『ヴァル・キルマー/映画に人生を捧げた男』A24の知られざる映画たち。全てがA24で日本初公開。 | himawari's diary

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鑑賞日 2024年1月15日(月)
 
 
製作年 2021年
 
製作国 アメリカ
 
言語 英語 スペイン語 日本語字幕
 
尺 108分 
 
公開日 2023年12月22日(金)
 
原題 Val
 
レイティング G
 
配給 U-NEXT
 
 
スタッフ
 
監督 ティン・プー、レオ・スコット
 
製作 ヴァル・キルマー
 
ナレーション ジャック・キルマー
 
 
主なキャスト
 
ヴァル・キルマー
 
 
概要
 

昨年『トップガン マーヴェリック』のカムバックで映画ファンに感動を与えた名優ヴァル・キルマーは、2014年に冒された咽頭がんの闘病の末、機器の手を借りてようやく発話ができる状態になっていたー。そんな彼が自らプロデュースしたドキュメンタリーにおいて、彼はこれまでの人生を振り返っていく。数々の代表作の未公開映像によりこれまでのキャリアが語られるほか、兄や彼自身が撮りためていた過去の映像により、映画とともにあったキルマーの少年時代が明らかになる。

(引用元:公式サイト)
 
 
感想
 
ホームビデオ的なものから
 
映画や舞台の撮影秘話まで、
 
少年時代から最近までのヴァル・キルマーの
 
リアルが観られるドキュメンタリー作品。
 
とっても貴重な映像ばかりなので、
 
記録を残しておくことって大切だな、と。
 
カッコいい、興味深い、グッとくる、切ない、
 
いろんなシーンがあり、
 
いろんな感情が湧きました。
 
 
弟を亡くした悲しみを抱えたまま、
 
最年少の17歳で、
 
ジュリアード音楽院演劇科に入学。
 
本格的に演技を学んでいたこと、
 
『トップガン』 で共演した、
 
ケリー・マクギリスも
 
同学院の卒業生だったこと、
 
その当時の映像や舞台で
 
演技する様子も紹介されます。
 
卒業して2年後、ケヴィン・ベーコンに誘われ、
 
ブロードウェイの舞台
 
『スラブ・ボーイズ』 に出演。
 
それまでは主演ばかりだったのに、
 
ケヴィン・ベーコンやショーン・ペンらに続く
 
3番手になったことも。
 
 
『ドアーズ』 は
 
オーディションで勝ち取ったなど、
 
数々の作品についての裏話や
 
共演者や関係者のコメントも
 
とっても興味深かったです。
 
『ドアーズ』 は賛否両論あるようですが、
 
個人的には好きな作品です。
 
ジム・モリソンに扮した姿と歌声は見事で
 
共演者のメグ・ライアンも最高に美しいです。
 
 
マーロン・ブランドとの共演が消えたり、
 
プライベートでは離婚するに至った経緯など、
 
思い通りにいかなかったことも
 
赤裸々に語られます。
 
 
コミコンやファンの集いなどのイベントでは
 
熱狂的なファンがたくさんいて、
 
今でも変わない人気ぶりがうかがえます。
 
『トゥームストーン』 の屋外上映会の
 
盛り上がりもすごいものでした。
 
ただ、この様子をヴァル・キルマーは
 
「昔取った杵柄で......。最も後ろ向きなことを.....」
 
と語っています。
 
しかし、いい作品は何年たってもいいものだし、
 
何度も観たい人がたくさんいるのだから、
 
過去作品は堂々と活用していただきたいです。
 
 
老若男女が集うサイン会では、
 
みんな『バットマン』や
 
『トップガン』などのグッズを持参。
 
ヴァル・キルマーの復活を喜び体調を気遣う
 
ファンの皆さんの熱い思いも印象的でした。
 
サイン会の途中で、さすがに疲れたようで
 
一時中断もあり、本調子でなさそうな様子が
 
ちょっと気になりましたが、
 
今後もお元気で過ごされますようにと願います。
 
 
『トップガン マーヴェリック』についての
 
コメントはなかったのですが、
 
『トップガン』 の続編として、
 
ヴァル・キルマー演じるアイスマンの存在は
 
作品に深みを与えたと感じています。
 
短い登場シーンでも、
 
かなりグッとくるものがありました。
 
 
想像以上に演技やアートに対して
 
深いこだわりを持っていて、
 
それがヴァル・キルマーの
 
あの雰囲気を作っているのかと、
 
やっとわかった気がします。
 

脚本に10年以上もかけたという、

 

マーク・トウェインに扮した一人芝居を

 

以前やったようですが、

 

これは観てみたかったです。

 

ヘアメイクをした姿が本人にそっくりでした。

 

 
娘・メルセデスとの微笑ましい関係性は
 
うらやましいほど幸せそうでよかったです。
 
父娘共演の、2020年の『デッドヒート』 は
 
以前、感慨深く鑑賞したのですが、
 
この作品の裏話なども聞きたかったですね。 



そして、息子・ジャックが
 
本作のナレーションを担当しています。
 
とても優しい声ですね。
 
ヴァル・キルマーの若い頃の声にそっくりで、
 
映像との親和性が高く、心地よかったです。
 
 
ちょっとコミカルなオマケ映像もあり、
 
最後まで楽しめました。
 
機会があればもう一度観たいです。