ロドデノールによる“まだら美白” | ヒルズ美容ステーション

ロドデノールによる“まだら美白”

今回は最近問題になっている・・・

 

カネボ○の美白化粧品について少し触れておこうと思います。

 

・・・というのも、

 

当院にその化粧品を使用し、


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上記のように白斑様症状を認めた患者様が来院されましたので、

 

 

その症状や私の個人的見解も含め話ししたいと思います。

 

私が診察した患者様の場合は、

 

顔と腕にその問題の化粧品を使用し、

 

こめかみと左前腕(上の写真)に白斑のような症状を起こしていました。

 

 

数年前から使用していたようで、

 

 

報道されてからは使用をやめているそうです。


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上の写真を見てみると、

 

 

黒子を中心としてその周囲の皮膚が白く抜ける白斑状態になる・・・

 

まるで・・・“サットン白斑”のような状態です。

 

サットン白斑であれば、

 

黒子を治療すると 、白斑は自然に改善することが多いのですが、

 

 

今回のケースでは当てはまりません

 

むしろ経過を観察するほうがベストだと考えます。

 

 

ところで、

 

この白斑様症状の原因と考えられているのが、

 

 

化粧品に含まれる“ロドデノール”という物質で、

 

 

医薬部外品有効成分です。

 

ロドデノールはメラニン産生を抑制するもので、

 

 

もともと有名な“白い木”・・・

 

 

そうです!

 

“白樺の木”の樹皮に多く含まれているものなんです。

 

このロドデノールが、

 

 

報道されているように、

 

“まだら美白”を起こしていると言われています。

 

つまり、

 

正常皮膚のメラノサイト(メラニン色素を産生する細胞)を攻撃し、

 

 

色素脱失を起こさせていると推測されます。

 

現在・・・

 

この問題に対し、

 

日本皮膚科学会も特別委員会を設置し、

 

対応にあたっているとのことです。

 

 

 

市販されている美白化粧品は、

 

医師が処方しているものではないため、

 

何かトラブルが起こった時に、

 

なかなか対処できません。

 

医療機関でもハイドロキノンと呼ばれる・・・

 

メラニン産生を抑制するものを取り扱っていますが、

 

 

それでも、皮膚が赤くなっり、かぶれたりしますので注意が必要です。

 

 

シミを治療するような場合は、

 

医療機関で医師が処方するものを使用しましょう。

 

 

 

                     丸山成一