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tomorrow〜scene39〜
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手術から半年後。
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「よしっ」
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集合時間の1時間前。誰もいない広いリハーサル室。
スニーカーのひもを固く結びなおして、鏡の前に立つ。
目を閉じて、頭に浮かぶ音に合わせて…。
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『ん…いける』
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あの時とは違う。
パチっと目を開けると自分がイメージしとる姿が鏡に映る。
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踏み込んだ足、体重が上手く乗る。
ブレも一切ない。
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『踊れる』
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自然に目の奥がぎゅーって熱くなって、踊りながら、めっちゃ泣いてる自分がおって。
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『ださっ…』
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思うように動く体が嬉しくて…。
踊りたいように踊れる事が、楽しくて。
音もないまま、号泣しながら一人で踊り続けた。
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「ふぅ…」
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もう限界ってとこまで踊って、床の上に大の字になって、大きく深呼吸。
頭に浮かぶだくさんの人の顔。かけてくれた言葉。
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ケガして、迷惑かけた人は数えきれん。
でも、だからこそ、出逢えた人、知った事もたくさんある。
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今まで自分がどれだけ恵まれてたか、きっとあのまま過ごしてたら一生知る事はなかったから…。
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「休憩しとる時間ないぞー」
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天井を遮るように覗かせた顔は陣さんで。
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「早く、振り落とししてもらわないと、俺、覚えられないですからね」
ふふって笑う昂秀の顔が次に。
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「やましょーさん、おかえりなさい」
まこっちゃんや樹の顔も。
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俺の視界いっぱいに、メンバーの顔。
天井なんてーミリも見えん。
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一度は、この輪から離れようとした。
ここに自分の居場所はないって、そう思った。
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でも、今わかる。
『ここにしか、俺の居場所はない』って。
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「やましょーさん」
右手を引かれて起き上がると、そこには泣きじゃくる壱馬。
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「おかえりなさい」
その声と共にがばっと抱きしめられて、俺の背中越し、わんわん泣いてる。
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「何で、お前が一番泣くんやって…」
そう口では言うたけど、ほんまはめっちゃ嬉しかった。
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俺が休んでる間、誰よりも、矢面に立って、たくさんの人、モノへの対応をしてくれてるって知ってるから。
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言いたくない事も、言われたくない事も、こいつが発信して、受け止めてくれてる。
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言葉にして伝えないかんのに、俺も何かを口にしたら、涙がもう一生止まらん気がして。
壱馬の背中をぐっと掴んで、力を思いっきり込めた。
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『ありがと、壱馬』
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数ヶ月後。
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『TheRAMPAGE LIMITED LIVE p(R)ojectR」
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ランペ復帰のステージは、東京ドーム。
『いつか必ず』とずっと願った場所。
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そこに立てる…。
わくわくよりも、ドキドキよりも、今はまだ不安の方が大きくて。
でも、周りを見回すと、ずっと一緒に同じ志を持ってきた仲間がいる。
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『俺一人では…』でも、『みんなで一緒なら…』
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…ん、大丈夫。
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…next
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