ビックウェイブを待つインドネシアの日系ネット広告代理店たち | Global blog 〜世界の社窓から〜

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アジア、東南アジアに積極展開するインターネットカンパニー
アドウェイズの海外社員ブログです。

最近同じネット広告代理店業界の方から、
「最近ネット企業のインドネシア進出が多いけど、どこが一番強いのか?」
と質問を受けました。

ここ数年、多くの企業の方々がインドネシアに注目しており、親切な弊社アドウェイズは例え同業者であっても、ご訪問頂く企業様に惜しみなく情報提供させて頂いております(笑)。

先のご質問につきまして、「一番強いのはアドウェイズだ!」と言いたいところですがここは冷静に(笑)、そもそも圧倒的に勝っている企業はいるのでしょうか?何をもって勝つかにもよりますが、圧倒的に利益を出している日系ネット広告代理店は、インドネシアにいないことは確かです。

実際、撤退を余儀なくされた企業もいくつかあります。

しかし、着々とインドネシアに根を張り、今後来るであろうビックウェイブを今か今かと待ち受けている企業も存在します。本日はその一部と少しながら勝つためのヒントをご紹介します。


■PT. Microad Indonesia
日本でアドネットワーク事業を展開されているマイクロアドの子会社で、地元の有力企業Corfinaグループのとの合弁企業です。Corfinaグループは、マイクロアド以外にもネット企業を中心に、GMOインターネット、ネクスト、SBIホールディングス、リアルワールド、リッチメディア、サイバー・バズなど多くの日系企業と合弁を組み、インターネットコングロマリットを目指されています。

図1


HPを見てみると注力されている分野が分かりますが、マイクロアドではトップに出ているように、名だたる大企業のHP制作を行っています。

HIS、ベネッセ、サントリー、マンダムという有名日系企業もありますが、地元の化粧品大手マルタティラールグループの商品ページ制作も行っています。従業員規模で言うと、日系ネット広告代理店最大ではないでしょうか。


■PT Creative Visions Indonesia
@コスメで有名なアイスタイルの子会社です。

図2


しかし、HP見ると@コスメのアの字もコの字も無く、デジタルマーケティング全般を取り扱っていらっしゃいます。特に得意と噂なのが、会社ロゴの隣にあるGoogleの認定代理店マークでわかるように、SEMに非常に強いです。日本人社員の宇佐美君はブログで、Googleのツールを使って非常に興味深い分析を行って記事を書いており、私も大変参考にさせて頂いております。


マイクロアドもクリエイティブビジョンも、そして私が在籍するアドウェイズもそうですが、進出当初から日本本社のメイン事業にこだわらず、現地のニーズに合わせて事業展開を行っています。各社、本社と激しいバトルがあったどうかは知りません(笑)。うちはありません(念のためw)。

現在インドネシア企業のネットに対するニーズを挙げると、

・制作系(HPやfacebookページ、スマホアプリなど)
・インターネット広告(主にGoogleAdsとFacebookAds)
・ソーシャルメディアマーケティング

の大きく3分野です。マイクロアド、クリエイティブビジョン、アドウェイズ、それぞれこの3分野はカバーしていると思いますが、たまたま一番得意としている分野が分かれているように感じます。

ですが、今後はどうなるかは全く分かりません。アドウェイズは先月アフィリエイトサービス『SmartDriver』をローンチし、一気にアフィリエイトのマーケットを広げようとしています。マイクロアドも日本本社で拡大しているアドテク事業(MicroAd BLADE)がHP内に掲載されるようになりました。力を入れていくのでしょう。はたまた、他の新たな進出企業が台頭してくるかもしれません。


来年2014年、インドネシアのインターネット業界は大きなうねりを見せそうで、本当にワクワクしてきました!!!カモン、ビッグウェイブ!!!


うちも正直まだまだ勝っていると言い切れませんが、最後に『日経トップリーダー』に掲載されたアドウェイズグループ代表岡村の記事を転載させて下さい。

岡村陽久社長は、11年に高野CEOを単身ジャカルタに派遣。市場開拓のすべてを一任し、こう指示した。「当面、何をやって稼いでもいい。とにかく誰よりもインドネシア市場に詳しくなってくれ」。当時は、インドネシアに進出する日系のIT企業はほとんどいなかった。インターネットの普及率も今よりだいぶ低く、当然、アフィリエイト広告の概念など全く知られていなかった。それでも進出したのは、「現地にいなければ、いつチャンスが来るのかすら分からないから」(岡村社長)。

やはり勝ち残っていくためには「インドネシアを深く知り、インドネシアのためにビジネスを行う」これにつきると思います。それを突き詰めた企業が勝つのだと思います。

深く知るためにはインドネシアに住み、現地の人と話さなければなりません。高野の場合、インドネシアに進出した当初は、自ら企業が多く集まるイベントに参加しまくり、平日は毎日インドネシア人と会食していました。ガサツな性格のため、日本で言う夏野さんクラスの方に3度も名刺交換をしかけ「お前いつになったら俺の顔を覚えるんだ!お前と名刺交換するの3度目だぞ!(笑)」と怒鳴られたこともあったそうな…。