『ベルファスト』(先行上映・字幕版) | himawari's diary

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鑑賞日 2022年3月18日(金)
 
 
製作年 2021年
 
製作国 イギリス
 
言語 英語 日本語字幕
 
尺 98分 
 
公開日 2022年3月25日(金)
 
原題 BELFAST
 
レイティング G
 
配給 パルコ
 
 
スタッフ
 
監督・脚本・製作 ケネス・ブラナー
 
音楽 ヴァン・モリソン
 
 
主なキャスト
 
ジュード・ヒル:バディ(9歳の少年)
 
カトリーナ・バルフ:バディの母
 
ジェイミー・ドーナン:バディの父
 
ジュディ・デンチ:バディのおばあちゃん
 
キアラン・ハインズ:バディのおじいちゃん
 
ルイス・マカスキー:ウィル(バディの兄)
 
 
概要
 
1969年、激動の北アイルランド ベルファスト。僕が生まれ育ったその町には、歌があった、映画があった、家族がいた── そして、愛に輝く日々があった。
 
ベルファストで生まれ育ったバディ(ジュード・ヒル)は家族と友達に囲まれ、映画や音楽を楽しみ、充実した毎日を過ごす9歳の少年。たくさんの笑顔と愛に包まれる日常は彼にとって完璧な世界だった。しかし、1969年8月15日、バディの穏やかな世界は突然の暴動により悪夢へと変わってしまう。プロテスタントの暴徒が、街のカトリック住民への攻撃を始めたのだ。住民すべてが顔なじみで、まるで一つの家族のようだったベルファストは、この日を境に分断されていく。暴力と隣り合わせの日々のなか、バディと家族たちは故郷を離れるか否かの決断に迫られる──。
(引用元:公式サイト)
 
 
感想
 
9歳のバディに、ケネス・ブラナーの

幼少期を重ねた、自伝的作品です。
 
バディの子供らしい子供の目線から描かれた
 
日常を描いているのですが、
 
故郷の街・ベルファストへの愛を感じました。
 
家族愛、ユーモアもあり、とってもよかったです。
 
 
ケネス・ブラナーにとっては世の中が
 
モノクロに見えた、そんな時代だったようです。
 
そのため、本作のほとんどがモノクロです。
 
 
映画はみんなの癒しになっていたようですね。
 
映画館へ行けることになると
 
目をキラキラと輝かせて喜ぶバディが
 
とっても可愛かったです。
 
「その気持ち、わかるよ~」って、
 
声をかけたくなりました。
 
劇中、映画館で観る映画はカラフルで
 
鮮やかな色彩だったのも印象的でした。
 
 
 
人々がみんな家族のような、温かい街での生活。
 
そこにいきなり暴動が起こり、状況は一転します。
 
ロンドンへ移住するか、とどまるか。
 
「引っ越しはイヤだ」と泣いていたバディですが
 
これをきっかけに少しずつ成長していく感じが
 
ほほえましかったです。
 
バディが毎日のように、大好きな
 
おじいちゃん、おばあちゃんの家に行き
 
いろんな報告や悩み相談をするのも
 
いい光景でした。
 
 
メインキャストはほとんどが
 
アイルランド出身というリアルさがありました。
 
ジュディ・デンチだけがイギリス出身ですが、
 
それはともかく、
 
彼女のおばあちゃんぶりは見事でした。
 
メイクは老けメイクなのかな?
 
いずれにしても、さすがの存在感です。
 
 
バディのジュード・ヒルは長編作品には
 
初出演だというのは驚きですね。
 
今後も楽しみです。
 
 
音楽もすてきでした。
 
家族が歌って踊るシーンの
 
“Everlasting Love" は特に。
 
時代背景と家族に起こった悲劇も相まって
 
複雑な心境ではありますが、
 
胸がキュンとしました。
 
ほかにもヴァン・モリソンのソウルフルな歌声が
 
たくさん聞けました。
 
 
それと、バディの母役の

カトリーナ・バルフの衣装が、
 
派手ではないのですがおしゃれでしたね。
 
スタイルのよさが際立っていました。
 
 

子供目線の日常を描いた作品ですが、

 

こんなに感動するとは、という感じでした。

 

宗教の違いが引き起こす暴動、

 

街が破壊される恐怖、

 

考えてしまうこともありました。

 

 

なにより、ケネス・ブラナーが


故郷をリスペクトし、

 

愛していることが伝わる作品でした。

 

 

上映館が少ないのが残念ですね......