ヒキニートニュース8 | ヒキニート活動報告日誌

ヒキニート活動報告日誌

このブログは、ヒキニートの平凡な日常を淡々と描く物です。過度な期待はしないでください。

今回は、以下の件をお伝えする。

水上バイクのモロッコ人2人射殺 誤って対立のアルジェリア側へ

 

モロッコ北東部の対アルジェリア国境で、水上バイクに乗っていた男性2人が海上の国境線を越え、アルジェリア沿岸警備隊に射殺された。一緒にいた男性1人も拘束された。モロッコのメディアが8月31日に報じた。

なお、

対立の原因は以下の記事で説明されている。

モロッコとの断交発表 アルジェリア「敵対行動」

 

 

北アフリカ・アルジェリアのラマムラ外相は24日、隣国モロッコとの国交を断絶すると発表した。モロッコによる「敵対的な行動」への対応だと説明している。アルジェリアの国営通信が伝えた。

 

ラマムラ氏は記者会見で、モロッコの情報機関がアルジェリアの当局者らに対し、イスラエル企業が開発したスパイウエア「ペガサス」を使用したなどと主張した。一方、アルジェリアとモロッコ双方で外交官の業務は通常通り続けられるとも述べた。

 

モロッコ側からの反応は伝えられていない。アラブ連盟のアブルゲイト事務局長は「痛恨の意」を表明し、対立激化を避けるため双方に自制を呼び掛けた。

 

アルジェリアとモロッコは長年、モロッコが領有権を主張する西サハラへの対応などを巡り険悪な関係にあった。アルジェリアのテブン大統領は、同国で少なくとも90人が死亡した山林火災にモロッコが関与していると批判、両国関係の見直しに言及していた。

アルジェリア政府、モロッコとの断交を発表

 

 

2021年08月31日

アルジェリアのラムタン・ラマムラ外相は8月24日の記者会見で、モロッコ政府との国交断絶をした。アブデルマジド・テブン大統領は、8月18日にモロッコとの外交関係の見直しと同国との国境における安全対策の強化を指示していた。

 

ラマムラ外相は今回の断交について、モロッコが同国に対して敵対的な行動を続けているとして、パレスチナ人の権利支援や西サハラ問題解決への努力などをうたった両国間の国交正常化の下での1988年5月の共同コミュニケにモロッコが違反していると説明した。アルジェリアの主張のポイントは以下のとおり。

  • モロッコがイスラエルとの国交正常化を積極的に進める中、イスラエルのヤイル・ラピッド外相が2021年8月11日にモロッコを訪問した際に、アルジェリアに対して敵対的な発言をした。
 
 
  • モロッコ政府がアルジェリア北東部カビール地方の独立派テログループを支援し、8月上旬に同地域で多数の死者を出した大規模な山火事の発生に関与した。
 
 
  • モロッコ政府が、イスラエル企業が開発したスパイウェア「ペガサス」をアルジェリアの当局者および国民に対して広く使用した。
 
 
  • モロッコ政府が西サハラ問題の解決への取り組みを拒否している。

 

そして、この件(水上バイクの件)についてのアルジェリア当局の公式な反応等の記事が以下の通りである。

 

「停止命令従わず」と釈明 水上バイク観光客射殺―アルジェリア

 

 

モロッコからアルジェリアに水上バイクで越境した観光客の男性2人が先週、アルジェリア当局に射殺された問題で、アルジェリア国防省は3日、水上バイクが警告射撃を無視し、停止命令にも従わなかったと釈明した。8月29日の事件発生以来、アルジェリア当局が公式に反応したのは初めて。

 

 国防省は警告射撃を数回行った後に発砲したと説明。発砲の理由について、両国国境で「麻薬密輸組織をはじめ組織犯罪が増えているからだ」と主張した。

 


 発砲を受けモロッコ側に退避し九死に一生を得た親族は、アルジェリア側に迷い込んだだけだと反論している。射殺された2人のうち1人はモロッコとフランスの二重国籍者。もう1人はフランスの居住許可があるモロッコ人だった。遺族の弁護士は、アルジェリア当局をフランスで告訴する方針を明らかにしている。

 

以上の通り、アルジェリア当局は「射殺やむ無し」、モロッコ人側は「不服」という、良くある展開である。

 

しかし、ここからが予想外である。

射殺された2人のうち1人はモロッコとフランスの二重国籍者。もう1人はフランスの居住許可があるモロッコ人だった。

である。

極めつけは、

遺族の弁護士は、アルジェリア当局をフランスで告訴する方針を明らかにしている。

という事実上、国籍の関係・居住の有無だけでフランスが巻き込まれている状態である。

 

なお、フランスとモロッコの関係は、

Wikipediaの

フランス保護領モロッコ

 


を参照されたい。

 

己自身、最初にこの記事を見た時に、「何故、モロッコにフランスに縁のある人が・・・?」

となったものの、己の遠い記憶に、

「かつて、モロッコはフランスの保護下に有った」というものが有り、程なくして納得した次第である。

 

話を元に戻し、まとめると、

 

一昨年、断交したモロッコとアルジェリアの国境で水上バイクに乗ったモロッコ人観光客がアルジェリアの沿岸警備隊に射殺され、その裁判がモロッコの旧宗主国フランスにて行われる、という事である。

 

ほぼ無関係のフランスが巻き込まれている様相であるが、

モロッコとアルジェリアが断交している以上、この両国と国交が有る、中立的な第三国、フランスで裁判をするのは、現状、やむを得ない、と思う。

 

仮に、双方の国内で裁判をしても、関係者の入出国で問題が起きたり、裁判結果がそれぞれの国にのみ有利になるかもしれないからである。

 

己としては、モロッコの旧宗主国フランスの司法当局がどのような裁きを下すのか、気になる次第である。​​​​​​​