幼いころ、
祖母がビニール袋を丁寧に畳んで
また使っているのを見て、
そんなことまでしなくていいのにと思ったことがありました。
今ならそう思いません。
物に感謝する姿勢、
使える物を最後まで使い切る姿勢は美しいと思っています。
私の手元に小物入れがあります。
新聞記者時代、
青森県に取材で行った時に購入しました。
青森県の伝統工芸品「南部裂織」。
なんぶさきおり、と読みます。
冒頭の写真は「まるごと青森」のホームページからお借りしました。
着物や布を大事に使って、
その着物や布がさらにボロボロになってから、
再加工する織物でとても丈夫で美しい。
同じ場所に同じはぎれを使うことは
基本的には無いのですから、
すべてが作り手の個性や感性で
オリジナルが生まれるのも楽しく感じます。
この写真も「まるごと青森」から。
もったいないという精神は
決して恥ずかしくないことで、
何でも使い捨てにする時代だからこそ、
学ぶことが多く、
これからはもっと注目されるでしょう。
新聞のチラシを丁寧に折って何かを作ったり、
女性が履くストッキングを再利用したり…
そういうことができる人を、
尊敬しています。
地球は1つしかなく、
この地球上の物質はすべて有限なのですから。
大事に使わなければ申し訳ありません。
もったいないが「貧乏くさい」と
世の中が思っているなら、
何かの象徴、シンボルで変えていかなければ。
先ほどの「南部裂織」で
ジャケットを作っても素敵です。
南部裂織のジャケットを着た
有名な俳優さんがSNS発信したら、
もったいないとは格好良いこととして、
世に定着するかもしれないな…などと、
想像しました。
現代はどんなことでも
注目される起点を作れる時代です。
その注目が「単なる注目されるための行為」ではなく、
大勢の人や地球にとって、
ためになる考えの起点になるように。
そのためにパブリシティはあると思っています。
マスコミもそうした社会性があるものなら、
報道を続けて拡散していくでしょう。
元新聞記者、テレビ局デスク
メディアコンサルタント・荒川岳志
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