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Sadistic love〜last scene〜
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「深月…お前」
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3月6日。北人の誕生日。
昼飯を買って戻ってくると、北人の所へ向かったと思ってた彼女が、俺の部屋の前にいる。
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「おかえり、壱馬」
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「北人と…今日」
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「壱馬?開けて、ドア」
俺が右手で握ってた鍵を取ると、ガチャっと開けて、先に入ってく。
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「深月っ」
おっかけて掴んだ腕。
ゆっくり振り返ると両手がそっと俺の頬に添えられた。
小さく笑うと掬うように唇を重ねて。
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「シよ…?壱馬」
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「っ…」
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「壱馬がいい…私」
口角をあげて微笑むと、スウェットの中に冷たい手が入ってきて、その温度に体がびくびくって震える。
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「ゲーム…。主人公は、私だよ?
壱馬は、カゴの中の鳥。ゲームの駒。気づかなかった?男なんて、みんなそう。私の暇つぶし。
自由に飛んでってもいいよ?…扉は開けてあるから」
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「…」
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「『逃げたかったら…』だけどね」
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そう笑う彼女は、見知ったはずの彼女のはずなのに…。
体の芯に一瞬で火がついて、燃え上がるような高揚感を連れてくる。
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駒は最初から俺の方か…。
捕まったのも、俺。
かごの中の鳥…それも最初から俺やった…。
深月の手の内に…俺も北人もおるんか。
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「ふっ…そっか…そうなんか…」
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それもいいかもしれん。
『好き』なんてそんなぼんやりした感情、知らなくてもいい。
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本能のまま…それの何が悪い。
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「深月?ここで、する?ベットまで行く?」
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「…ここでいい」
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彼女のセーターの背中側に手を入れて、プチンって拘束を解く。
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「『ここがいい』の間違いやろ? それ…」
その言葉に、ふふって笑うと、俺の首に両腕を絡ませる。
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「ん…ここがいい」
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「ふふっ(笑)」
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「壱馬…、愛してる」
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『愛してる』か…。
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お前もこっち側なら、その言葉の意味は…。
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Sadistic な愛。
それが、人間らしい、本能的な…。
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本物の愛。
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Sadistic love
...fin
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完結しました。
いかがでしたか?本垢では描かないようなテイストのお話でした。
そもそも壱馬とほくちゃんがライバルっていうのをいつか描きたいと思ってて、でもずっと描けなくて。
結局男2人とも『駒』だったっていうお話でした。スッキリしないラストかも…で、すいません。
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『愛してる』と『好き』。
同じ意味なのに、私の個人的な受け取り方なんですが『好き』の方がシンプルで真っすぐな気がします。
次作は、いつもの『壱馬らしい壱馬』を存分にお届け予定です。
いつも私のお話を読んでくれるみんなにたくさんの「ありがとう」を。 himawanco
