佐藤さんの、『発達障害』に気づくまで(父の再婚・幼児期)

父と《ママちゃん》の結婚披露宴は豪華だった。500人くらいは招待客がいたのではないだろうか。

みんなが父の事をスピーチで羨ましがっていた。花嫁姿のママちゃんは打ち掛けからウェディングドレスにお色直しをし、父と共にウェディングケーキをカットして晴れやかな笑顔を浮かべていた。

わたしと従姉妹のEちゃんも「きれいだね～」と、見とれていた。

披露宴の後半、わたしとＥちゃんが七五三の時の祖母のデザインしたお揃いの着物を着て花束贈呈を行った。

こんなにキレイな人が父のお嫁さんになる。家族が増えることが無性に嬉しかった。

従姉妹のＥちゃんと伯母さんは、幼稚園卒業と共に伯父さんと一緒に暮らす為に一階の部屋から引っ越しをするのが決まっていた。

入れ替わりに、一階に父とママちゃんが入ることになる。

あと、１ヶ月もしない内にずっと一緒に過ごしたＥちゃんと伯母さんが電車で一時間以上もかかる遠くへ引っ越してしまうことは悲しかったが、

ずっと一緒に住んでいなかった父と毎日いられるようになるだけでも、本当に嬉しかった。

結婚披露宴後、父とママちゃんは海外に新婚旅行に2週間くらい出掛けてしまい。Ｅちゃん達も数週間後に「またね～！」と実家を出て行き、

もぬけの空になった一階の部屋を眺めて、

わたしは祖母と二人だけという援軍無し(今までも助けてもらえた訳ではないが、避難所にはなってくれていた)の孤独な時間を、

「早く一緒に暮らしたいな～」

と夢見ながら待ちわびる1～2ヶ月を過ごしたのだった(^-^;)

☆『実母が海外で仕事をしている』という嘘を撤回されないまま、

長く一緒に住んでないと途中で別な人と結婚出来るんだ～、と訳の分からない納得の仕方をしていたわたしでした………σ(^_^;