世界観ブログ
第5話
母が妹を出産して家を帰っていきなりの借金の取り立てから、
お金も底をつきいよいよもって、
路頭に迷う私たち家族に救世主が現れます
その救世主とは、
母が以前からお世話になっていた内職の会社の奥さん
我が家の話を聞きつけ、
家に駆けつけてきてくれました
そして、その奥さんは母に3万円渡してくれたそうです。
「返すのはいつでもいいから、子供たちにご飯を食べさせてあげて」と。
この話を大人になって母から聞いたときは、
本当に胸があつくなりました
この方が3万円を渡してくれなかったら、
私たちはどうなっていたのでしょう?
私はまだ3歳なので当時は何も分かりませんでしたが、
今になってですが、
本当にありがとうございましたと伝えたいです
心温かい人に出会えたおかげで、
私たち家族は何とかその場を乗り越えることができました
妹はまだ生まれたてだったので、
本当に元気に育ってよかった
1番立派に育ちました
ですが、借金事件と産後で不安定な気持ちだった、
母の様子がどんどんおかしくなっていきます。
母の心はもう限界だったのでしょう。
そしてついに
母は家を出ていってしまいます。
私たちを家に残して…
実はその時のことも鮮明に覚えています
何度も書いていますが、
私の3歳の子供のころの記憶です。
「お母さんおいていかないで!」
そう玄関先で泣き叫んでいた私
子供って本当に無力なんですよね
どうすることもできませんでした…
ここから、
私の中で母に対する気持ちが大きく変化していったのかもしれません
「見捨てられた」
その気持ちがどこかで残っていたのかもしれません。
でもそののちに、
出ていったあとの母の様子を、
ひいおばあちゃんから、
大人になってからあらためて聞いて、
当時の母はかなりのうつ状態だったそうで
挙動不審な言動や、
行動をしていたようです
それを知った瞬間に、
私の母に対する見方は変わって、
今ではすっかり解消していますが
それは大きくミゾができてしまった、
きっかけだったので、
それはそれは複雑な気分でしたね
この後もなにも知らない私は、
このことがきっかけで、
母との関係がどんどん悪くなっていったのだと、
今振り返ればそう思います。
次回へ続きます