【ウメのひとりごと。】 ま、そんなワケで。

【ウメのひとりごと。】 ま、そんなワケで。

齢39にして16年9ヶ月勤めた会社を退き大冒険を始めました。
どうなるか分かりません。
日記のつもりで。

Amebaでブログを始めよう!

ども。御無沙汰しております。ウメです。

えー、すんごい久し振りにブログ書くので、

やり方忘れてました(笑)

アクセスのしかたも覚えてなかった。

 

久々に日記がてらにつけようと思ったのは、

また暫く病院通いになりそうだからです。

以前、高次脳機能障害の診断を受けて、

ポンコツ日記を付けていたのを思い出して。

元々病院嫌いで、身体に不調があっても自力で何とかしちゃってた。

病院は兎に角待たされるし、

診察されても何だか上から目線だし、

嫌なイメージしかないので、極力行かないようにしていた。

 

なのに!昨年の11月くらいから右上の奥歯がうずく訳です。

違和感ってか。

「これくらいならまだ大丈夫。仕事もあるし。」

なーんて思っていたら、気がつけば歯茎がすんげえ腫れてる。

人相変わるくらい。

朝起きて鏡見てみたら、右の輪郭が歪んでる…。

痛みもある。歯ではなく、歯茎の。

「……んーー。誰だ コレ?」

取り敢えず風邪を装いマスクして、出社する。

その日はスタジオ作業だったから直接現場に向かったんだけど、

立ち会っている内に、痛みが倍々で増してくる。

午後を過ぎた頃には「もうガマンならんっ!」となり、

ネットで探して職場近くの歯医者に連絡をとった訳です。

 

傷の痛みなら何とかガマン出来るかもしれないけれど。

「舌咬んじった」とかさ。

コレは違う。

塞げない痛みが歯ではなく、歯茎の上の方、

眼球の奥からおそってくる。

頭痛までしてくる。

いよいよヤバいと思い、

スタジオ作業の好きを見計らって

歯医者さんにSOSを送るのでした。

 

つづく。

 

 

 

 

 

 

 

 

「海子はワシの孫でしてなあ。 ワシの娘夫婦、海子の両親が交通事故で亡くなってから、海子を引き取ったんです。 海子は中学を卒業したてで高校進学も決まっとったんですが、ワシの所は何ぶん余裕がなくてねえ…。どうひり出しても立ちゆきいかねえからってんで、今度は見かねた息子夫婦が海子を面倒見るって言ってくれたんだけんども、海子はかたくなに首振って民宿手伝うって言いだして。 言い出したら頑として聞かねえ子だったわ」

 お婆さんは少し微笑んだ。

 

 私達六人と海ちゃんの出会いは、私が海で泳いでる最中、波にのまれた所を助けてくれたのがきっかけだった。

 つまり、人魚の正体が海ちゃんだったのだ。

 浜で別れた後、この民宿で再び出会ったというワケだ。


「なんで、海ちゃんは…?」 山野井が訊ねた。

 お婆さんは一口麦茶を飲んで応えた。

「溺れかけた人を助けようとしたんですよ。その人は助かったんだけんども、海子は二度目の波にのまれちまって…。多分おたくさん方が東京に帰られて、すぐの事だったけなあ」


 今時めずらしい畳敷きの部屋には夕日が差し込み、蜂蜜色に染まっている。 ヒグラシの鳴き声の遠くに、波音が聴こえている。戸は空け放しにし、庭も夕方の色、一色になっていた。

 私はあの頃の想い出が走馬灯の様に駆け巡っているのが感じ取れた。

 

 楽しかった。 簡単な言葉だ。 何故、今までこの言葉が出てこなかったのだろう。

 私たちが旅行に来た十九年前の、一週間。 海ちゃんは毎日の様に私達と一緒に遊んでいた。

 あの時は聞きもしなかったが、海ちゃんにとっては大切な一週間だったに違いなかったはずだ。           


 しんみりとした空気になった時を見計らった様に、突然お婆さんが声をたてて笑い出した。

 あまりに突然で私達があっけにとられていると、

「なにはともあれ、来てくださってありがとうございます。海子が呼んでくれたお客さんだ。今晩は観光協会から手伝いも来ますんで、おもてなしさせて下さい」

 そう言ってお婆さんは三つ指をつき、私達に会釈した。

「いやいやいやっ!」 六人全員慌てて私達も姿勢を正す。

「こちらそこそ…!よく事情も知らないでお伺いしてスミマセンっ」

 孝明がお婆さんに負けず劣らずといった体で頭を下げ返す。孝明に合わせる様に六人みんなが頭を下げていた。

 それが視線に入ったのか、少し間があってお婆さんはまた声を上げて笑い出した。


「お互いあやまってばかりだねえ」

 

 そう言われて頭をさげたまま、お互いを見つめあう。 後藤と時多の目が合ったのか、二人がクスッと笑い出したのをきっかけに、みんなが声を出して笑いだした。

 そうなると暫く笑いが止まらない。

「ここは笑う場面じゃねえだろ」と、慎二が笑いながら言う。分かっちゃいるんだけれど、もう無理だ。


「まずは笑ってみる事だ。なあ?」  


 私達が笑う姿を見ながら、微笑みながらお婆さんが言ってくれた。 笑い疲れしそうなタイミングで、お婆さんはそう言った。

「…はい。」と私は応えた。 手玉に取られた感じだ。年季とはこういう事を云うのかも知れないなと、一人で勝手に思っていた。


みんなが笑い疲れていた時、「はぁー」と深呼吸した後、ふと、思い出したかの様に後藤が言葉を続けた。


「…お婆さん。あの…、私達、フィルムを探してるんです」

「フィルム?」

「はい。海ちゃんの遺品か何か残ってまいせんか?」

「遺品ですか?」

 

後藤の質問にイマイチ理由が理解できないお婆さんに、私達は海ちゃんが幽霊として現れた事から全てを話した。


 決して奇麗な海ではない。海水浴のシーズンが終わった後だから、余計に汚く感じてしまうのだろう。

 私たちがこの海に遊びに来てから十九年が経ってしまった。

 都心化の影響は既にここまで達しており、高層ビルが立ち並ぶ近代的で、都会である御宿になりつつある。21世紀であるという人々の強迫じみた様な意識は、古き良きものを好む日本人の観念にも多大な影響を残した様だ。


 私と慎二が運転する二台の車は海岸線に沿って走り、十九年前に訪れた浜で降りた。

「いやー、懐かしいなあ」

「変わっちゃったね。昔の面影もうっすらとしか残ってないわ」

「もう十九年も前になるのか…」 

 孝明がポツリと言ったその一言は、私の心に大きく響いた。

 十九年とは長い年月である。高校二年生だった私たちは、36になったいいオヤジとオバサンだ。

 そんな中年たちが夢中になって幽霊探しをしている。みんなが同じ目的の為に集まって再び仲間意識を持ち、連帯感に身を包んで幽霊を探している。 

 日頃、学校で味わう事のない、懐かしい雰囲気が私の中にある。


「そろそろ行こうか」

 三十分ほどブラブラと浜を歩いた後、私達は十九年前に泊まった民宿へ向かった。孝明の情報だと、民宿はまだ残っていると言う。

 正直、驚いた。十九年前の当時でさえ、そこそこ年季の入った宿だった印象があったし、ここだけでなく、今の時代民宿などはなく、ほぼ全てホテルになっているのに。


 かなり古い建物ではあるが、手入れは行き届いている。まだ充分に現役の宿で通用する。宿の周りにはホテルやリゾートマンションが立ち並んでおり、年季の入りっぷりを、より際立たせていた。

 孝明がガラガラと戸を開けて、宿の中に入って行った。

「すみませーん。先程お電話した柴田ですが…」 

 孝明が挨拶をすると、奥の方からパタパタと音をたてて、お婆さんが出てきた。

「はい、伺っております。よう、いらっしゃいましたぁ」

「どうも、お久しぶりです。以前こちらにお世話になった事があるんですが…」

 当然忘れていると思っていた。老婆が十九年前に、たった一週間泊まっただけの、高校生だった私達を憶えているワケはないと思ってた。 

「はいィ、お電話があった時は何の事やらサッパリわからんかったけんども、昔の宿帳ひっくり返えしたら思い出しました」

 ニコニコと満面の笑みを浮かべながらお婆さんは応えた。 


 私達は居間に通され麦茶を飲んでいると、お婆さんが古い大学ノートを持って来てくれた。

「これがあの時の宿帳です」

 ノートは黄色がかっていたり、茶色くなっていたりしていたが、そこに書かれている文字まで読めないワケではなかった。

 ペラペラとめくっていくと、見慣れた文字が目に止まる。

「あったあ…! 懐かしいなあ…‼」

 そこには大勢の人名の中に埋もれ、私達六人の名もしっかり残っていたのだ。

『成梨高文』 確かに私が十九年前に書いた物だ。

「汚え字だなあ」

 みんなが宿帳を手に取り騒いでいる時、私は一つの事に気が付いた。

 その瞬間、謎はほぼ解けたのだ。

「思い出した…」

 私は小声でつぶやいた。

「どした、高文?」 慎二が私の顔を覗き込む。

「分かったぞ。幽霊の正体が…!」

 私はその直感に確信を持った。みんな黙りこくって私に注目している。


「お婆さん、この民宿に女の子がいたでしょう?」

 みんなが、私の一言にハッとした。分かった様だ。幽霊の正体はやはりここにあった。

「民宿を手伝ってた子で…、名前を確か……」

 私が名前を思い出せず言葉に詰まっていると、お婆さんが私を見つめ教えてくれた。

「-----海子。佐野海子」

 そうだ。海ちゃんだったんだ。確信に変わった幽霊の正体だ。 絡みついた記憶の塊が一気にほどけていく。

 そして確かめなければならない事が新たに浮かび上がる。「幽霊」として私達の前に現れたという事だ。それはつまり…。

「あ、あの、お婆さん…。海ちゃんは、じゃあ…」

 慎二が私達が考えていた事を代弁してくれた。


「死にました…」

 

 それから暫く、誰も喋れなかった。

 











 スピードは多分90㎞を超えていたろう。奴の背中にいながらも、風は充分に流れて来ていた。

 奴のバイクは7千回転から急に加速するんだったっけ。俺は振り落とされるのが怖くて、思い切りしがみついたんだ。

 その途端、奴は驚いたように背中をビクリとさせ、バランスを崩した。俺は奴とは逆に身体を振られたものだから、風をモロに受けてタンデムシートから滑り落ちた。硬いアスファルトに何度も身体を打ちつけた。

 転がる途中に視界に入って来たのは、暴れるバイクを制御しきれず、奴が中央分離帯にぶつかって対向車線に身体を放り投げられているシーンだ。

 いつもは車なんか通らない所なのに、あの日に限って。

 車にはねられた奴の身体は、空中に大きく弧を描いた後、強く地面に叩きつけられる。まるで人間に可能な動きはしていなかった。手足はあらぬ方向を向いていたし、ゴロンと転がった身体は動く気配すらしなかった。

 すぐにある思いが頭をよぎる。 コイツはもう、笑う事も、泣く事も出来ないんじゃ。

 それでも叫んでたんだ。泣きながら奴の名前を。


「------高文ってばよォ‼」

 私はハッとした。 また思い出していたんだ。あの日の事を。

「ボンヤリすんなよ。悪いクセだぜ」

 孝明が私の肩を揺すった。 そうだ、私は幽霊の事でみんなと集まっていたのだ。赤坂の居酒屋で話をしているうちに、一昨日の神崎の事件から高校の頃の事故を連想していたのだ。


「---成梨君…、マサシ君の事考えてたんでしょ?」

 山野井がじっと私を睨む様に見つめて言った。

「え、あ、いや…」

 こんな時に暗い話題は避けたかったのだが、一発で見透かされてしまったので誤魔化し切れなかった。

「高文、いい加減にしとけよ。マサシが事故ったのはお前の責任じゃねえんだ。いつまでもひきずってるなよ」

 慎二の言う通りにしてはみたいが、なかなか頭の中から消えてはくれない。

「自分を責めてばかりでは駄目よ」

 時多がなぐさめてくれた。ありがたい事だ。つくづく仲間はいいものだと思わせてくれる。

「…悪かった。もう考えないよ」

 私は片手を上げて応えると孝明がうなづいた。 


「じゃ、話を戻すぞ。 例の幽霊の件だけど、俺たちの共通点は御宿に旅行したメンバーだって事しかない」

「言われてから、旅行の写真を探したんだけど一枚もないの」

「あの時カメラ持ってたの誰だよ」

皆、うーんと考え込んでしまった。

「ちょっと待てよ…」 不意に慎二がつぶやいた。

「あの時、フィルムがなくなったんだよ、確か。カメラは俺が持ってったんだ。東京帰って来てカメラ開けたら、入れたはずのフィルムが無くなってたんだ。後になってみんなにその事で責めれたの思い出した!」

皆が少し考えて「ああーー」と声を揃えた。

「慎二君がまたドジふんだって、みんなで言ってた気がする」

そう言われて私も思い出した。 慎二がフィルムを装填している姿を、私は見ている。

「そういやそうだったなあ。俺は慎二が初日にカメラにフィルムを入れたのを見てるぞ」

「なんでそん時に言ってくれねえんだよ」 慎二が拗ねた様につぶやく。

 四泊五日の予定で、フィルムチェンジは一回もなかったはずだ。 東京に帰っていざ現像に出すとなった時に、慎二からフィルムがなくなった事を聞かされたのだ。

 どうりで写真がないワケだ。


「フィルムって、きっとその事よ」

「巻き戻して取り出してねえのか」 孝明の問いに慎二は首を横に振った。

「ないよ。三六枚撮りで四日間でも撮り終えなかったんだ。東京戻ってカメラ見たらカウントがゼロに戻ってるから、変だと思って開けたらフィルムはもうなかったんだよ」

 みんな考え込んでしまった。せっかく謎解きの糸口が見つかったのに、肝心のフィルムが何処にあるのか分からない。


「---もう一度、御宿へ行ってみないか?」

 私は沈黙を破り、意見してみた。

 無茶苦茶な意見だ。ここにいるみんなは、仕事もあれば家庭もある。そんな彼らに対し、御宿に行こうなどとは、自分で言ってて少し照れくさくなってしまった。

 あの頃とは違い、自由のきく高校生ではなく、社会人なのに。

 前言を撤回しようとした時だ。

「そうだな…。行けば何かつかめるかもしれないな」

 意外にも孝明が賛成をした。

「そうねえ、忘れてる事思い出すかも」

「乗りかかった船だしよ、正直言って楽しいよオレ。仲間どうしで何か一つの事に夢中になるって」

 私も慎二同様、やはり楽しかった。普段の生活の中から一歩外に出て、同じ目的を持って仲間で話すという事を楽しんでいたのだ。

 「みんな賛成だな。ようし、それじゃあ日程を決めちまおうぜ」


 ポツリと言った私の意見が、しかもとんでもない意見が軽々しくも賛成されてしまった。まぁ、この計画には私も嫌な気持ちはなかったし、むしろ楽しみでもあった。

 結局、言い出しっぺの私が一番休みを取りづらく、私を中心にみんなが休日を合わせてくれる事になってしまった。


 


 


 1週間程たったある日、私は職員室で授業の合間に電話を掛けていた。

 同窓会の日から、色々考えていたのだが、私を含めた例の6人の共通点が一つだけあったのだ。

 慎二の勤める証券会社に電話を掛けると、受付の女子社員が受話器を取った。南波慎二の呼び出しを頼むと 「ハイ」 と言われ、数秒後には慎二が電話に出た。


「俺だよ、高文だ」

「よぉ、何だよ。急に電話なんかよこして……あ!もしかしたら…」

 感づいたらしい。私はこちら側でニヤッと笑った。

「ああ、共通点がわかったんだ。俺たちの」

「幽霊の件か? なんだ、なんだ!?」

 私は慎二のペースに巻き込まれまいと、慌ててラッキーストライクに火をつけ、大きく息を吸い気分を落ち着けた。


「俺たちの共通点ってのは、高二の夏さ」

「高二の夏?」

「憶えてるか?俺ら6人で御宿いったろう、千葉のさあ!」

「あ…、思い出した!夏休みだろ。……そうか、そういやぁあの旅行は、あの6人で行ったっけか」

「でな、あの旅行の時の写真なんだけど、一枚もないんだ。昨日夜に家中ひっくり返したんだけど、見当たらないんだよ。実家にもないって言うしさ」

 慎二がうなり始め、黙りこくってしまった。

「お前の所には写真があるか?」

「いやぁー、帰って調べなきゃ分かんねえけど、多分ないと思うなあ」

「だろ? おかしくねえか?」

「うーん…。まぁ、取り敢えず一度みんなで集まって話さねえか?論議はその時だ」

「そうだな。そうするか」

私たちはお互い連絡する時間帯を決め、電話を切った。


「学生時代の友達ですか?」

化学の浅野先生がお茶を片手に言い寄って来た。

「ええ、まあ」

「いですなぁ。青春時代を共に過ごした友達と昔話に華を咲かせるっていうのは」

「いやぁ、僕自身はあまり思い出したくないんですよねえ。高校時代は、いい思い出がないもんですから…」

 自分で言ってて照れくさくなったが、全くそうなのだ。あいつらとは高校時代の同級生としてではなく、昔からの『知り合い』として割り切って付き合っているつもりなのだから。


「成梨先生!」

 私のクラスの生徒が、職員室に走り込んでくるなり叫んだ。

「神崎さんがプログラム室でシュレッダーに手を巻き込まれてます!」

 その時に職員室には8人だけ教員がいたが、8人全員が仕事を放りだしプログラム室へと走った。

 プログラム室とは、授業で使用するパソコンに授業内容をインプットするための部屋で、担当の教員にインプットを頼まれた時だけ生徒の入室が許可される。インプットが済んだら、データを処理する為にシュレッダーに掛ける事を義務付けられているのだ。

 プログラム室のドアを開けると、目の前で神崎が右手を機械にのまれていた。神崎の周囲には入室を許可された生徒が数人いたが、彼らはただ見て立ちすくむだけで、助けようとはしなかった。


「どけぇっ!」

 私は周りの生徒をかき分け、神崎の元へ走り寄った。

「大丈夫か!?神崎」

「袖先が巻き込まれて、止める間もなくて…」 傍観していた生徒の一人が言った。 

神崎は目から涙をボロボロこぼし、苦痛に叫んでいた。

「神崎を抑えてください!」

 私は他の先生達にこれ以上右手をのまれないように頼み、無我夢中でシュレッダーの操作盤を殴りつけた。幾つかのメーターが割れ、3度目にパネルの外装を突き破った。幾つかの配線を指に引っ掻け、思い切り引き抜いた。

 するとシュレッダーは作業を停止し、神崎の手を巻き込んでいた裁断機も動きを止めた。

「ゆっくり引き出せ」

 彼女は一層の苦痛を感じたらしく泣き叫んだ。 裁断機から引き出した彼女の右手は、恐らく一生、物を握る事が出来ないほど変形していた。 私は急いで上着を脱ぎ、血だらけになった彼女の右手に被せた。

「救急車だ!救急車を呼んでください!!」

浅野先生が叫んでいた。 神崎は一時保健室へと運ばれる。 神崎の泣き叫ぶ声が、どこまでも響いている。

 周りにいた生徒たちは、ただ茫然としているだけだった。


「---なんで助けてやろうとしなかったんだ!? お前らは!?」


 私は無意識に怒鳴っていた。


 私の時計は既に7時を廻っていた。学校で雑用をまとめてから池袋に出た。

 高校生の頃はこの辺によく映画を観に来たものだ。ここいらも変わったもんだな。

 

 私は東口にあるホテルに入り、『私立紅専高等学校・平成二年度卒業生同窓会』とデカデカと書かれた、広い部屋へ足を運んだ。

 見るからに高価そうな絨毯が敷かれた部屋では、懐かしい顔をした奴らでごったがえしていた。

 ボーイからグラスを受け取り歩き出そうとした瞬間、私を呼ぶ声が聞こえた。

「高文ィ!こっちだ、こっち」

 人の頭の向こうで片手を振り上げ、私を呼び寄せている。人の間をぬって歩き、奴の前まで辿りついた。

「孝明かぁ!」

 嬉しくなってしまう。高校時代によくつるんだ奴である。

「おーい、高文が来たぞォ!」

 孝明が叫ぶと懐かしい顔ぶれが続々と集まって来た。途端に昔話に花が咲く。

「お前なにやってんだよ、今は」

「高校の教師だよ、お前の嫌いな」

 みんなホロ酔いのようだ、気分が良さそうである。


 互いの今の様子を話していると、前の方でマイクを握った者がいた。担任の松本先生だった。

「今日はみんな、よく来た。懐かしい顔ばかりのハズだ。ゆっくり楽しんでいけ!」

 松本先生も酔っぱらっているみたいだ。松本先生の挨拶に、オオーッと盛り上がりを見せ、それからはドンチャンだった。カーテンを引っ張ってレールから外す奴はでるし、テーブルをひっくり返しグラスを割るという無茶苦茶にも、みんなゲラゲラと笑っていた。


 その盛り上がりは当然のごとく二次会の渋谷にまで持っていかれ、荒れに荒れた。私は気の合った奴ら十人くらいでテーブルを囲み話をしていた。

「高校教師なんて大変でしょう」

 正面に座っていた山野井靖子が私に聞いてきた。

「そんなことないさ。優等生ばかりで張り合いがないよ」

「楽でいいじゃねえか」

 証券会社に勤める南波慎二。コイツとは中学から一緒だったっけ。

「気持ち悪いぞ。俺の授業聞いてんのか聞いてねえのか、わかんねぇんだ。心配になって試験してみりゃ文句のつけようのない答えが返ってくんだ。正直辞めてえよ」

「どこの高校なの?」

 時多綾。今は出版社に勤めているらしい。

「私立陸島高」 ウィスキーを一口飲みながら応えた。

「オイオイ、すげえ進学校じゃねえかよ。給料いいんじゃねえのか?」

「---だから辞められねえんだよぉ」

 みんなが笑った。でも本当は給料の事などどうでもいい事で、きっかけさえあれば、いつでも辞める覚悟はあった。

「エリートって言えばさぁ、柴田君もエリートになったよねぇ」

 後藤今日子が会話を引き継ぐ。孝明の事だ。

「NASDAだっけ?ロケットのエンジン開発してるんでしょ?来年にはNASAにも行くって話じゃない」

「大した事じゃねえさ。機械なんて今じゃ簡単にいじれるぞ。飛行機だってそのうち光速を超えるモノが出てくるさ」

 孝明はイキイキとした目で話した。楽しそうだ。

「ところがだ。最先端の技術に触れていても、説明の出来ねえ事ってあるもんでさ」

「説明出来ない事?」

「非科学的っていうか…」

「なによ、それ」

 孝明がグイッとビールを飲んで、フゥと一息ついた。同じテーブルを囲む奴らが一緒になって息を飲んだ。

 

「幽霊を見たんだ」

  

 俺は孝明の言葉を聞いた時、内心ドキリとした。俺の心の中を見透かされているのかと思ったのだ。

「ど、どんな幽霊?」 俺は追及してみた。

「女の子だ。高校生くらいの」

 同じだ。 孝明も俺と同じ幽霊を見ている。

「…そ、それって…」 と言いかけた時、

「私も見た!」 と、時多が割って入って応えた。

「私も見たの今日…、女の子の幽霊」

 驚いた。時多も幽霊を見ている。

「…オイオイ、俺も見たよ、幽霊」 慎二までが言いだした。どうなってんだ?

「私も!」

「私も見た……幽霊」

共鳴は山野井、後藤と続いた。孝明は同じテーブルに着いていた他の奴にも訊ねたが、「なにソレ」と言わんばかりに首をふるだけだった。

「お前は?」

 孝明がオレに聞いた。私は少し迷った。あれは夢だったかもしれないし…。

「高文、お前は見たのか?」

「……あ、ああ、見たよ」

 応えてしまった。

「本当か!?」

「本当だよ。髪の長い女の子だ。フィルムって言い残して消えちまったよ」


皆が顔を見合わせる。

「それだ!」

孝明が叫んだ。他の奴もうなづいていた。みんな驚いている。みんな、ほぼ同時刻に、同じ幽霊を見ているのだ。 「フィルム」と言い残して消えた幽霊を。


 結局幽霊を見たのは俺と、柴田孝明、南波慎二、山野井靖子、後藤今日子、時多綾の六人だけらしい。他の奴に聞いても首を横に振るだけだった。 

 それからは六人だけで幽霊談義になった。 「フィルム」とは何か?彼女は一体何者なのか?

 

 結局、答えは出なかった。時間は早々に去っていってしまったのだ。私たちは別れ際に現在の連絡先を教えあい、幽霊に関して分かった事があったら連絡しようと言う事になった。

  

 同窓会の終始一貫、みんなは私に気を使ってか、あの事には触れないでいた。


 どうも腑に落ちない。昨夜の幽霊だ。彼女は私の頭の中に、確かにフィルムと響かせた。今朝妻に我が家に現像していないフィルムはあるかと聞いてみたが、答えは否だった。

 カメラを確かめたがフィルムは装填されてはいない。

 

 彼女は何を伝えたかったのだろう?

 頭のどこかに引っ掛っていると、気分の悪い物である。

 始業のベルが鳴り響く。私はハッとして机から出席簿と教科書を手に取り、職員室を出た。

 

 だいたい彼女は何者なんだ?私の記憶には、彼女は教え子としては登場していない。でも、頭の中には彼女の想い出らしきものが引っ掛っているような気がするのだ。恐らくどこかで彼女に出会っているはずだ。

 残念な事にはその思い出を完全に引っ張り出すまでは、まだ時間が掛ると云う事だ。うっとうしい幽霊に付き纏われたものである。

 

 自己紹介が遅れた。私の名前は成梨高文。36歳の私立高校の国語教師だ。今は職業として教師を選択したのは誤りであったと思い始めている。我が私立陸島高等学校は偏差値と言うカウントではトップクラスに属する一流の進学校である。私は二年生を受け持っており、生徒数は四十九人だ。

 我がクラスの教室のドアを開ける。ドアの向こう側にはキチンと並べられた机に向い、授業の開始を待つ生徒が私に注目する。言葉は何も交わされない。

 私は教壇に立ち、決められた挨拶をする。教科書を開き、視線を生徒に向けりる。生徒達は私に視線を集中させている。


 皆、同じ顔をしている。これが辛いと感じ始めたのは最近の事である。

 表情が無いのだ。誰1人として、楽しい事に笑い、悲しい事に涙する事を知らない。

 人形と一緒だ。四十九体の人形の前で私は一人芝居をしなくてはならない。

 もっとも私も高校時代はこうだっだろうと考える様になった。かつての自分の表情を写しているだけなのだ、と。

 豊かな表情と接した仕事がしたくなったのだ。


 私が教師になりたての頃は、私達教育者に反抗する勢いのある生徒と組み合うつもりであったのに、彼らは自ら戦いを挑んでは来なかった。時折私の方から、少しけしかけてみては見る物の、反応はなく、逃げ腰になってしまう。

 

 私もどちらかと言えばスマートな高校生だった。校則に違反した事もないし、三年間おとなしく過ごして来たと自分では思っている。それだけに高校時代の想い出も少なく、また、私にはその時期を忘れたいと思わせる出来事も手伝っているからかも知れない。

 

 彼らはおそらく、この高校を卒業し、大学に進学。一流と言われるような会社に勤め、人としてのエリートコースを歩むだろう。その事について私は何も意見することは出来ない。なぜなら私も彼等と同様の顔をしているからだ。

 板書をして振り返れば、彼らは熱心にノートを取っている。私の頃とは違い、寝ている者など一人もいない。

 教室の後ろに立ち、彼らの背中越しに黒板を眺めてみると、果たして私の書いたこの文章がこの子達の人生に役に立つのだろうかと疑問に思う。

 終業のベルが鳴る。決められた挨拶を交わし、私は教室を後にする。一日約四回、これを繰り返すのだ。苦痛に思えてきては、私に教壇に立つ資格はない。

 職員室に戻り自分のデスクに着いた。ポケットからラッキーストライクを取り出し口にくわえ、火をつける。大きく息をつき、煙を吐く。私が学校内で唯一気が抜ける瞬間だ。

 私は幽霊の彼女が言った事を考えてみた。

 

 「フィルム」とは何の事だろう。カメラ、つまり写真機に装填するフィルム以外に、フィルムと呼ばれる物に何があるだろうか。

 一般的にはセルロイド等の透明物質の上に感光剤を塗った物を、フィルムと言う。映画用の陰画や陽画もそうだ。

 映画は学生の頃から好きでよく観るが、自宅ではDVDで観てしまうし、特に同好会にも属していないので、フィルムは私の手の内にはない。

 近年になって学校に導入されたパソコンのプログラムフィルムと言うのがあるが、それとはまた意味合いが違うだろう。


 その前に。 再び同じ問いが頭をもたげる。 

 彼女は何者なのだ?14年教師をやって来ているが、彼女は教え子ではない事は間違いない。

 叔父の葬式が最近あったが、親類縁者の席に彼女の姿はなかった筈だ。

 他には何の心当たりもない。

 

 灰皿に灰を落とした。

「わからねえなぁ…」

 思わずつぶやいてしまった。出来る事なら頭を傾け、こめかみの辺りを叩いて耳からボロリと出したいものである。それが出来ないのが何んとも悔しい。


「成梨先生」

 考えをあれこれ巡らしたせていた間に、女生徒2人が私の横に立っていた。

「あ……なに?」

 タバコを灰皿に押し付け火種を消し、彼女達の方に身体を向けた。

「あのー、よければ放課後に補習をやって欲しいんですけど…」

「え…なんで? どこか分からない所あったかな?」

「いいえ。ただ私達、今日ヒマだから…」

「ヒマ?」

 予想外の応えだ。

「はい。今日は予備校もないし、特別用事もないんで」

「馬鹿だなあ、試験までまだ日もあるし、今はゆっくり出来る時期なんだぞ。たまには羽でものばせばいいじゃないか。映画でも、観に行ってこいよ」

 あえて私は遊ぶ事を薦めた。彼女達のリアクションを見てみたかったのだ。

「でもぉ、メンドくさいし。一度家に帰るともう外に出たくなくなっちゃうんです」

「最近映画も面白くないし」

 彼女達は外で活動する術を忘れているかの様だ。なにもギャーギャー騒げと言っているわけではない。疲れているだろう身体を休める事より、更に身体を使う事を望むのだ。

「そうか…。しかし、せっかくで悪いんだが今日はちょっと用事があるんだ。補習は出来ないんだが、課題をあげるから家でやっておいで」

「スイマセン。ありがとうございます」

 彼女達は私に一礼をして、そそくさと職員室を出て行った。私は彼女達の後姿を見ながら大きく伸びをした。


『何を失ってしまったんだろう』 私はそう思っていた。



プロローグⅠ


 目の前は、だんだん暗くなってゆく。上の方で光が水面に反射していてキラキラ輝いているのが見えた。

 俺の身体は水中でグルグル回転し、体内にあった酸素が全て口や鼻から出てゆく。

 「苦しい」遠く微かな声で奴らが俺の名を叫んでいるようだ。

 大きな波にのまれ、もう駄目だと思った時だ。俺の腕を引っ張った奴がいる。

 俺が海水を二、三度飲んだ後、やっとの事で水面まで引き上げてくれた。

 俺は水を口から吐き出し、助けてくれた奴の顔を見た。

 八月のカクテル光線の様な日差しは、水上に出た奴の身体に反射して光っていた。

「大丈夫ですか?」

 瞬間、俺には奴の姿が人魚に見えた。確かに見えたんだ…。


プロローグⅡ


皆さんは幽霊を見た事があるだろうか。非科学的な話である。人間の打ち上げた打ち上げた宇宙船が太陽系外に出てゆく現代に生きる者としては、耳を傾け難い事だ。

 しかし私は見たことがある。それも昨夜の話だ。

 夜中の三時半頃、私は熱帯夜の中でいかに快適に眠れるか考えている最中だった。努力が実り、ようやくウトウトしかけた時に、足元に人の気配を感じたのだ。


 初めは妻かと思ったが、もしそれが妻であるならば私の隣で大口を開け、平和そうに寝ている女性は誰だ、という事になってしまう。

 瞬間、背筋がゾッとした。

 

視線を、天井からゆっくり足元へと移動させる。視線は映画のフィルムが一コマづつ動くように、やがて一コマ目に人の頭のテッペンが入り、次のコマに目、次には鼻・口と、暫くすると人の姿の全景が入ってきた。

 髪の長い女の子だ。歳の頃なら十六、七といった所だろうか、奇麗な顔立ちの女の子だ。

驚くべき事に、彼女は上半身はまるで実体の様にハッキリ見えるのに、下半身は途中から透けていて向こう側の壁が見えるのだ。

私は、恐怖に声が出なかった。三十六年生きて来て、こんなに怖い思いをしたのは初めてなのだから。

 

こんなチャンスはめったにない。私は気を落ち着けて彼女を観察する事にした。

 上半身は極めて実体に近く、触れる事も出来そうだ。ところが下半身は腰の辺りから透け始め、足の付け根の所からは完全に無くなっている。向こう側の壁に貼ってあるカレンダーがしっかりと見える。

 彼女は私の足先より少し離れ、宙に浮いており、まるでロープで固定された様に動こうとしない。

 彼女はずっと私を見つめている。何か伝えたいような表情をし続けていた。

 暫くして恐怖は興味に変わり、彼女にコンタクトを取ってみたくなった。

 私はベッドから起き上がり、彼女にゆっくり話かけた。

「君は、誰だい?何か私にしてほしい事があるなら言ってくれないか。私に出来る供養ならしてあげよう」

 彼女は私の問いかけには応えず、うつむいてしまった。「どうしたのだろう」と思っていると、暫くして彼女は上目使いに私を見た。


「----フィルム?」

 私の頭の中にそう響いた。彼女は私の言葉を聞くとニコッと微笑み、やがてスゥッと消えた。

「ちょ、ちょっと、フィルムって…!?」

 私は彼女が消えるのを阻止しようとしたが、無駄な努力に終わった。

「フィルムって…何のことだよ…?」

 不思議な体験だ。


『フィルム』

 確かに、そう私の頭の中に響いたのだ。




ホテルに帰ると既にモーリがゲレンデから戻って来ていた。

時間ギリギリまで滑っていたみたいだ。満喫してんなあ。


「ラスト1本滑ろうとしたらリフトが止まっちゃって」

「どうしたの?」

「いつまでたっても動かないんで飛び降りました」

「飛んだぁ!?」


「迎えの車が行っちゃうんで、飛んでもいいスか?」と、

同じリフトに乗っていた人に断りを入れて飛び降りたらしい。

「あんまり高くなかったんで」って言うけどさあ…。アグレッシブだなあ。


預けていた荷物を受け取り、送迎用の車で水上駅まで送って頂く。

駅前でお土産を物色してるうちにバスの時間がやって来て、一路上毛高原駅まで。


旅行に出ると、その帰りってやっぱり少し物悲しくなる。

「もうすぐ終わりが近いよ」ってなってくるとね。

病気してから初の遠出だったし尚更だ。

バスの中では西日に照らされて、みんなうつらうつらしてる。

楽しんだ証拠だな。


この旅の最大の難所は帰りの新幹線だ。

旅費を抑える為にチケットは指定じゃなくて、自由席だ。

行きは東京駅が始発だから並んでいれば席を確保出来るけど、

帰りは新潟方面からの乗客で溢れている可能性がある。

席が離れても構わないから座れたらいいなと思っていた。


ところが世の中そんなに甘いワケはなく、

立ってるお客でごった返した新幹線がホームに滑り込んでくるのでした。

そりゃそうだわな。シーズン真っ只中だもんね。

何両か自由席の車両を渡り歩いたけど、結局席は見つからなかった。


いやあ、出鼻を挫いた旅だったけど、

それもエピソードの一つだと思えば全然笑い話だ。

開き直りかな?

みんなでドアの前に座り込んだ帰りの電車。

最後に余ってたビールを開けて、めでたく旅を締めくくるワケです。


お疲れさんでしたっ!



【おしまい】にひひ







ポカポカの足のまま、再び寒空の下へ。

『水上館』から『やぶそば』まで目と鼻の先。モノの数分で着いちゃう。


【ウメのひとりごと。】 ま、そんなワケで。
外からは中の様子が分からないから、

若干の怪しさが漂うんだよねー。

見た目居酒屋っぽいしさ。


「昨日入ろうと思ったんだけど、結局やめたんだよね」

「いいカンジじゃないですか」とはオカチン。


ここ以外の店って言っても、

他にあてがあるワケじゃないもんね。

さっきの喫茶店の人も、他に紹介出来るような

お店が無かったから、ここを教えてくれたのかも、

なんて意地悪いことを考えつつお店の中へ。


「いらっしゃいませえ」


店内はとてもこじんまり。大きめのテーブル席にみんなで着席。

これで店内の半分を占拠したカンジの広さ。

後は隣に座敷があるだけ。座敷の広さは確認できなかったけど、

他に2家族がいたみたいだった。


お品書きを見て、まずはみんなでビール。

寒かろうが何だろうがまずはビールなのです。


店内を見るとそれなりに年季のいった感じを醸し出してる。

結構古くからやっているんだろうな。

今より相当若い頃の猪木が、来店した時の記念写真が飾ってあった。

【ウメのひとりごと。】 ま、そんなワケで。 注文したのは鴨せいろ。

量が少し足りないかなあと思ったけど、

味は美味しい。鴨も大きめで充分満足。


食事中に新しいお客さんが入店してくる。

観光客相手ってよりは、どちらかと言うと

地元の人達が多いのかな。

そこそこ落ち着く雰囲気あるもんね。


ハラも落ちつくと、もうそろそろ良い時間になってる。

もうじきモーリがゲレンデから戻って来る頃だ。


今回の旅も、もうすぐ終わりが見えて来たかな。




つづく。