大正6年に初版が発行された、家庭日本料理法なる料理本を手に入れましたびっくり

著者には赤堀峯吉 さんのお名前が見られますが、日本で最初の料理学校である赤堀割烹教場を開設 した初代(峰翁)を示すのか、刊行当時に教場長だった三代目(旺宏)を示すのか、あるいはすべての赤堀峯吉さんを示すのかは今の所わかりませんアセアセ

ほかには、赤堀菊子さん、赤堀みち子さんらが名を連ねています。発行は夏目漱石の初単行本となる『吾輩ハ猫デアル』を刊行した、今はなき日本橋区通1丁目の大倉書店。

 

 

およそ100年前の料理本で、大正6年に初版が発行され、大正13年9月28日には14版が、2週間後の大正13年10月15日には15版が増刷されています。巻末には大正14年3月30日の日付とともに初代の持ち主であろう方のサインがあり、他の書き込みやシミもあり、経年劣化が見られますが、100年前の書籍だと思えば満足な状態だと思います――ま、他の100年ものの書籍を手にしたことはありませんので、感覚的なものではあるのですがアセアセ

この家庭日本料理法の、

 

牛肉料理十種のうちの『牛肉の雑煮』が肉じゃがの原点ではないかという噂――

 

 

聴きつけて目にして

 

 

レシピを知りたくなって探していました。

国会図書館にはあるよう でしたが、レイノアレがアレで二の足を踏んでいるうちに

 

見つかっちゃったびっくり

 

というか、見つけたのはもう随分前になるんですけど、お値段に二の足を踏んでいたというのが正直なところてへぺろ

当時2円50銭だったものがウン千円――ま、お料理本としてはびっくりするお値段ではないんですけどニヤリ

 

ま、そんなこんなで。

眺めているうちに、日本食が食べたくなって――何故か、これってへぺろ

 

 

みかん亭流 -厚揚げの煮物(甘辛煮)-

 

■材料(1人分)
  厚揚げ 1枚(150g)*1
  長ねぎ 1/2本
  ぶなしめじ 40g*2
A. だし汁*3 300ml
A. しょうゆ 大さじ2
A. 本みりん 大さじ2
A. 砂糖 大さじ1.5*4
  しょうが*5 お好みで

1 長ねぎは1cm幅の斜め切りにする。

2 鍋に湯(分量外)を沸かし、沸騰したら中火にして厚揚げを入れ、1分煮てザルに取って油抜きとする。

 

 

3 鍋を洗い、中火でAを煮立たせる。厚揚げを入れ、お好みで千切りしょうがを散らす。再沸騰したら落し蓋をして火を少し弱めて5~6分煮る。できたてをいただくのならば10分ほど煮込んで水気をもっと飛ばしてもよい。

 

 

4 落し蓋を取り、長ねぎ、ぶなしめじを加えて2~3分煮る。

 

 

5 火から下ろし、蓋をして冷ましながら味を染み込ませる。粗熱が取れたら、容器を移して冷蔵庫に入れる。できたてをいただくのよいのですが、ひと晩ほど寝かせたものを中火で温め直したもののほうが、みかん亭の好みです。

 

 

 

*1 16cmの鍋では1.5枚が限度ですが、鍋のサイズ次第では2枚(2人分、300g)ほどまで。長ねぎやぶなしめじの分量はそのままで。

*2 カット品もしくは、石づきを落として40g。

*3 だし汁はお好みのものを準備します。今回は今村屋の金の鰹だしを使っています。水は300ml+大さじ1で。

 

 

食塩、砂糖、粉末醤油が加えられているものです。

 

 

*4 お好みで大さじ1くらいまで。

*5 今回は入れていません。お好みでひとかけを皮を剥いて千切りにして使います。

 

 

100年前、100年前と何度も書きましたが、大正13年の15版ですから、実際には97年前で、大正14年3月30日の日付と署名がありますので、この本自体はまだ96歳びっくり

 

付喪神になるのにはまだ数年

 

かかるはずなので、大事に読んでみようと思っています

ま、そんなこんなで、みかん亭にはにわか日本食ブームがやってきたのでしたニヤリ

 

 

 

文書作成にあたり、2011年に発表された今井美樹さん(昭和女子大学人間社会学部初等教育学科)の論文『1882(明治15)年創立の赤堀割烹教場における調理教育と女性の活躍 』(ISSN 1348-0103)を参考にさせていただきました。