微小生命体ソマチットを発見したのはガストン・ネサン博士。
だが彼は警察、司法から不当な弾圧を一生涯受け続けた。
その経過は、日本のソマチッド研究第一人者、福村一郎氏の著書『ソマチット 地球を再生する不死の生命体』(ビオ・マカジン社)に詳述されている。
ネサンはフランスの生物学者。好奇心溢れる天才。
20代ですでに現代の約十倍という高倍率の顕微鏡「ソマトスコープ」を発明。これも、ライフ博士と共通する。
聞けば世界中の顕微鏡メーカーは、ある倍率を超える光学顕微鏡は″作ってはいけない″という。
いわば極秘の内規だ。一体、誰が決めたのか?
超高倍率の光学顕微鏡を作ると、生きているウィルスや、さらに未知なる生命現象が発見されてしまう。
ライフ博士もネサン博士も、このタブーを犯したのだ。
ネサンは、自作の高倍率顕微鏡によってミクロ世界を観察するうちに、奇妙な現象に釘付けになる。
植物の樹液や動物・人間の血液中に、これまで知られていなかったナノサイズの有機体を発見し、それを「ソマチッド」と名付けた。
「小さな命」という意味だ。
さらに、その生命体は、驚異的な性質を示し、彼を驚嘆させた。
血液中を動き回る、その謎の生命体は、炭化処理温度にも、強い放射線にも耐え、遠心分離器の残留物から取り出しても無事であり、その殻はダイヤモンドのナイフでも切ることのできない硬度を持つ「不減」の存在だった。
そして、それは植物、動物だけでなく、鉱物のなかにも存在する。
さらに、彼はそのミクロの生命体が、体内の健康状態に合わせて16タイプに変態することに気
付いた。それによって「病状が悪化する具体的な兆候が現れる18カ月前に、その発病が予測できるという」
これが可能であれば、食事や生活習慣などを変えることで未然に防ぐことができる」
この人類史上でも画期的な発見が、博士を称賛ではなく、苦難の道へと歩かせるのだ。
ソマチッドの形態変化によるガンなど変性疾患の18カ月前の発症予測や独自の免疫賦活製剤による画期的な治療実験が話題になり始めたとき、博士は医師会に告発される」
博士は、ソマチッド変化を観察することで患者の「18カ月後のガン」を予測し、さらに、クスノキの樹液から採取した製剤714 ・Xで治癒していた。714-Xの名前は、ガストン・ネサンのイニシャルGとN:アルファベットの第7と第14の文字、および彼の出生年である1924年の24からアルファベットの第24の文字「X」をとって命名された。
そうして、75%の治癒率を確認していた。
常識的には『ありえない』ものとされていて、科学上の定説に異論を唱えた学者が排斥されるのは歴史の常である。
その発見が「生命」や『意識』あるいは『神』の領域に足を踏み入れるものであれば、なおのことだろう。
ネサン博士に対しての攻撃は、医学界、製薬会社から、とくに激烈だった。
こうして、彼は祖国フランスを追われ、カナダに亡命。
だが移住先のカナダでも、医師会から訴えられ、法廷に引きずりだされた。
1000名のガン患者のうち750名が全快するという驚異的な成果を掲げるも、医師の免許を持たなかったネサン博士に対する圧力は次第に高まり、ついには、移住先のカナダの厚生省。医師会・製薬会社によって、被告人の立場に立たされてしまう。
それは、まさしく、現代の異端審間ともいうべき裁判だった
1989年6月、カナダ、ケベック州の裁判所の玄関前は、群衆で溢れ返った。
手に手にプラカードを掲げた人たち・・そこには、こう書かれていた。「ネサンに正義を!」「ガストン、命を救ってくれて、ありがとう」法廷で弁護側証人に立った専門家も、こう証言した。
通常療法では、手術や放射線、化学療法によって悪性の細胞を破壊しようとする。
しかし、それは、殺虫剤をまいて、蚊の大群を追い払おうとするようなもので、あまり効果は期待できない。
ネサン博士の治療法は、蚊(ガン細胞)を1つひとつ殺すのではなく、それを発生させる湿地環境そのものを撲滅しようとしているのだ
さらに、証人はこう述べています。
ネサン博士が発見したもの(ソマチット)は、まさに生命の物質的・肉体的な基礎となるものに、他ならない。
秘教的または形而上学的な言い方をすれば、それは『エーテル体」として、知られているものであり、肉体の中に完全に浸透している『エーテル体』がなければ、肉体は単に不活性な物質による存在にすぎない。
つまり、魂が離れれば、死に至るのと同じなのだ」そして、判決は「無罪」。その後カナダにおいて714-Xは末期の癌患者への使用が認可された(この認可を受けたものには、「通常療法に見放された末期の癌患者に限って、使用を許可する」として、カウンセリングや食事療法など患者の心理的な安心を図るための幅広い治療法が含まれる)