言葉、言語についての本、たま~に読んでるのですが、バタバタ過ごしているうちにいつもレビューしそこねてしまいます。そして時間が経つと、読んだ内容を忘れてしまうという・・・鳥頭?
今回は内容を忘れないうちに!
言葉の教育をアイデンティティ形成という観点から論じた本です。
ハーフの子供を持つ親にとっては、クリティカルなトピック。
「セミリンガル」とか「ダブルリミテッド」などといった言葉が若干独り歩きしてるような観もある昨今、もしそのような言葉によって不安に駆られる人たちがいたとしたら、その不安を払拭してくれるような事例が、この本の中には多く紹介されています。
もちろん、こちらの本は「言語教育」全般について論じている本なので、ハーフの子供だけでなく、第二言語を学習する学習者全てについての、言語学習を通じたアイデンティティ形成について説明されていて、どの事例も興味深く、また事例中心なので私のような専門知識のない人間でも読みやすい内容となっています。
少子化が進む日本。すでに現在でも能力があれば、国籍に関わらず社員として採用されることが日本の企業でも珍しくなくなってきました。私たちの子供が大きくなる頃には、日本人、外国人、日本で育った二世三世、海外の教育を受けた日本人、そりゃもうさまざまなバックグラウンドの人たちが同じ職場で同僚として一緒に働くのが、もう当たり前の光景になっているだろうということは、想像に難くありません。
そうなると、例えば、日本語の能力や日本人的な考え方、文化的背景というものも、日本人-非日本人というはっきりした境界で区別されるものではなくなり、むしろそれぞれの持つバックグラウンドで異なった、グラデーションのあるものとして、評価され、認められるていくようになるだろうということ。つまり、日本語が多少おかしかろうが、日本的価値観からちょっとはみだしていようが、疎外されることなく認められるような社会に変わっていくだろうということです。
こちらの本では、またキーワードとして「移動する子供たち」という言葉が重要な意味を持って頻繁に登場してきますが、「移動」は日本-海外といった場所としての移動だけでなく、言語、文化や価値観などの移動も含んでいて、まさに私たちの子供のような、海外で現地の文化や教育で育ちながら、同時に日本語や日本文化に触れて育つハーフの子供たちも、そこに含まれています。
あいかわらず、半強制的に漢字などを勉強させている我が家ですが、日本語の勉強に限らず、私たち親の働きかけが、子供たちのアイデンティティ形成に大きな影響を与えることは、心に留めておかないといけないことかもしれません。また、私たち親の手の及ばぬところでのさまざまな経験も、子供たちの成長につれ、そのアイデンティティ形成に大きく関わってくることでしょう。
私たちは、子供たちの「日本語-タイ語」「日本的価値観-タイ的価値観」「日本文化-タイ文化」などの、子供たちそれぞれの個性によって異なるグラデーションの価値を認め、尊重することが大切であり、また、可能であれば、彼らにとってのより「よい」アイデンティティ形成を育めるような手助けができるよう努めることが大切なのだな、と、この本を読んで思いました。
言語教育とアイデンティティ―ことばの教育実践とその可能性/著者不明

¥3,024
Amazon.co.jp
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言葉の教育をアイデンティティ形成という観点から論じた本です。
ハーフの子供を持つ親にとっては、クリティカルなトピック。
「セミリンガル」とか「ダブルリミテッド」などといった言葉が若干独り歩きしてるような観もある昨今、もしそのような言葉によって不安に駆られる人たちがいたとしたら、その不安を払拭してくれるような事例が、この本の中には多く紹介されています。
もちろん、こちらの本は「言語教育」全般について論じている本なので、ハーフの子供だけでなく、第二言語を学習する学習者全てについての、言語学習を通じたアイデンティティ形成について説明されていて、どの事例も興味深く、また事例中心なので私のような専門知識のない人間でも読みやすい内容となっています。
少子化が進む日本。すでに現在でも能力があれば、国籍に関わらず社員として採用されることが日本の企業でも珍しくなくなってきました。私たちの子供が大きくなる頃には、日本人、外国人、日本で育った二世三世、海外の教育を受けた日本人、そりゃもうさまざまなバックグラウンドの人たちが同じ職場で同僚として一緒に働くのが、もう当たり前の光景になっているだろうということは、想像に難くありません。
そうなると、例えば、日本語の能力や日本人的な考え方、文化的背景というものも、日本人-非日本人というはっきりした境界で区別されるものではなくなり、むしろそれぞれの持つバックグラウンドで異なった、グラデーションのあるものとして、評価され、認められるていくようになるだろうということ。つまり、日本語が多少おかしかろうが、日本的価値観からちょっとはみだしていようが、疎外されることなく認められるような社会に変わっていくだろうということです。
こちらの本では、またキーワードとして「移動する子供たち」という言葉が重要な意味を持って頻繁に登場してきますが、「移動」は日本-海外といった場所としての移動だけでなく、言語、文化や価値観などの移動も含んでいて、まさに私たちの子供のような、海外で現地の文化や教育で育ちながら、同時に日本語や日本文化に触れて育つハーフの子供たちも、そこに含まれています。
あいかわらず、半強制的に漢字などを勉強させている我が家ですが、日本語の勉強に限らず、私たち親の働きかけが、子供たちのアイデンティティ形成に大きな影響を与えることは、心に留めておかないといけないことかもしれません。また、私たち親の手の及ばぬところでのさまざまな経験も、子供たちの成長につれ、そのアイデンティティ形成に大きく関わってくることでしょう。
私たちは、子供たちの「日本語-タイ語」「日本的価値観-タイ的価値観」「日本文化-タイ文化」などの、子供たちそれぞれの個性によって異なるグラデーションの価値を認め、尊重することが大切であり、また、可能であれば、彼らにとってのより「よい」アイデンティティ形成を育めるような手助けができるよう努めることが大切なのだな、と、この本を読んで思いました。
言語教育とアイデンティティ―ことばの教育実践とその可能性/著者不明

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