トヨタ生産方式―脱規模の経営をめざして/大野 耐一

¥1,470
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この本はトヨタ生産方式を通じて、モノづくりの生産性をいかにして高めることができるのか、
示唆に富んだ応用性の高い手法を教えてくれる本です。


【目次】
 第1章 人づくり
 第2章 教育の仕組み
 第3章 人事・労務管理
 第4章 企業の変革
 第5章 非製造業への応用
 導入事例

本書は昭和53年というオイルショックからほどなくして書かれた本です。当時はオイルショックにより大量生産の限界が見え、つくれば売れる時代から、市場ニーズにあわせて、細やかな対応ができるような生産方式(多種少量生産)が求められるようになりました。
本書は、トヨタ生産方式という原価を下げるために、いかに効率よく、少ない人数で(少人化)、生産性をあげるのか、その方式を戦前から模索してきた著者の理念がつまった本です。

たしか本書は勝間さんが20代の時に読んで、おおきな影響を受けた本だそうです。それも至極当然かと、なにしろ戦前から30年切磋琢磨してきた効率化のノウハウを凝縮した本です。
生産現場という厳しい状況をくぐりぬけ、結実した汗の結晶です。


まず、市場が求める車の多様性と少量生産というニーズがあって、



そのニーズに対応するためには、生産ロットを小さくしなければならない
(1本の生産ラインで製造する1車種の量を減らして、複数の車種の生産を行う)



当然生産ラインの作業内容は複雑になる。(工数は増える)



これを減らすためにプレスの金型替えの所要時間を短くする(昭和20年代は2、3時間を要していたが、昭和40年だい後半には、わずか3分)といった時間短縮のためのムダ省きが必要になる。



しかし、ただ時間短縮を目指すだけではダメで、車体組み立てに必要となる部品が、多すぎず少なすぎず必要なだけ生産ラインに届くよう生産調整が行われなければならない(10人で100個つくるのに10分かかっていた仕事が、10人で100個つくるのに5分でできるようになったら、5人で100個を10分でつくるように「省人化」する。けして10人で200個を10分でつくってはらなない。



同じように機械による生産効率も、最新鋭の機械が大量生産することは重要ではなく、可動な時間が長いことが重要である。したがって機械は古くても保全が十分できるのであれば問題ない。



生産ラインがきめ細かく必要数を生産できていることが重要。あとはいかにムダを省くか。


というわけで、著者の努力はひたすらに、無駄(在庫、工員の手待ち、運搬、つくりすぎ、加工手間、不良品、工員の動作)を探し、丹念に「なぜ無駄が発生するのか」、という疑問を5回繰り返して、解決の道を探ります。
無駄を省けば、人と時間を省き、原価を抑えることができるからです。
生産管理を行う人間は、
①まず現場をつぶさに観察して歩いて、ムダを探す
②なぜムダが生まれるのか5回質問を繰り返して、改善点を探し当てる
③自分がまかされた生産ロッドで改善点を実施してみる。
④実施結果をフィードバックする
ことを繰り返してゆくわけです。


いうまでもなく、本書は生産管理の枠を超え、普遍性を持つ本です。
製造業でなくても成果品が価値を生むのは同じですから、仕組みをつくり、その仕組みを効率化するのが仕事の肝といえるのではないでしょうか。
自動車の生産現場、しかも世界最大の生産効率を誇るトヨタの仕組みは、たいへん示唆に富んでいると思います。
本書は仕組みをつくり、仕組みのムダを省く意味を教えてくれます。

また、本書の後半では、「トヨタ生産方式の系譜」として、豊田佐吉翁、豊田喜一郎の思想が語られています。豊田紡績を設立した佐吉翁。佐吉翁は独学で紡績機を発明し、その特許を欧米に売ったお金で、自動車開発の道を切り開きます。そこには佐吉翁がアメリカで見た自動車社会のインパクトがありました。
佐吉翁は息子の喜一郎に「私は織機で国のためにつくした。お前は自動車をつくって国のためにつくせ。」という言葉を残します。
佐吉翁の意思を継いだ豊田喜一郎は「ジャスト・イン・タイム」を唱えて戦後の豊田自動車の中核を担います。
興味深いのは、「トヨタ生産方式」は大量生産時代に育まれた異端的な生産方式で、著者の独創により生まれたものかと思っていたのですが、実は喜一郎⇒佐吉翁と系譜をたどることができるらしいのです。これは著者の勝手な思い込み、ではないと思います。
三代かけて育まれたトヨタ生産方式は、日本人のモノづくりに対する文化的背景から生まれているのかもしれません。この事実に感動しました。まさかビジネス本で泣けるとは思いませんでした・・・。
壬生義士伝」を書いた浅田次郎に、この3代の物語をまとめてもらえないでしょうか(笑)。
「トヨタ生産方式の系譜」は(わたしは)涙なしには読めません。
物語的には大河ドラマでいけるような気も・・・。まあ一民間企業の歴史ですから無理でしょうが・・・。

トヨタに限らず、日本は民の歴史に疎い国だと思います。
ドイツのルール工業地帯に行くと、かつての鉄鋼・炭鉱の産業遺産がたくさん残されています。
これらの産業遺産は、ルール工業地帯で生まれた鉄鋼産業の莫大な資産を利用して設立されたEUの資金で保存活用されているといいます。
日本経済を明治から支えてきた民間企業の歴史遺産に対して、もう少し残す努力がされてもいいかと思います。わたしはトヨタ生産方式が生まれた生産工場を見てみたいと思うのですが・・・。



「フレームワーク本」の推薦図書の完読も、あと1冊を残すところとなりました。次回は「誘惑される意志」の書評です。

まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか/ナシーム・ニコラス・タレブ

¥2,100
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この本は、日々の生活に表れる確率の歪みを数理系トレーダーが語っている本です。読むと、統計的な視点で見られるようになって、気が晴れます(著者からの引用です。)


この本はランダムに起こる現象に意味を捉えてしまう人の性質を笑い飛ばしています。郊外の邸宅に住み、車を何台も所有し、できる贅沢はすべてしている投資家が、実力ではなく「まぐれ」で贅沢を享受しており、それゆえに凋落もまた高い確率で起こるであろうこと。癌を治癒するという奇跡の泉に、治療のために赴いた癌患者のうち、治癒せずに亡くなった大多数の事実が棄却されて、「自然治癒」で完治した数名だけが焦点となり「奇跡」になってしまうこと。数分おきに更新される株式ニュースに目を凝らしても、未来予測とはなんの関係もないこと、などなど・・・。

著者は、数理系トレーダーとして長年働くなかで、投資家の栄枯盛衰を横目に見ながらランダムな出来事と、それに向き合う人の心理について、うがった見方をしてきた人です。まったくの私見ですが、著者は偏屈で、ユーモラスで、本書も著者の性格を反映して、古典からの引用から、投資家の心理、遺伝の話まで展開はランダムそのものです。

そのなかで非常に重要な指摘と思われるのは、
人はランダムを「ランダム」とは捉えられず、なにか理由を探してしまう。という指摘です。おそらく本書の執拗なまでに取り上げられた事例、引用の言いたいことはここに収束するのではないかと思われます。

話の展開はランダムですが、ひとつひとつのエピソードが掘り下げられており、最後まで飽きることなく読むことができました。読んで感じたことは、ランダムに向き合う人の行動は笑えて哀しいということです。
いうなれば、戦場でタバコを吸う同僚に、「おい、火を消せ!」と忠告したら、自分が撃たれてしまったサキのような人生、あるいは「まるで犬のようだ。」と言って理不尽に殺されてしまったカフカの「審判」の主人公のようなものでしょうか。

このままだと単に厭世的な気分で終わってしまうのですが、幸いにも著者はランダムに向き合う態度を提案してくれています。
ひとつは本書のテーマである、成功、失敗等々の「ランダム」な事象を疑い、それに振り回されるな、ということです。そして、もうひとつは努力することの意味です。少し長くなりますが、下記のようなものです。


私たちの脳は非線形性を扱うようにはできていない。たとえば二つの変数の間に因果関係がある場合、人は、原因のほうの変数が安定していれば結果のほうの変数も必ず安定しているものだと思う。たとえば、毎日勉強していればそれに比例して何かが身についていると思う。進んだ気がしないとやる気が出ない。でも、現実は厳しく、線形で正の進歩なんてめったにない。一年勉強してもなんにも身につかないけれど、結果が出ないことにうんざりして止めたりしなければ、ある日突然何かが訪れるのだ。
・・・中略・・・
そんな非線形性のせいで、人には稀な事象の性質が理解できない。だから、偶然に頼らなくても成功できる道はあるのに、その道をたどっていくだけの精神的なスタミナを持っている人はめったにいない。他人よりがんばればいいことがある・・・なんらかの臨界点に達するまで、いいことは起きないかもしれない。ほとんどの人は、そうなる前にあきらめてしまう。



つまり努力は、目に見える形で結実はしないものだが、いつか「ランダム」にいい事が起きる道をつくる。ということです。
ひたむきに毎日何かを続けることの意義を教えてくれます。
このブログもはじめて3ヶ月で、いまだにパッとしませんが、それでも続ける意味はあるんだと励まされた気がします(笑)。

もうひとつは、不幸にめぐり合わせたときの態度です。
誰もが、株で損をし、友達に裏切られ、お金を落とし、癌を宣告され、飛行機が墜落する憂き目に「ランダム」であいます。
そんな時、どうするべきなのか。


次に不幸な目にあったときから、人としての品格を大事にしよう。どんなときでもsapere vivereの(「人生を悟った」)態度を示すのだ。


これは最終の14章の最後のくだりの一部ですが、深く感銘を受ける文章が書かれています。著者の皮肉っぽいランダムな文章に14章かけてつきあった甲斐がある(笑)と思える名文です。是非本書を一読し、最後まで読んでいただきたいと思います。

わたしにとって、この本でランダムを知った意味はとても大きいものです。
かつて中学生のとき、部活で膝の半月板を損傷し、運動はおろか、歩くこともままならなくなったことがあります。
そのとき母が新興宗教に凝っており、毎日1時間半ぐらいかけて祈祷を受けに1月あまりその宗教の道場に通いました。
信者の方が曰く、先祖の行いが祟ったのだとか・・・。
母は、もろにそれを信じ、わたしもそうか、運命なのか、と深く悩みました。

しかし膝のケガは、なんのことはない、ランダムな出来事だったのです。
あのころ悩んだのはなんだったんだろうかと、この本1冊読んでいれば、ずっと楽な気持ちになれたなあ、と感慨ひとしおです。

本書は、人生の出来事に向かい合う態度を示唆してくれるものです。気持ちを楽にほぐしてくれるような読後感があります。日々努力を続けて、「まぐれ」な幸運を待ち、「まぐれ」で不幸に出会ったら、気持ちに余裕をもって笑いかけてやりましょう。
急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫 ク 2-1) (SB文庫)/マルコム・グラッドウェル

¥819
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この本は、噂や商品が、あたかも感染するかのように人々の間に浸透してゆくメカニズムを探り、明らかにした本です。

著者のマルコム・グラッドウェルは、本書で一躍ベストセラー作家となりました。そして第2作『第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい』では、人の第一印象のメカニズムを解析して、またもやベストセラー(勝間和代さんがすばらしい書評を書いています。)。つい先月発売されたばかりの"Outliersでは、成功する人々の環境、人間関係(友人、家族など)を分析し、成功のメカニズムを明らかにするそうです。

近刊の「Outliers」については、グラッドウェルは自身のホームページで紐解いています。内容をざっと抜き出すと、
・往来、「成功」については個人の内面的変化について書かれる本がほとんどだった(七つの習慣など)
・しかし、実際に環境は成功に大きな影響を与えている。たとえば、ニューヨーク市でもっとも成功し、かつ影響力のある弁護士の多くは、ユダヤ人で、ブロンクスまたはブルックリンに1930年半ばに移民した両親のもとに生まれ、両親は衣料品販売に関わっている。
・さらに驚くべきことに、
飛行機の墜落事故とパイロットの出自(文化的バックグラウンド)とは、相関関係がある。

えー。という意外性を感じさせる内容です。とりあえずアマゾンで注文しました。この本の翻訳は待てない気がします・・・。

さて、いまさらなのですが、グラッドウェルの第一作の書評です。


【目次】
目次:
はじめに ティッピング・ポイントとは何か?
第1章 爆発的感染、その3原則―ティッピング・ポイントへ至る指針
第2章 「80対20の法則」から「少数者の法則」へ・原則1―感染をスタートさせる特別な人々
第3章 粘りの要素・原則2―情報を記憶に残すための、単純かつ決定的な工夫
第4章 背景の力・原則3―人の性格に感染する背景
第5章 「150の法則」という背景―人の行動に感染する効果的な集団の規模
第6章 商品はどのようにして感染するのか?・Case study1―エアウォーク社の販売戦略から学ぶこと
第7章 自殺と禁煙・Case study2―ティーンエイジャーの感染的行動の謎を探る
第8章 ティッピング・ポイントを押せば世界は傾く―焦点をしぼること、実験すること、そして信念を持つこと


ティッピング・ポイント=アイデアや流行などが、劇的に広がる瞬間。は、そのアイデアや流行、それ自体がどのように広がったか、そのメカニズムを明らかとすることで見えてくるといいます。
この本は非常に示唆に富んでおり、そのいくつかを書き出すと・・・。


原則1 テイッピング・ポイントを誘発する人々にリンクする
ティッピング・ポイントを生み出す要因として、ある特定の性質を持つ人々の媒介があげられる。それらの人とは
①コネクター 
人と人を介在する役割を果たす人々、経歴として様々な業界を渡り歩き、緩やかな親しさを多くの人と持ち続ける。
⇒シカゴ在住のロイズ・ワイズバーグは、典型的なコネクターとして紹介されている。彼女は、あるときふと思い立って、SF作家の集会に顔を出して「アーサー・C・クラーク」という若い作家と親しくなった。その後クラークは、シカゴに来たとき、彼女に連絡をとった。彼女は誰かクラークに会うべき人がシカゴにいるかと思い立ち、知人を通じてアイザック・アシモフと、ロバート・ハインラインを自宅に呼び寄せ書斎に皆集まったんだそうな・・・。てゆうかこの話を信じろというのは難しいです。

②メイヴン(通人)
市場が提供する商品やサービスに精通した人々。消費者レポートを精読し、情報を自発的に収集するかたわら、周囲の人々に通人ならではの、信頼できる情報を提供し続ける。

③セールスマン(説得する人)
メイヴンの与えた情報に納得しない人々などを説得する役割を果たす。手振りや身振りにより聞く側を引き込み、ダンスを一緒に踊るように、感情を同調させ、説得する。
⇒ここで紹介されたセールスマンは、言葉による説得ではなく、身振りによる同調効果による説得を行う人です。

原則2 情報を粘らせる
・情報が「粘る」ことで、人々に広がる必要がある。
⇒これについては、「アイデアのちから」で、より詳しく展開されています。

原則3 環境による影響力を駆使する
・性格はその場の背景によって決まる
⇒神父を目指す神学部の学生に対して行った実験。
学生に、道端で倒れた人を助けた聖書のエピソードを教え、近くのビルに移動し、この話を講義することを依頼する。その際、皆があなたの講義を待っており、急いだほうがいい、と告げる。その上で講義場所までの道端に、倒れた人を配して、学生が実際に行動を起こすのか観察する。
すると、ほとんどの学生が、「急ぐ」という状況に圧されて、倒れた人を飛び越えて行ってしまう。

・ティッピング・ポイントにおける背景の影響
⇒1980年代のニューヨークの地下鉄の犯罪発生率は、壁の落書きを消し、無賃乗車を取り締まることで劇的に低下した。
このエピソードは、「ブルー・オーシャン戦略」や「統計数字を疑う」といった本でも取り上げられてきたものです。ニューヨークの犯罪発生率が劇的に減少した理由については、
ブルー・オーシャン戦略⇒担当者がブルー・オーシャン戦略により、取締りの手法を変化させたため
統計数字を疑う」⇒景気動向が犯罪発生率抑制に相関したため
という分析があります。


【本書の印象】
本書はマーケティング、広告、組織化などの手法に大きな示唆を与えてくれる本です。また数多くのエピソードが含まれており、単純に読み物としても楽しめる本です。ただわたしは、ややひっかかる点もありました。たとえば下記のようなものです。
1.ティッピング・ポイントの誘発には、「コネクター」、「メイヴン」、「セールスマン」が必ず必要になるのだろうか?
⇒ティッピング・ポイントの成立において、「コネクター」、「メイヴン」、「セールスマン」がどう組み合わさるのか、またどう組み合わせることが効果的なのか、その辺が不明瞭な気がしました。
2.エピソードの解釈は鵜呑みにできるのか?
⇒たとえばニューヨーク市の犯罪率の減少の事例解釈、あるいは子供番組における情報の粘りに関する実験結果など、どの程度信頼性がおけるのか、やや読みにくくても注釈入りで元ネタを示してほしかったと思います。


【本書の活用方法】
著者のねらいは、通説や常識をひっくり返す「事実」を提示することです。本書で提示された「事実」とは、
・流行の感染はごくごく少数の人々(コネクター、メイヴン、セールスマン)によって作られる
・人は背景によって、性格が変わる(「嘘つき」OR「正直者」になるかは状況次第である。性格は特定できるものではない。)
・集団は150人までが規律なしにまとめることができる人数である。(150人を越えると集団は分裂する)

などです。
これらを知ることで、当然マーケティングなどに活用するむきもあるかと思われます。実際活用事例も本書には登場します。
ただこれらの事実は「解釈」でもあるわけです。うまくいくかいかないかは五分五分かもしれません。それでもやってみる価値は十分にあると思います。具体的には、とりあえずまわりの「コネクター」、「メイヴン」、「セールスマン」を探すことからでしょうか?

【本書のテーマに対する私の考え】
マルコム・グラッドウェルは、個人=集団の関係について、他の多くの類書が個人⇒集団の立場をとることに対して、集団⇒個人という立場で分析をしています。
たとえば「ホイラーの法則」という類書にありますが、これはセールスを行う個人の言葉に注目して、不特定多数の顧客に何を言うか、どう働きかけるのか、という個人から集団を俯瞰する立場をとっています。

マルコム・グラッドウェルがこれまでの著書、そして近刊の「Outliers」も含めて取る立場は、集団(あるいは背景)こそが、個人に大きな影響を与えているというものです。個人と集団の関係を双方向から見る視座は社会学では常識ですが、意外とこれまで一般書ではなかったようで、これがグラッドウェルの本をベストセラーに押し上げている要因ではないでしょうか。
グラッドウェルの本は示唆に富むものですが、一方でこれはひとつの世界の見方である、という慎重さも必要だと思います。