プリデスティネーション | h

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プリデスティネーション [DVD]プリデスティネーション [DVD]

 

製作はオーストラリアの映画会社だけどアメリカの話。

(原作小説の舞台もアメリカ。)

タイムトラベル物のSF映画。

おそらく予算は少なく、派手な効果などは無い。

タイムパラドクスの絡むややこしい物語が

約1時間半という短めの上映時間にぎゅっと詰まってる。

ややこしいけど1時間半だから集中して観られる。

この長さだったら復習のためもう一度観てもいい。

と思いつつ、二度目はまだ。

ちょっと怖くて。映像が怖いとかじゃないんだけど。

その、タブーに触れてしまった感覚が怖いのと、

タイムパラドクスについて考えると頭が変になりそうで。

 

タイムパラドクスは普通、回避したい物である。

映画製作だったらそこから視聴者の目を反らせたい。
が、本作に関してはむしろ逆。パラドクスありき。
タイムパラドクス上等!タイムパラドクス様様!くらいの。
こんなに大胆な設定は初めてで…すっかり騙された。

まさかそれはない。それはやっちゃダメ。ってとこ行く。

それは物語の展開なんかではなく、倫理的な意味で。

これが本作の凄い所で、自分が怖いと感じる所。

ジョン役は女優さん!ってのだけは見てすぐ分かった。

 

主人公はある組織のエージェント。

正体を隠し時間を移動して任務を遂行する。

前半は集中して観てても不明点だらけ。

何が何だか分からないまま状況把握に努めるか

登場人物の回想をひたすら見て聞いているだけ。

後半で右肩上がりに伏線回収。

全てが一つに繋がっていく。

ああ!あの時の!ってのがどんどん出てくる。

それは見終わった後も続いていて

そういえば、あれも…これも…と湧いてくる。

見直すともっと出てくるんだろう。

 

鶏が先か、卵が先か。いや交尾が先だ。

ってつまらないジョークにも意味がある。

主要登場人物が極端に少ない。

「グノーシア」の世界だったら宇宙が何重にも破壊されてる。

映画の方も原作小説の方もWikipediaがネタバレ全開。

観よう/読もうと思ってる人は閲覧しないように。