新聞制作の現場に長くいると
「は~、そうなんだ~」とか、
「へ~、なるほど~」と思う事があります。
今回は新聞だけでなく各マスコミ共通の
「見出しの世界」
ブログ発信とも共通するテーマです。
新聞の見出しは10数文字で表現します。
内閣支持率、〇%を切る
〇〇、〇〇が影響か
本紙世論調査
見出しにひらがなを入れるのがルール。
一番下は漢字だけでも良い決まりです。
これを漢字だけで表現すると
内閣支持率最低〇%
〇〇、〇〇影響顕著
本紙世論調査
となります。
読んだ感じはどうでしょうか?
新聞記者は「見出しを付け」「紙面のレイアウトをする」部門があります。
私も一時期、在籍しました。
本当は取材する「外勤記者」だけやりたかったのですが、
北海道新聞は数百人規模の記者がすべて、
「どこでも使える」ように異動をします。
私も、紙面作りの担当記者も勤めました。
新聞を読むのと書くのでは全然、違います。
そして、
新聞記事を書くのと見出しを付けるのも
まったく違う思考が求められます。
私はどちらもやった経験が活きていて、
プレスリリースの見出しも1分ほどで付けます。
嫌だと思ったことが活きています。
感謝ですね。
今回の「中国見出し」ですが、
新聞制作にはたくさんの「反則」がありました。
漢字だけの見出しを付けてはいけない。
これも、私が現役時代の「違反項目」でした。
今は違います。
内閣支持率過去最低〇%
という表現も許される時代になりました。
たぶん、こういう理由です。
「意味さえ通じればいいんだ」
「文字数が限られているから許すべきだ」
昔の決まり事を深く考えると、
それなりの理由があったからだと思います。
つまり、こういう理由です。
漢字は1文字ごとに意味があり、
その意味を考えながら読まなければならない。
それはとても疲れる読み方だから、
息抜きやリズムを付ける場所が必要。
それが「ひらがな」。
英語のアルファベットは1文字に意味を持ちません。
日本語はとても難しい世界です。
しかし、短い表現で風情も出せます。
あなたはブログの見出しをどう表現していますか。
中国見出し風に
「本日快晴勤労日和」とかやっていませんか。
それは読み手にストレスを与えます。
独りよがりの表現なのです。
元新聞記者、テレビ局デスク
メディアコンサルタント・荒川岳志
著書です。
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