勘違い×年上男子
いつも冷たくて少し怖い先輩との接し方が分からなくて、
臣さんの同期である隆二さんに相談に乗ってもらう。
二人で飲みに行くことになり、
お酒が入り上機嫌の隆二さんは
急に臣さんも一緒に呼んでしまう。
臣さんを前にすると緊張のあまり
強くもないのにお酒を飲み続け、
気づけば先輩に家まで送ってもらっていた。
...⭐︎
目が覚めると自分の部屋。
隣には怖いはずの先輩の寝顔があった。
「え、?」
気持ちよさそうに寝る先輩は私の手を握って離さない。
手を離そうとするもなかなか解いてくれない先輩の手。
『◯◯、、』
無意識なのか、本能のまま先輩に包み込まれる。
「あ、、あのっ?」
突然のことで動けず
ただ先輩の腕の中に閉じこもっていることしかできない。
先輩の心臓の音と、息遣いにドキドキが止まらない。
すると、ようやく目を覚ます先輩。
『ん、、?』
ようやく起きた先輩はいつもの怖い顔でなく、
優しい雰囲気でいつもと違っていた。
「お、、おはよう、、ございます、、」
『おはよう、、』
眠そうな声で話す先輩にただ見つめられる。
頭を撫でられたり、髪を触られたり、、
いつもと違って動揺が隠せない。
「あ、あの、、」
『ん?』
「ん?じゃなくて。その、、そろそろ離れても、、」
『なんで?』
「えっ?だ、だって、、」
『このまま離したら、お前どっか行くから、嫌だ』
仕事の時と雰囲気も全然違ってて頭がついていけない。
でも、この体勢だと私の心臓がもたない。
「どこにも行きませんから、、
そのっ、もう少し離れてくださいっ」
『んー、、』
それから少し沈黙な時間が流れる。
何か話題をと思ってると、先輩から話し出す。
『、、◯◯はさ。
隆二みたいな優しいやつの方が好きなんだろ?』
「えっ?」
『俺のこと、、嫌いって、」
「えっ、私そんなこと、言った覚えないです。」
『いや、言ってた、、。』
「すみません、、私っ失礼なことを、」
『結構こたえた、、かも、、』
「え?」
『好きなやつからだと、特にな、。笑』
「え、、」
その言葉が頭に入ってこなくて固まってしまう。
『◯◯?大丈夫か?』
「、、あ、すみません。でも、嘘ですよね?」
『この状況でなんで嘘つかないといけないんだよ』
「だ、だって、いつも冷たいし、、。」
『緊張してるだけ、、』
「怒られてばっかで出来損ないだし、、」
『怒ったつもりはないし、それに◯◯のこと期待してるし』
「それに、いつも怖い顔してるし、、」
『それは生まれつきなんだよ、、』
「そんなの、、さっきみたいな顔なら私だって、、」
『ん?どういう顔だよ、、』
「隆二さんみたいな、、優しくて穏やかな、、」
『そういうの、、苦手なんだよ、、』
「苦手って、、」
『でも◯◯は、そういう方が好きってことだよな、、?』
「え?」
『、、、こうか?』
「ひきつってます笑笑こうですっ、こうやって笑うんですっ」
笑顔で臣さんの顔を覗き込む。
『あー、、うん。』
「ん?どうかしまし、、わっ!」
空いてたはずの隙間を埋めるように急に抱きしめられる。
「えっ?あのっ?」
『、、、』
「臣、、さん?」
『そういう顔されると、、色々制御できない』
「え?そういう顔って?」
『かわいい顔、、』
「そんな顔、、してません」
『してた、、』
「してないですって」
『じゃあ、、自覚しろ』
「そんなの、分かんなっ、、んっ//」
優しく触れる唇。
髪をかき上げられ、何度も重なり合う先輩の唇。
『、、好きだ。お前のこと、、好きだ』
「おみ、、さん?」
『◯◯の理想にはまだ遠いけど、、
でも、近づけるように努力するから、、だからっ、』
「先輩は、、怖いけど、、。
でも、かっこいいし、、憧れる先輩です。
それに、私も、、好きですから。」
『は、、?まじかよー、、』
急に頭を抱える先輩。
すると、タイミングよく先輩の携帯が鳴る。
『なんだよこんな時間に、、』
「誰ですか?」
『隆二、、。』
...⭐︎
私から離れて電話に出る臣さん。
『なんだよこんな朝早くから』
[起きたかなーって思って笑]
『とっくに起きてるけど』
[で、、二人はどうだったの?]
『はぁ?どうって、、』
急に私の顔を見て頭をかく臣さん。
『べ、別にどうもねーけど。』
[んー?もしかして、やっと気持ち伝えられたの?]
『はぁ?なんでお前それをっ、、』
[ふーん、、そうなんだ笑笑
昨日臣を◯◯ちゃんの家に置いてって正解だったね笑]
『はぁ?お前な、、』
[臣が悩んでたのと同時に、
◯◯ちゃんもずっと臣のことで悩んでたんだよ?
嫌われてるんだってずっと落ち込んでて、、。
好きになってもらうにはどうしたらいいかって
色々聞かれてたり、、]
『マジかよ、、』
[ちゃんと◯◯ちゃんのこと大事にしなよ?
あ、もし泣かせるようなことしたら俺奪っちゃうから笑]
『させるか、ばーか笑』
[ふふ笑じゃ明日、会社で色々話聞かせてね笑ばいばーい笑]
『、、なんだあいつ。』
...⭐︎
電話、終わったのかな?
「あの、電話終わ、、っ!」
戻ってきたかと思えば、
目の前には天井と臣さんの顔があった。
「あの、、?」
『俺に嫌われてるって?』
「えっ」
『俺がどれだけ◯◯のこと好きかわからせてやる笑笑』
「えっ?あのっ//」
『覚悟しとけ笑』
「えっ、、あのっ、、んっ//」
音を立てて身体中にキスをされていく。
「お、みさん、、っ待って//」
『、、、』
聞く耳持たず、彼との息と甘い時間に溶けていく。
『かわいいすぎたんだよ、ばーか笑』
「おみ、、さんっ」
『すげー好き、、愛してる』
優しく唇に口づけされ、本能のままに受け止めていく。