20世紀を代表するフランスの巨匠、アンリ・マティス(1869–1954年)。純粋な色彩による絵画様式であるフォーヴィスム(野獣派)を生みだし、モダン・アートの誕生に決定的な役割を果たした彼は、84歳で亡くなるまでの生涯を、感覚に直接訴えかけるような鮮やかな色彩と光の探求に捧げました。彼が残した仕事は、今なお色あせることなく私たちを魅了し、後世の芸術家たちにも大きな影響を与え続けています。
世界最大規模のマティス・コレクションを所蔵するポンピドゥー・センターの全面的な協力を得て開催する本展は、日本では約20年ぶりの大規模な回顧展です。絵画に加えて、彫刻、ドローイング、版画、切り紙絵、晩年の最大の傑作であり、マティス自身がその生涯の創作の集大成とみなした南仏ヴァンスのロザリオ礼拝堂に関する資料まで、各時代の代表的な作品によって多角的にその仕事を紹介しながら、豊かな光と色に満ちた巨匠の造形的な冒険を辿ります。(引用元:公式サイト)
センターで区切られた2つの部屋。
家具の遠近感や角度などをじっと観ていると
不思議な感覚に陥ります。
実物の迫力に圧倒されました。
実際の色ではなく、
マティスが感じた色彩での表現ですが、
赤のインパクトがすごい。
「緑色の食器棚と静物」
1928年 81.5×100cm
戸棚の扉が半開きですが、
フワーッと手前に開いてきそうでした。
「黄色と青の室内」
1946年 116×81cm
夏と秋が同居しているような色彩。
なぜか切なさを感じて引き込まれました。
購入したポストカードの一部です。
右上 「読書する女性」
11895年冬 61.5×48cm
初期のこういう写実的で暗めの色彩の
作品も好きです。
左上 「赤の大きな室内」
1948年春 146×97cm
右下
「馬、曲馬師、道化(版画シリーズ《ジャズ》より)
1947年 紙サイズ 42×65.2cm
体力が落ちてきてからの
製作の工夫が込められた切り紙絵。
左下
「ハート(文芸誌ヴェルヴ23号)
1949年 紙サイズ 41.8×65.7cm
ポップで可愛い。
この3点は、
マティスが最晩年に手がけた南仏・ヴァンスの
ロザリオ礼拝堂関連のポストカードです。
右上
「レジナ」館のアトリエで
登板壁画《聖母子》に向けて最初の下絵を描く
アンリ・マティス
1949年 写真 撮影:エレーヌ・アダン
左上
主祭壇用の磔刑像を製作する
アンリ・マティス
1960年
写真 撮影:エレーヌ・アダン
下
「ヴァンス礼拝堂、ファサード円形装飾
《聖母子像》(デッサン)」
1961年 紙直径 151cm
ロザリオ礼拝堂のステンドグラスを
イメージしたショッピングバッグ
「赤の大きな室内」のマグネット。
最後にロザリオ礼拝堂の映像が観られました。