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tomorrow〜scene45〜

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「明日美?ここで作業するのに、必要なものあったら、連絡して?」

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「はい」

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「後、引っ越し…新しいマンション「それはっ!」」

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明日美さんと社長さんの話しに強引に割って入った。

俺が何かを言う事もないまま、彼女が日本へと戻ってくる段取りは、目の前で進んでいった。

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これやと、俺は何をしに此処にきたんか、ほんまわからん。

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「ちょっ、壱馬くん?」

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「明日美さんは、日本に戻ってきたら、俺と一緒に住むんで…」

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「えっ…」

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あー、彼女の許可をもらわないまま、気がついたらそう言うてた。 やってしもうたわ、これ。

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「そうなんだな、じゃあ、安心だな。な、明日美」

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「えっ…あっ、はい」

曖昧な彼女の返事。

そりゃそうよな、何もまだそんな話ししてないし。

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「壱馬くん?」

明日美さんに向いてた視線が俺に向くと、かけてたサングラスを取って、俺の元へと歩いて来た社長さん。

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「俺は『がんばれ』って明日美の背中をずっと押してきた。

壱馬くんには『がんばったね』って明日美を迎える人であって欲しいって思ってる。

『一人で大丈夫』って、すぐ嘘言うから、こいつ(笑)」

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「ふふっ(笑)、ですね。知ってます」

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ちょっとふざけた感じで伝えてくれた言葉に同じトーンで返事をした。

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ずっと彼女を見てきた人だから言える事…彼女の幸せを願う人の言葉だと感じた。

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「俺は明日美の親じゃないから、連れてきた男に対してどうこう言う権利はないんだけど、 でも、誰よりも幸せになって欲しいとは思ってる」


「…はい」

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「親がわりのめんどくさいおっさんの存在、忘れんなよ?」

そう言って、俺の肩をポンって叩いた。

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血の繋がりだけが家族じゃないって、この2人を見てて思う。

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「じゃあ社長また連絡します。お疲れ様です」

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「さよなら、またおじゃまします」

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「次は、買い物においでー、お友達いっぱい連れて(笑)」

薄いサングラスの奥の優しい瞳に見送られて俺ら2人は店を後にした。

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「壱馬くん、さっきの…」

隣を歩いてた彼女がふと足を停めると、俺を呼び止める声。

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「ん?」

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「『俺と一緒に…』ってやつ。…本気なん?あれ…」

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「ん?…ごめん。あかんかった?

さっきは勢いであぁ言うてしもたけど、でも、本気やで、もちろん」

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「…私で、大丈夫?」

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「ふふっ(笑)何の確認? それ」

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何を言うんかと思ったら真剣な顔して『私で大丈夫?』って聞く彼女。

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「いや…期待してる何かとかあるんだったら、先に言うといてくれんと…。

あっ、料理は前よりは、できるようになったで?お昼はお弁当持ってってたし。 でも、簡単なやつな。卵焼きとおにぎりと…とかそういうんやし」

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「弁当か…じゃあ、それ俺にも作って?」

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「えっ?」

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「それ食べたい。後は.期待してる何か….、か…。

ん、1個だけある。期待っていうか、お願いっ ていうか…」 

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「何?」

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『ここで決めよ』

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ポケットに手を入れて取り出した小さい箱。 彼女の前でそっとそれを開いた。

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「実は、準備はしといたん。 『決めてやろうって思ってた』って言うたやろ?」

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俺を見上げる彼女の瞳の奥が揺れてるのがわかる。

ポロって涙が零れおちると、次から次へと大粒の涙が落ちてく。

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「明日美さん?

結婚…して下さい。『私で、大丈夫?』って聞かんでや?(笑)」

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「(笑)はい…ん、お願いします」

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緊張で震える手で彼女の左手を掬う。自分の余裕のなさに、笑える位で。

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「あかんわ、めっちゃドキドキしとる、俺」

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「私も…」

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彼女の震える左手に、なんとか指輪をはめてその手をぎゅっと握った。

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「必ず、幸せにする、約束します」

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「はい、…ん。お願いします」

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その時、雲の切れ間から細く差し込む月の光。 光を追うように、2人で空を見上げると、そこには半分の月。

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「今、ここで満月見れたら、最高やったのにね」

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彼女の言葉にはっと思い出して、かばんの底から取り出した青い箱。

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「帰ってきたら、一緒に食べようと思って」

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「あっ、ムーンライト! 食べたい!」

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「やろ? はいっ、あっ…」

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「ふふっ(笑)いいやん、食べやすくなってるやん」

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「やな」

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袋の中で半分に割れてたクッキー。

彼女の掌、半分のムーンライトを乗せるとそれを月に向かって掲げる。

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「一緒やね」

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そう言って、俺にむけてくれる笑顔が、たまらなく愛おしかった。

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...next Is Last scene

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ちゃんと決められてよかったって思った人一? (笑)いよいよラスト最終話。himawanco