弁護士の真野文惠です。

 

最近、netflixを契約したので、夏休み中、どこにも出かけずに家で涼んでいる時間を利用して「地面師たち」という配信ドラマを見ました。

映画自体スピード感とワクワク感があり、1つのエピソードを見終わると、次のエピソードが見たくなるという気持ちにさせられました。

また、1つのエピソードが終わると、すぐに次のエピソードが始まるような設定になっているので、ついどんどん先を見てしまい、あっという間に最後まで見てしまいました。

 

「地面師たち」というドラマは、もともと、平成29年に起きた某大手デベロッパーが地面師グループに土地の購入代金55億円をだまし取られるという実際に起きた大規模な地面師詐欺事件をモデルにしています。

当時、この事件はマスコミに大きく取り上げられ、「地面師」という言葉はこの事件を機に知られるようになりました。

 

実際に起こった事件は、大手デベロッパーが、不動産の所有者の女性に成りすました女に騙され、売買代金を支払ってしまったのですが、報道によれば、売買代金を支払う前に、真の所有者からの「売買契約はしていない」という内容の内容証明郵便が届いていたり、所有者に成りすました女が決済手続中に自分の干支を間違えたり、社内からも契約を危ぶむ声があったりと、売買契約を思い止まる機会はいくつもあったようです。

しかし、大手デベロッパーは、当該不動産を競合他社に取られたくないという前のめりの姿勢が仇となり、結果的に55億円を騙し取られてしまいました。

 

「地面師たち」というドラマも面白かったのですが、実際に起こった地面師詐欺事件の報道を改めて読んでみると、まさに「事実は小説より奇なり」というところでしょうか。