ニールセンのデータによると、インドネシアの広告費は毎年約20%前後で成長し、2012年に87兆4710億ルピア(約8740億円)まで到達したとあります。インターネット広告は、広告費全体の5%未満ということで、このデータには含まれていないのですが、同社の別の調査データには1億3250万米ドル(約132億円)と発表されています。インターネット広告比率は1.5%です。
日本の広告市場はというと、広告費全体が5兆8913億円で、インターネット広告が8680億円、インターネット広告比率は14.7%です。
継続して20%もの成長率を誇り、インターネット広告の伸びしろもまだまだあるインドネシアの広告市場は、非常に魅力的であります。
では、現状のこの87兆4710億ルピア(約8740億円)というお金の内訳はどのようになっているのでしょうか?
カテゴリ別に見てみましょう。金額の単位は10億ルピアです。
1位:通信機器・サービス
こちらにはテルコムセル、インドサット、エクセルなどの携帯通信キャリアや、サムスンやソニーの携帯端末などが含まれています。
2位:政府政党
去年ですと、ジョコウィさんで話題になったジャカルタ特別州知事の選挙がありました。ジョコウィさん自身は広告費を節約していた方ですが、他の候補者はガンガン投資しておりました。2014年に大統領選挙がありますので、来年はさらに大きく伸びることが予想されております。
3位:ヘアケア製品
こちらはユニリーバとP&Gが強いです。日系ではマンダムさんも強いですね。
あとは、インドネシアでは特に強いのがタバコ産業です。業界首位のハンジャヤ・マンダラ・サンプルナは2012年の売上高で前年比26.1%増の66兆6261億ルピア(約6662億円)を記録しており、さらに上場企業純利益ランキングでも9兆9450億ルピア(約994億円)で第6位に食い込む儲かり様です。
続いては製品別です。
1位:ポンズホワイトビューティー
ユニリーバの製品です。ユニリーバ・インドネシアは2012年の売上高で前年比16%増の27兆3000億ルピア(約2730億円)を記録しており、日用品の分野で大きなシェアを持っています。このユニリーバの広告をインドネシア広告業界首位のグループMが独占しているため、2位群にいる電通インドネシアは1位を諦めていると言われています。
2位:スダップ
数々の日系企業とパートナーを組んでいる財閥、ウインググループの一ブランドです。ラインオンやカルビー、ファミリーマートと組んでいるのが有名です。最近では、江崎グリコと組むことが発表されました。ミースダップは即席麺市場において、インドミーに次ぐ2位の規模をしっかり抑えています。
3位:XL
業界第3位で15.5%のシェアを持つ携帯通信キャリア。XLは今月業界第5位のアクシスの株式95%を取得する計画を表明しており、実現すれば21.3%のシェアになり、業界2位に浮上することになります。
こうやって見ると、日系製品は車とバイクしかありません。しかしながら、広告費は売上規模をはかる尺度になることもありますが、高ければ良いというものでもありません。我々はインターネットの力を駆使し、少ない予算でも高い効果を発揮できるプロモーションをどんどん開発し、帝国グループMに挑んでいきたいと思います!
※レートはわかりやすく10000ルピア=100円=1米ドルとしています