「純露VS黄金糖」 | 消防設備士かく語りき

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川崎の消防設備士、平成め組代表のブログ

 

 

いよいよその時が来た。

そう、それは「純露と黄金糖の食べ比べ」である。

 

私が子供の頃から好きな飴に味覚糖の「純露」(じゅんつゆ)がある。

砂糖と水飴を中心にして製造されるその純露は所謂(いわゆる)昔ながらの鼈甲飴(べっこうあめ)。

一切の外連味(けれんみ)を無くした正統派なその味に47歳の今日まで慣れ親しんできた。

 

しかし数ヵ月前、何気なくその純露のことをネットで調べていたところ衝撃の事実を知った。

それはこの純露、どうやら「パクリ商品であるらしい」という疑惑である。

子供の頃から何十年と慣れ親しんできたその飴がまさかの「パクリ商品だった」となれば、それは由々しき事態と言わざるを得ない。

 

そしてその純露が「もしかしたらパクったのでは?」とされるのが主に関西圏で販売されている飴、その名も「黄金糖」

 

その歴史たるや、1919年まで遡るので正に「100年の歴史を持つ飴」である。

現在日本国内で販売される飴の中で最も歴史があるであろうことは疑いの無いところ。

因みに会社の名前も「株式会社黄金糖」である。

この辺り、パインアメで有名な「パイン株式会社」と共通している。

 

どうして純露のパクリ疑惑を長らく知ることが出来なかったのか?

その最大の理由、それは「黄金糖の販売圏がほぼ関西地区に限定されている」ということが挙げられよう。

 

厳密に言うと特に関西圏限定の商品ではないのだが、要するに私の住むこの神奈川県や東京都などの関東圏、中でも首都圏においては「純露」の方が遥かにメジャーであるからだ。

 

見た目も、そして味も「似ている」とされているらしい両商品。

しかし関東では長らく純露が「外連味無き鼈甲飴」における立ち位置を早くから確立していた。

要するに「関東の純露」、「関西の黄金糖」という構図である。

 

実のところ味覚糖の本社は大阪なので堂々たる「関西の会社」であるのだが、しかし1949年の設立から7年後の1956年には東京に進出しており、関東人にも非常に馴染み深い会社である。

 

一方の株式会社黄金糖も大阪に本社を構えており、味覚糖より一足早い1956年には荒川区に東京営業所を開設。

味覚糖が純露の販売を開始したのは1971年なので恐らくそれ以前までは黄金糖も関東でそれなりに知られた飴であったのではないかと思われる。

 

しかし関東では間違いなく純露が覇権を掴んだと言って良い。

両社の「首都圏での営業力」は定かでないが、480人の従業員数を誇る味覚糖に対し黄金糖は50人。

やはりその営業力には歴然たる差があったのは否めないところだろう。

 

だが「売れたら正義」的な考え方を私は断じて許すことは出来ない。

あの宝石の様な純露も、しかしそれが「黄金糖ありき」で作られたものであるならば今後は素直な気持ちで純露を味わうことは出来ない。

 

なのでやはりここは両者を食べ比べ、改めて「純露」VS「黄金糖」の構図に私なりの決着を付けてあげたい…

そんなことをここ数ヵ月考えていた。

 

とは言え、何せ黄金糖は関東では見ない商品。

5歳の時に名古屋から川崎に越して来て以降、川崎市民歴は42年となる私だが、しかし本当にただの一度も街で黄金糖を見たことが無い。

 

無論ネットで取り寄せれば直ぐに手に入ったのだろうが、しかし「偶然手に入れたい」という願望も少なからずあった。

だがそうした中で先日、ここ最近度々応援を依頼している京都出身の女性作業員のM氏が「実家に帰った際のお土産」として何と黄金糖を2袋持って来てくれた。

 

予期せぬ形でいよいよこの二者(二飴)の論評をすることとなった次第。

わたし代表村田、何を隠そう「大いなる」(O)、「真面目な」(M)、「飴の」(A)、「感想考察」(K)、「大人学会」(O)。

 

通称「OMAKO」の主宰にして国際キャンディコンダクター(4A)のライセンス保持者であり、飴論評家としての側面を持つ。

そんな私がいよいよ「純露VS黄金糖」、どちらがより美味しいのか結論を下したい。

 

もちろん私の総評の影響力などたかが知れているが、しかし私も消防設備士業界じゃ少しは知られた男…。

「私の結論」=「全国の消防設備士たちの総意」と解釈するのは決して無理のない話。

 

そもそも結論の出ない話である以上、ならばせめて「消防設備士業界の結論」くらい出してあげるのが親心ならぬ飴心とでも言えようか。

 

そんなわけでいよいよ食べ比べる時が来た。

先ず両者の「外観」から比較。

 

 

 

袋越しに見ると一見して差が無い両者だが、しかし改めて見ると純露は五角錐、一方の黄金糖は四角錐と明らかな違いがあった。

また純露には一部「紅茶入り」の色の濃い物が混ざっており、これが好きだという人も多い。

だが今回はあくまでも「基本」の通常色のものだけで食べ比べをしなければなるまい…。

 

今回、純露の色の濃い「紅茶入り」は論評に含まないこととした

 

先ずは慣れ親しんだ純露を一粒。

やはり間違いのない正統派な美味しさ。

口あたりも良く、飽きずに舐めていられる。

 

続いていよいよあの黄金糖を頂いてみる。

因みにこの黄金糖、関西では煮つけや豚の角煮など、煮物を中心に「隠し味」として使われることも多く、もはや関西マダムにも無くてはならない存在へとなって久しい。

そしてついに実食…!

 

 

 

なるほど… 強いて言うなら純露の方がほんの僅かに甘さが強く、そして噛み砕きやすい。

これは恐らく一粒あたりの砂糖の量が僅かながら純露の方が多いからだと思われる。

ノンシュガー系の飴は総じてどれも固いが、それは砂糖が入っていないことによる。

では最終的にどちらに軍配を挙げるのか…

 

 

2秒ほど悩んだが…   私は純露で。

だってやっぱり紅茶入りが美味しいんだも~ん…。

 

黄金糖、関東はもう諦めなさい。

 

 

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