最高の死に方を用意しよう
白隠禅師の場合
「カーツッ」と大声で喝を叫んで死んだ。
今死ぬのかという、その分別の知恵に「カーツッ」
お坊さんでは、白隠禅師が最高だ。
格好いい臨終の言葉をつくろう
「カーツッ」と言って死んだら格好いいが、
誰でも「カーツッ」と言えばいいわけではない。
最期の言葉は、大事だ。
今から準備しておこう。
最期はいつ来るかわからない。
あらかじめ準備をしておいたほうがいい。
平安時代の短歌の習慣を見習おう。
恋人ができたとき、さっといい歌を出すために、
あらかじめ、恋人ができる前にいい歌をつくっておくのです。
会ってからじゃ、いい歌を作るなど、とてもできないから。
和歌をタイミングよく、すぐ出さなきゃいけないのだから。
恋人ができたら今度はすぐに、その人のことを思いながら、
別れの和歌を作り始める。
そして別れる瞬間に、さっとタイミングよく出す。
そうすると、「あぁ~」とお互いが感慨深く、味わい深い。
恋の物語を作り、美しく完結させることができる。
悲しみの中にも、芸術があり、感動がある。
あたかも、その日につくったかのごとく、
作っておいた別れの歌を、いざ別れるそのタイミングに、
瞬間にさっと出す。
平安時代、これが大変おしゃれだった。
オーソドックスには、
「皆様、お世話になりました。ありがとうございました」
あたかも、死に臨んだそのときに、
パッと思いついていいのこしたと思われるかもしれない。
そんな決め言葉を準備して生きよう。
完結