「認定電気工事従事者講習」 | 消防設備士かく語りき

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認定電気工事従事者講習


認定電気工事従事者講習


認定電気工事従事者講習


一昨日の話なのだが、横浜は関内駅から程近い「神奈川県電気工事会館」なる所までとある講習を受けに行って来た次第。

その講習とは「認定電気工事従事者講習」という。
第二種電気工事士や電気主任技術者の資格を持つ者たちを対象にした講習であるが、しかし事実上「第二種電気工事士たちの講習」と化している。

私は10年ほど前に第二種の電気工事士試験に合格し資格を取得しているのだが、しかしこの第二種電気工事士という資格、その作業範囲に実は相当に制限がある。
基本的に個人宅の電気工事や個人商店などの極めて小規模な建物の電気工事しか行えない。
中規模以上のビルなどの電気工事は基本的に「第一種」の電気工事士の資格が必要となる。

がしかし、「電気工事士資格を持つ人間が100人居ても第一種を持つ者は1人」と言われるくらいに第一種の資格を取得するのは大変。
だがそうなるとそこら中の工事現場で「電気工事を行える人」が不足してしまう。
そんな事態を解消すべく、この「認定電気工事従事者」という制度があり例え「第二種」しかなくとも、しかしこの講習を受講すれば「条件付きだけどビルなどの電気工事をしてもいいよ」ということになる。

でその条件と言うのが「600ボルト以下の電気工事」。
それが直接「600ボルトの電気を送る配線部分」であると工事は出来ないのだが、「ブレーカーを介して600ボルト以下で使う物」(オフィス内の照明装置など)であればこの認定を受けることで工事が出来るようになる…

と、長々と「認定電気工事従事者」について説明してしまったが、しかし実は本当のことを言うと私も未だにこの「認定電気工事従事者」の意味がよく分かっていない。
上記の説明は私自身で「調べてみた限り」の意味であり、しかしもしかすると間違った解釈をしているのかも知れない。
ただ少なくとも単に第二種の資格しか持たない状態に比べれば明らかに作業範囲は広がる。

私の本来の仕事である消防設備業にせよまた電気工事業にせよ、昨今何かと作業員の「資格」については事細かに指摘されるようになってきた。
実際、そこら辺の工事現場でも二種の資格すら持たない人間達が当たり前の様に電気工事を行っている現実がある。
消防設備業も然りで、「実務を知っている無資格の人間」に作業をさせ、その後の書類作成に関しては「実務を知らない有資格者」の資格を使って作成する、などの行為は正直なところ日常茶飯事である。

だがいつまでもそうした行為を野放しにしておくほど行政側も大らかではなく、数年前からそこら辺の「調査」が厳しくなってきたのか、ここ最近は「元請」となる会社が作業員たちの資格について「予め資格証のコピーを出せ」とか「資格証の番号を教えろ」と言ってくることが非常に多くなった。

私は現在の仕事を13年前から始めているが、当時はまだそこら辺が非常に緩かったものの、しかし「近い将来作業員の資格については厳しく規制されるだろう」と当時から思っていた。
なので実務の能力は低いながらも資格の取得にだけは積極的に取り組んできた。
その為、現在ではこと資格のことについて何か指摘されるということは皆無ではある。

だから今回受けた「認定電気工事従事者講習」は今後に備えた「保険」みたいなもの。
私の場合、電気工事と言っても精々100ボルトで使用する照明器具類の交換作業くらいしか行っていないのが実情だが、しかしこの「認定」を受けておけば今後更に大きな工事の話があった際、より対応もしやすくなる。
「あるに越したことはない」と言った所。


スッカリ前置きが長くなってしまったが、その「認定電気工事従事者講習」。
先日、たったの6人しか受講生がいなかった「宅地建物取引士登録実務講習」とは異なり、凡そ200~250人ほどが集まっていた。
それらの大半は「現在仕事で電気工事に従事する者たち」と思われる。

因みに見た限り全て男。
唯一、一人だけ「戸籍上の性別は女子なのかも…」と思わせる人間もいたが、やはり圧倒的に野郎色の強い講習である。
講習内容としては法規制を含めた電気工事全般についての「おさらい」みたいなもので、2人の講師が途中で入れ替わる形でほぼ丸一日がかり。

だが特に講習の最後に試験じみたものがあるわけでは無く、受ければそれで終わり。
おまけに最初の講師は司会者曰く、「ご自身で電気工事を営む佐々木さんです」とのことで、説明下手な上に自信なさげな感じで、明らかに人前で話すことに不慣れな人物。
私は前から2番目の席だったが、ぼそぼそと一人で「何かを喋っているだけ」で、正直全く理解不能。

だが前述のように特に最後に試験があるわけではないので受講生たちからも特に抗議の声は上がらず、「まぁ寝ときゃいいか…」的な対応に終始。(私もだが)
それとは逆に2人目の講師は明らかに「ベテラン講師」で、説明も上手な人物ではあったが、しかしその頃になるともはや受講生たち全員お疲れ気味…。
結局一日通して「眠気との戦い」であった。

最後に「受講修了」を証明する書類を手にし、後はこれを所定の手続きで窓口に郵送すれば晴れて認定電気工事従事者となる。
と言っても「新たな資格が増える」のではなく、あくまでも「第二種電気工事の上乗せ」的な意味合い。
「二種電工資格の限定解除」的な趣である。

ところでその自信なさげであった一人目の講師。
後から受け取った書類で知ったのだが、名前が「佐々木光太郎」さんと言うらしい。

40代以上の「ごく一部」の人はピンと来たはず。
そう、佐々木光太郎と言えば80年代前半に「りぼん」で連載されていた岡田あーみんによる、少女コミックではもはや「掟破り」とも言うべきハチャメチャなコメディ漫画「お父さんは心配症」の主人公、通称「パピィ」の本名である。

その佐々木講師、見た目は恐らく60歳前後。
同作品の連載当時、色々な人から名前について言われていたに違いない… などと思ったり。

今回の講習で一番「へぇ~…!」となった瞬間であった。


佐々木光太郎


佐々木光太郎


認定電気工事従事者講習




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