お蕎麦と言えば、こいつを忘れちゃなのが……
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はいっ、春告魚そば。
これはメバルですか? いいえ、ゾン……ニシンです
春告魚(はるつげうお)と言えば、ニシンとメバルのことだとばかり思っていたんですけど、最近小耳に挟んだところでは、
地域によって様々なんだとか
春になってワンサカ捕れる魚ということでしょうか
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いずれにせよ、春告魚の代表格であるニシンも、今から10年ほど前の記事では、
春去魚
とされています
春にはもう捕れなくなっちゃうんですね
ニシンはほぼほぼ身欠きにされるようなので、季節感は薄いんですけど
ニシン御殿も今は昔。
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栄華をしのんで、ペロリといただくことにしましょう
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にしんそば、ね
身欠きにしんと明示されていましたが、干した感じはなく、半身にして冷凍したもののようでしたので、下ゆで(下煮)は行っていません。結果、元気な骨に暴れられました
下ゆで(下煮)なしの試作版としますが、圧力鍋を使うのが良いのかもしれません
なお、しょうがは乾物の場合には入れていません。
関西風のつゆで。
■材料 身欠きにしん(冷凍*1) 2枚 しょうが 1カケ A. 水 200ml A. 清酒 100ml A. (きび)砂糖 大さじ3 A. こいくちしょうゆ 大さじ1 A. たまりしょうゆ*2 大さじ1
身欠きにしんは冷蔵庫において解凍し、カマ、背ビレ、腹ビレを落とし、お好みで、骨抜きで太い骨を抜く*3。しょうがは皮を剥いて千切りにする。
水(分量外)、ひとつまみの生米(分量外)を入れて火にかける。沸騰したら浮き防止に落とし蓋をして弱火にし、20~30分ゆでてザルに取ってよく洗う。*4
鍋にAを入れ、沸騰したら皮目を上にして、にしんを入れ、しょうがを散らす。
落とし蓋をして弱火で20分ほど煮た……
煮たら蓋を取って火を強め、スプーンで煮汁をかけながら煮詰めればできあがり。
もちろん、にしんそばにします。
こちらはかえしを使った関東風。
*1 身欠きにしんとはアタマを落とし、内蔵を除き、半身にして干したものという認識でしたが、ほぼほぼふっくらしたままの半身を冷凍したものを見つけました。一夜干しでもなさそうですが、身欠きにしんだと明記されています。
下ゆで(下煮)したものはこちら↓。
*2 または再仕込み醤油。もちろん、全量をこいくちしょうゆでも。
*3 今回はカマとヒレを落としただけで、骨はそのままです。結果、骨が元気すぎました
*4 乾物ではないので、省略しました。
にしんの別名は春告魚……ひとまず春去魚のことは忘れましょう
春にはまだちょっとありますが、新春を迎えるための年越しそばに"にしん"そばというのも、オツなものかも知れません。
紅白のめでたさでえび天というのが一般的ですが……
はいっ、このとおり↑。
えびの紅白は衣で隠れてしまって脳内再生するしかなくなりますし、なんにせよ
大晦日にはえび天の値段がえびのぼりうなぎのぼり
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という現象には、断として異を唱えたいところです
今のうちに買って冷凍しちゃうなんて防衛策はありますけど
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