仕事を続けながら結婚して当然バタバタして

今なら汗を止める手術の出来る病院、と耳にした病院名を検索できるけれど20年以上前はそうはいかなかった。


生活が落ち着いて

まず電話帳で病院名を調べてから直接電話をした。

うろ覚えだけれど軽く説明を受けたのかな?

病院へ行く前に資料を郵送してもらったのか覚えていないけれど私には他に選択肢が無かったので受診した。

首都圏の大学病院規模のペイン科。

予約ではなくて数時間待った。

私が手術出来ると知った時のテレビの特集を待合室でずっと流していてお見舞いの病室のカーテン越しに聞いただけだから映像は初めて見た。「何もしなくても手からしたたり落ちるのは、汗」若い女性で取材の人は驚いていたけれど手の汗は私は自分で見慣れていた。


診察への緊張の中、ハンカチを握っていたけれど待合室で大勢の人達が同じ様にハンカチを握っていて初めて「私だけじゃないんだ」と嬉しかった。


診察室に呼ばれて医師の前に座り

「手のひら見せてください」

緊張して普段より汗が出ている手を見せた

「手術出来ますよ」

受診しても手術を勧めない場合もあるらしく私はすぐにそう言われるレベルだった。


資料はどの段階で貰ったのだろう。

全身麻酔、腹腔鏡手術。脇の少し下に今も小さい傷が有る。肺を縮めて副交感神経を切除する。

26年前だから今はどんな治療なのだろう?

手術を受けると決めた。

でもその病院だと希望者が多くて数ヶ月待ち

割高で良ければ少し離れたこじんまりした病院でだと執刀医が出向く形で比較的空いているとの事でそちらを選んだ。

その時点では私は周りに隠していたから職場の夏休みを利用、上司にだけ理由を伝えた。


幸いだったのは同意書は亡きダンナさんに書いてもらえば良くて、もし結婚前なら変人父は市販薬もなるべく飲むなと言い、体に何かするなんてダメ、ピアスなんてもっての他な人でこんな手術なんて言えなかったし結局亡くなるまでに私からは言っていない。




では、また(╹◡╹)