しながら使うというのが最善です
おすすめサイトで評価の高い某竹製の菜箸などは反りまくりのものもありますので、通販ではなくショップで厳選して求めることをおすすめします。
100均などのものも反っていたりすることがあるので、ご注意を
で、とにかく使いやすいものをとお考えの皆さま、先に書いたとおりに使いやすさは千差万別で、菜箸と検索すれば数多くの商品がヒットし、うんざりするほどの(笑)選択肢があるんですけど、以下みかん亭で今なお使いつづけているものを紹介させていただくこととします。
選択の一助となれば幸いです。
あ、先っぽの太さですが、持ち上げるという作業をする場合には細いのを、いためるのならば太いのがおすすめです。
盛り付け用には24~28cmほど、その他の場合には27~30cmほどが使いやすいと思います
はいっ、菜箸のみなさーん……あ、揚げ物用のステンレス君は待機でいいからね
あつまれー!!!
先端はこんな感じ。
さて、写真の一番上から。
高山市の慶七郎の菜箸。
製造元の直販で、無料で名前などの刻印もしてもらえますが、納品までは1週間ほどかかる場合も(名入れをしなくても同様のようです)。
北海道産の一位材の端材から作られているそうです。表面処理などがない無垢の菜箸です。長さは概ね29cm。先細タイプもあるようですが、こちらは先太タイプ。いためものには先が太いほうが使いやすいと考えています。
次は栗原はるみさんのyutori no kukanから。
3本セット(長さや先端の形状が違う3本セット)もありますが、先細で長さが30.5cmの2本セット品。持つ側も細めに作られています。竹にウレタン塗装が施されています。
全体的に細いのでいためものには向きません。
真ん中はあちこちで高評価のにちにち道具の竹(無垢)の菜箸、先細で33cmのもの。
30cmが使いやすいのですが、やはり人気のようで現在は品薄の様子。
上から四つめ(下からふたつめ)は土佐龍の四万十ひのき(無垢)の菜箸、先は結構太め、持つ側も結構太いです。30cmと33cmの2本セットでの販売。写真は30cmのものです。
一番下は公長齋小菅の盛り付け箸。
こちらは盛り付けに特化した箸です。
長さ28cmで先細。孟宗竹にウレタン塗布を施しているようです。
木製の菜箸、柔らかめのスポンジで洗って、しっかり乾かすことをおすすめします。
ひとまずこの五人衆五本衆でみかん亭は満足しているのですが、おすすめの菜箸があればご教授くだされば幸いです。
そうそう、集合の声に答えてはくれませんでしたが、竹製で滑り止めつきのカブキ菜箸も時にいい仕事をしてくれています
はて、なぜカブキ菜箸はカブキ菜箸なのか?
竹製品の総合商社神堂(東大阪市)の竹のたよりによれば……
歌舞伎の代表的な引幕、定式幕の配色に似せた塗りからそう名づけられたそうな
マンマですが、歌舞伎菜箸ではなくカブキ菜箸と書くのが正しいんだとか
photo by miiinaamiii さん via photoAC