世界はすべて絡み合い、関係している | マスコミに取材される方法

マスコミに取材される方法

新聞社とTV局に21年。PR会社に1年。その経験でプレスリリースの発信とマスコミ登場をサポートします。

 

きょうは真面目な話を書きますね。

いや…いつも真面目ですが、きょうは特に真面目に。

あなたにも感じてもらいたいので。

 

一対一の対処は危険だと思う

 

世界はすべて絡み合い、関係している。

そういう話です。

あの動物は有益だとか、あの昆虫は害悪だとか。

それはたぶん、1対1だけで考えた話。

本当は違いますよ、という話です。

 

私はこの記事を書いているいま、

北海道の札幌市に住んでいます。

北海道はアイヌ民族が長年、暮らしていました。

和人が来て、急に物事を「利害」で考えるようになったのでは。

そう思います。

 

オオカミが絶滅しました。

家畜を狙うオオカミは害獣でした。

だから、人間は「要らない」と判断しました。

人間の食糧のために牛や羊を飼いました。

森を開墾して牧草地にして、

牧草を輸入して広大な牧草地を作りました。

 

いま、エゾシカが牧草地の草を食べます。

森には餌の木々が少なくなりました。

人間はまた思います。

エゾシカは害獣だと。

人間にはまた「敵」が出るのです。

 

牧草は繁殖力が強く、北海道の自然を変えていきました。

在来種はたいてい弱く、外来種は強い。

北海道という大きそうで小さな島は、

微妙なバランスの生態系で、うまく循環していたのです。

それを忘れたのか、何なのか。

 

いまは西洋の真似をして、結局は北海道スタイルを手放しました。

たくさんの食糧を作るために西洋ミツバチが輸入されました。

ハウス栽培の受粉のため、二ホンミツバチより蜂蜜の生産性が高いため。

きれいな野菜を作り続けるために農薬を使います。

気付いたら、ミツバチが大量死する世界になりました。

 

 

人は全知全能ではない

 

私は心配しています。

人間はまだまだ知能で解決できる存在ではないのです。

自然を制覇できるわけでもなく、

災害を食い止められる訳でもなく。

 

宇宙に行ったと喜んでいても、

深い海の中で起きることを知らずにいて、

生物の何と何が関係しているかも知らずにいて、

生産性を上げるための、人間のためのものが、

実は人間を苦しめたりする可能性も、

まったく解明できていないのですから。

 

アイヌ民族の人々は自然を敬い、

自然に生かされているありがたさに感謝し、

人が自然を超えない大切さも知っていました。

 

人間の都合で自然を変えた結果


私はいつも「長所を大切にしましょう」と話します。

長所に目を向けて、メディア登場して、

あなたを待っている人に会いに行きましょうという話。

でも、きょうは違います。

日本全体の長所を見ましょう。

 

日本は美しい島国です。

高い山が雨を受け止め、美しい水を恵んでくれます。

でも、人間が、人間の都合で開発した森林は、

多様な生物が棲める環境にならなくなり、

結局はたくさんの生物を絶滅させ、

その恩恵をもらえなくなりました。

 

もうそろそろ、もういい加減にしないと。

自然の豊かさを感じられないことになる。

自然の恵みを受け取れなくなる。

そんな世の中になると危惧しています。



元新聞記者、テレビ局デスク

メディアコンサルタント・荒川岳志

 

 

 

 

 

 

 

 

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