エレベータ | 亀山市議会議員 伊藤彦太郎

エレベータ

とある三重県内の団体の話。

団体の親睦旅行で北海道の旭山動物園に行くことになった。
1泊2日。参加費は5万円。
参加希望の会員もそれなりに居て、会費も徴収された。

参加申し込みを行った会員が、申し込みのキャンセル締め切り直前に、念のために団体の事務局に旅行の内容を確認にいったところ、何か話が嚙み合わない。
「え?北海道の旭山動物園に行くんですよね?」
と確認したところ、
「いえ、、名古屋の東山動物園になりました」
と。

「はあ?全然話が違うじゃないですか」
「いえ、色々ありまして」
「いや、なんでそうなるんですか?」
「会の財源も厳しくて、補助もあまり出せないし、、
でも東山動物園なら、安くて済むんですよ!
大体、動物園に行くのが目的なんだから、どっちでも一緒ですよね!」
「いやいや、、旭山動物園だから、申し込まれた方もいらっしゃる筈で、、
っていうか、なんで変更になった、ってみんなに言わないんですか?!」
「それは、旅行の詳細な行程が決まってから申し上げようと思いまして」
「いや、それじゃ遅いでしょ、だって、旭山動物園だとみんな思い込んでるんですよ。」
「・・・・・・・」
「大体、変更が決まったのはいつですか?」
「3カ月前です。」
「それから何度かお知らせを頂きましたよね?
その時にでも、変更になりました、って言えなかったんですか?」
「その辺は配慮が足らなかったと思っております。」

この話で、ほとんどの方が「なんじゃそりゃ」と思うことだろう。
さて、何が問題なのか、旅行先が、団体の運営側の都合で変更になったことだろうか?

いや、そうではない。
問題は、旅行先が変更になる、という、旅行に行くかどうかという上で、非常に重大な事態が発生したに関わらず、それを申し込んだ会員に、全く知らせなかった点にある。

これと同様の事態が、亀山市政において発生した。
亀中、中部中の全員喫食制給食実施に関して、必要とされていた、両中学校へのエレベータ設置について、当初「給食運搬以外にも、バリアフリー化の意味で、人も乗れるエレベータを設置する」という話が、急遽「給食の運搬のみ」に変更されたのだった。
しかも、その変更に対する説明が議会に全くなく、福澤議員による議案質疑の中で明らかになったという、、それが無ければ、議会にこの重大な「変更」が知らされないままに、予算案が審議されるところであったのだ。

これについて、当該の教育委員会からは、「より詳細な仕様が決まってから説明するつもりだった」という説明が為されたが、バリアフリー化の意味も含めたエレベータ設置の話だったからこそ、多くの議員が認めていた部分もあって、その雰囲気は教育委員会も含めた執行部は当然認識していた筈で、にも関わらず、「その点を説明しなかった」ということは、あり得ない。
それこそ、2月に行われた予算説明会で、説明すべきものである。

昨日行われた教育民生委員会では、この辺の話も含め、委員と市長および教育委員会の間で、議論が為されていたが、市側からの答弁は非常に酷いものだった。

これでは、純粋に、2中学校で給食を実施する、そのことを考えているとは思えない。
この問題については、予算決算委員会で、しっかりと追求したいと思っている。