「心の持ち方次第」 | 消防設備士かく語りき

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川崎の消防設備士、平成め組代表のブログ

 

本日、私は1人でお取引先の現場応援。

 

自宅から車で10分、尚且つ10時スタートということで普段よりかなり遅めの出動。

9時過ぎに自宅を出て車で走り出して早々、別の請け現場を任せた人間から着信が。

こうした休憩時間以外の着信、2回に1回は何かしらトラブルが起きたことによる緊急連絡だったりする。

 

そして電話に出ると案の定「居室点検の際、試験機を壁に当てて擦り傷を付けてしまった」との報告。

「元請会社の担当者には連絡しました」とのことで、こちらも作業の合間をみながら元請の方にお詫び、そして今後の対応方法などについてメールを送り、そのまま数回やり取り。

 

付けてしまった傷自体は非常に小さなものであったようだが、しかし住人の方曰く「賃貸なのでどうすればよいのか自分も分からない。一先ず管理会社に連絡して管理会社からそちらに連絡してもらいます」との説明を受けたのだと言う。

 

賃貸物件なので弁償云々という話にまで発展するとは考えにくいが、一方で元請会社からは顛末書の提出について言及があり、それについてはやはり当人に書かせ、週明けに元請会社まで持って行かせることにした。

 

因みに顛末書(てんまつしょ)とは所謂(いわゆる)始末書とは異なる。

始末書は職務上の「自身の落ち度を詫びる」という意味合いが大きいが、顛末書は「起きた事柄についての具体的な説明文」という意味で使われる。

 

それにより「今後同じ事態を避けるにはどうすれば良いのか?」などを考える参考資料とするわけである。

とは言え、あくまでも元請会社に提出するので当然ながら相応に反省の意も示さねばならず、それゆえ当人には手書きで書くよう指示をした。

 

これまでにも度々書いてきたが、私は従業員に対し、とにかく字にはうるさい。

と言ってもそれは「達筆になれ」ということではなく、最低限「年齢相応の字を書けるようにしろ」という意味である。

 

かつてウチにいた20代半ば過ぎの男が退職時に提出してきた退職届は本当に酷く、内容云々以前に「字が幼稚園児並み」で、とてもじゃないが見るに堪えないものであった。

 

我々の様に日々現場で仕事をする人間は必ずしも業務上で字を書く機会は多くない。

しかし現場での簡易的な報告書、そして今回の様な顛末書の類など、やはり最低限の字は書けねばならず、それゆえ私は字については徹底的に指導する。

 

まともな字を書けない人間は決して「誰かの上に立つ立場」にすべきではない。

自身の「字」さえも改められない人間が他人の言動などを指導出来るはずもない。

 

 

さて話を戻そう。

今回の件、やはり頂く仕事が増加してゆく中でこうした現場でのトラブル、クレームを100%無くすのはハッキリ言って不可能である。

 

ただ私が度々皆に言っているのは、例えばクレームというのは「起こしたこと」それ自体がクレームになることは実は少ない。

そうではなく、起こしたことに対する「事後処理の方法」が悪く、それがクレームへと発展するケースが大半である。

 

つまりその場で素早く「取るべき対応」が取れれば意外と話はそこで終わるものである。

処理が遅れたり、隠蔽を図ったり、あるいは開き直る様な態度を取ったり、そうしたことで話が次第に膨らんでいく。

 

もちろん「明らかに隠せるものは隠す」のも正直言って必要なことであるが、そうした「見極め」をしくじると収拾がつかなくなるので、そうした意味では「トラブル対応は経験値がものを言う」という部分は確かにある。

 

先月は過去最高の売上を出すことが出来たが、しかしそうして頂ける仕事が増えてきた中、個々が担う責任の割合も大きくなった部分がある。

いつどこで大きなトラブルが起きても不思議ではなく、常にトラブル時の対処方法については頭の中に入れておかねばならない。

 

その日起こり得るトラブル、そして事故を常に頭の中で描いておき、ではいざ「そうした事態が起きたらどうするのか?」を予めイメージ出来ていれば、事態を最小限に留めることも出来よう。

 

事故やトラブルを自身の成長の糧とするのか、それとも負の経験で終わらせてしまうのか。

全ては当人の心の持ち方次第である。

 

 

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