だんらんの時
「だんらん」という言葉を
あまり聞かなくなったような気がします。
「それいゆ」を読んでいると
この言葉、時々出てきます。
外出自粛のおかげで
家族で過ごす時間の長さやかたち
少し変わったでしょうか。
若かったころ
夫と、夕食のあと場所をリビングに移して
お茶など飲みながら今日の出来事を話したりする時間を
二人しかいないのに
ふざけて「だんらん」と呼んでいたことがあります。
家族の一員だったトラ猫も加わって
「さあ、だんらんしよう!」なんて楽しんでいたのです。
その雰囲気が好きだったのか、そのうちに
猫が「だんらん」という言葉を覚えてしまい、
「だんらんするよー!」と言うと
別の部屋にいてもトコトコとやってくるようになりました。
今では懐かしい想い出ですが
「だんらん」という言葉の響きは
いまも好き。
漢字で「団欒」と書くよりも、
あったかい気持ちがします。
夜ふけてからの団欒では
どうかと思いますが、
日曜の夕方など
一家揃っての楽しい団欒を
「みんなで歌う夕べ」とする
プランはいかがでしょう?
誰かが新しく習った歌や、
お母さまの懐かしい想い出の曲を
教え合ったり、
お父さまがバス、お母さまがアルトで
合唱をしたりするという夕べを。
歌はその時のなごやかな空気を作りますし、
ピクニックなどのためにも。
中原淳一