『墓泥棒と失われた女神』イタリアという役名を付けるセンス、そして幻想的な雰囲気を楽しめる。 | himawari's diary

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鑑賞日 2024年7月21日(日)
 
 
製作年 2023年
 
製作国 イタリア・フランス・スイス
 
言語 イタリア語・英語 日本語字幕
 
尺 131分 
 
公開日 2024年7月19日(金)
 
原題 La chimera
 
レイティング G
 
配給 ビターズ・エンド
 
 
スタッフ
 
監督・脚本 アリーチェ・ロルヴァルケル
 
撮影 エレーヌ・ルヴァール
 
編集 ネリー・ケティエ
 
 
主なキャスト
 
ジョシュ・オコナー:アーサー
 
イザベラ・ロッセリーニ:フローラ
 
アルバ・ロルヴァケル:スパルタコ
 
カロル・ドゥアルテ:イタリア
 
ヴィンチェンツォ・ネモラート:ピッロ
 
 
概要
 

墓泥棒が探すのは、お宝か愛か―。

 

80年代、イタリア・トスカーナ地方の田舎町。考古学愛好家のイギリス人・アーサー(ジョシュ・オコナー)は、紀元前に繁栄した古代エトルリア人の墓をなぜか発見できる特殊能力を持っている。墓泥棒の仲間たちと掘り出した埋葬品を売りさばいては日銭を稼ぐ日々。
そんなアーサーにはもうひとつ探しているものがある。それは行方知れずの恋人・ベニアミーナだ。
ベニアミーナの母フローラ(イザベラ・ロッセリーニ)もア ーサーが彼女を見つけてくれることを期待している。しかし 彼女の失踪には何やら事情があるようだ・・・。
ある日、稀少な価値を持つ美しい女神像を発見したことで、 闇のアート市場をも巻き込んだ騒動に発展していく・・・。

(引用元:公式サイト)
 
 
感想
 
歴史、遺跡、映画などへの
 
リスペクトを感じる作品でした。
 
映像の質感と早回しなどの手法が
 
古い映画のようでした。
 
原題が『La chimera』だけに、
 
ギリシャ神話も想起させられ、
 
赤い糸に導かれる恋愛のシーンは
 
幻想的で素敵でした。
 
 
キャスト陣では、
 
「遺跡と失踪した恋人」を探し、
 
常に過去にとらわれている、
 
アーサーを演じたジョシュ・オコナーの
 
つかみどころのない、謎な雰囲気が、
 
結構よかったです。
 
たまたま今朝、先月鑑賞した
 
『チャレンジャーズ』をUPしましたが、
 
こちらにも出演していたことを思い出しました。

 
『チャレンジャーズ』の役柄より
 
本作の方が好印象でした。
 
アーサーの失踪した恋人の母親を演じた
 
イザベラ・ロッセリーニは、
 
おばあちゃんって雰囲気の役柄でしたが、
 
やはり隠せないオーラと存在感がありました。
 
 
もっとコミカルと思いましたが、
 
意外とそうではなかったのと、
 
時間の経過がわかりにくい、などがあるので
 
好みがわかれそうではありますが、
 
全体的には興味深くてなかなかよかったです。
 
廃駅を修復してそこに住みつく女たちの、
 
未来を見ているたくましい様子なども
 
描かれていて、過去にとらわれた男たちとは
 
対照的でした。
 
「イタリア」という役名の人物が登場しますが、
 
イタリア映画で「イタリア」という役名を付ける
 
センスもおもしろいな、と思いました。
 
 
上映館が少なすぎるのが残念ですね。