『潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断』ベルギーのポテトフライが心を和ませる。 | himawari's diary

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鑑賞日 2024年7月6日(土)
 
 
製作年 2023年
 
製作国 イタリア・ベルギー
 
言語 イタリア語・フラマン語・英語 日本語字幕
 
尺 121分 
 
公開日 2024年7月5日(金)
 
原題 Comandante
 
レイティング G
 
配給 彩プロ
 
 
スタッフ
 
監督・原案 エドアルド・デ・アンジェリス
 
脚本 サンドロ・ヴェロネージ・エドアルド・デ・アンジェリス
 
 
主なキャスト
 
ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ:サルヴァトーレ・トーダロ艦長
 
シルビア・ダミコ:リナ・トーダロ(サルヴァトーレ艦長の妻)
 
マッシミリアーノ・ロッシ:ヴィットリオ・マルコン副長
 
ヨハン・ヘルデンベルグ:ヴォーゲル艦長
 
アルトゥーロ・ムゼッリ:ダニロ・スティエポヴィッチ
 
ジュゼッペ・ブルネッティ:ジジーノ・マグニフィコ
 
ジャンルカ・ディ・ジェンナーロ:ヴィンチェンツォ・ストゥンポ
 
ヨハネス・ウィリックス:ジャック・レクレルク(通訳)
 
 
概要
 

実話に基づく、海の男たちの誇りと絆の戦争秘話

 

 2023年ヴェネツィア国際映画祭オープニング作品。本作は、第二次大戦中、イタリア海軍潜水艦コマンダンテ・カッペリーニが沈めた敵国船の乗組員を救助したという実話を基に戦時下においても決して失われることのない未知の海の男たちの誇りと絆(シーマンシップ)を描いた重厚な戦争秘話。イタリア海軍の全面協力をやめ実物大の潜水艦コマンダンテ・カッペリーニを再現。CGでは表現できない本物の重厚な質感とクルーたちの過酷な勤務描写が、潜水艦映画の傑作『U・ボート』と比肩するクオリティを堅持し、「潜水艦映画」に目の肥えた観客たちを唸らせるだろう。監督は本作で2度目のヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門に選出されたエドアルド・デ・アンジェリス。主演のサルヴァトーレ・トーダロ鑑長を演じるのは数々のイタリア映画の巨匠たちに重用されてきた優ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ。

(引用元:公式サイト)
 
 
感想
 
色彩は違いますが、ペドロ・アルモドバル的な、
 
シュールなシーンがあったのが印象的でした。
 
それと、ナレーションが結構多いのが、
 
なぜかちょっと不思議な感じで、
 
夢の中の出来事の様でした。
 
 
イタリア海軍潜水艦コマンダンテ内では、
 
淡々と男たちの戦争秘話、
 
誇りと絆が描かれていきます。
 
コマンダンテは、
 
日本とも関わりが深いようですが、
 
サルヴァトーレ艦長が、明治天皇の
 
言葉を引用するシーンがありましたね。
 
 
コマンダンテが撃沈したために遭難した
 
ベルギーの乗組員を救助し、
 
閉鎖的な空間で一緒に過ごすのは、
 
ヒヤヒヤさせられるところもありましたが、
 
なぜ国同士が戦争をしているのかという、
 
皮肉さを感じてしまいました。
 
なぜ助けたのかについてサルヴァトーレ艦長は、
 
「イタリア人だから」と。
 
美談すぎるようにも感じますが、
 
こういうことって、
 
現実的に、他にもありますよね。
 
 
ベルギーがポテトフライの発祥の地、
 
というのは有名な話ですが、
 
このポテトフライが皆を和ませることになるのは、
 
食材が残り少なくなったところでの、
 
いい展開でした。
 
当時、イタリアには
 
まだポテトフライがなかったらしく、
 
「揚げ物好きのイタリア人がなぜ思いつかなかったのか」
 
と言いながらベルギー人に教えてもらって
 
ポテトフライを作り、皆で分け合います。
 
ほっこりするシーンでした。
 
 
エンドロールでは料理のメニュー名が
 
延々と語られます。
 
ただ、字幕が途中までしかなかったのが
 
残念でしたね。
 
本作ではポテトフライ以外でも、料理が重要な
 
アイテムとなっていたので、頑張って
 
最後まで字幕を出してほしかったです。
 
 
それと、まさかの、
 
「イタリア海軍の全面協力をやめ実物大の潜水艦コマンダンテ・カッペリーニを再現」
 
というのも驚きました。
 
やはり、本物の迫力は圧倒的です。
 
凄いと思う反面、
 
修繕作業で命を落としたり、その他にも
 
過酷な労働があったことには胸が痛みました。