おススメ映画 | 光のハワイ日記

光のハワイ日記

ハワイ島在住フリーランスライター相原光のハワイ情報。Webマガジン「MY LOHAS」、総合旅行サイト「トラベルコちゃん」などに記事を書いています。電子書籍版「光のハワイ島日記」BOOKWALKERで独占先行発売中!夫婦で営む玄米寿司店「ドラゴンキッチン」は8年目に入りました。

ジャガイモの続きを書こうと思ったのですが、
ちょっと寄り道。

先日、とてつもなくおもしろい映画を見ました!

どれくらいおもしろかったかったかというと、
1回見終わったあとに、
もう1回最初から最後まで見てしまったよ、ああ。

その衝撃作はこちら。
ザ・ウォーク (字幕版)/作者不明

¥価格不明
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「The Walk」

なんの話かというと、
フランス人の大道芸人が、
ニューヨークのワールドトレードセンターのツインタワーの間に
ワイヤーを張って、
綱渡りをしたお話し。

実話に基づく物語です。
実話ですよ、実話!
監督はロバート・ゼメキス。
(フォレスト・ガンプやバック・トゥ・ザ・フューチャーなど)

時は1974年8月。
ワールドトレードセンターの高さは約411m。
なぜにそんな所を綱渡りしようと思ったのか?

運命の不可思議な導き。
こういうことって、あるんだね。
そこに至る過程もおもしろかった。

もうねえ、
最初から最後まで、
「ヒー、やめてー、ぎえー!」
と、
我が家では叫びっぱなしでした。

高いところが苦手なお父ちゃんなんか、
汗をかきすぎて、
映画が終わった後に風呂に入ってたもん。
見てる間も、
「もうこの映画は二度と見ない!」
って何回も宣言してました、にゃはは。

主人公のフィリップは、
パリの路上でパフォーマンスをしている若き大道芸人なのですが、
このワールドトレードセンタープロジェクトは、
完全に私的なもの。
スポンサーが付いているわけでもないので、
すべて自費。
つまり、
ものすごく綿密な計画を立てた上に、
命までかけて、
金銭的な利益はゼロなんですね。

最近、
アメリカの映画を見てると、
物質至上主義の「買え買え浪費しろ」メッセージがやたらと目について、
ゲンナリしていたので、
これは新鮮でした。
だって、成功しても、
儲けなんてないからね。
警察に捕まるのは確実。
しかも、失敗したら確実に死ぬというのに!

一銭の特にもならないことに、
とてつもない情熱を注ぎ、
ものすごく手間暇かける、
というところが、
とてもおもしろかったです。

それから、
俳優さんもすごかった!
だまされた!

いえね、
主人公のフィリップ役は、
フランス人だと思っていたのですが、
フランス人ではなくアメリカ人だったのです。
でも、
まったくもってアメリカ人には見えなかった!
(かなり有名な俳優さんです)

しゃべりは完全に外国人の英語だったし、
しぐさや表情も、アメリカ人と全然違う!
フランス語もすごく自然だった。

これは衝撃だったなあ。
アメリカ人とフランス人がみたら、
どうなんだろう?
「フランス人のマネしてるアメリカ人」って思うのかな?

綱渡りシーンはもちろんすごかったのですが、
パリの路上でパフォーマンスをしているシーンもよかったです。
シルクハットをかぶって、
一輪車をキコキコとこいでいる姿がステキでした。
単なる大道芸人ではなく、
かなり異色の芸術家なのです。
実話もここまでくるとファンタジーというか、
おとぎ話みたい。




この事件は、
ちょっと前にドキュメンタリーのもなっているんです。
マン・オン・ワイヤー スペシャル・エディション(2枚組) [DVD]/紀伊國屋書店

¥3,990
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「Man on wire」
2008年公開。
アカデミー賞のドキュメンタリー映画賞も受賞してます。

このドキュメンタリーも、
すごくおもしろいです、おススメ!
これを見たときも、
1回見た後、
もう1回全部見ちゃいました。


この偉大なる大道芸人、フィリップ・プティを
私が最初に知ったのは、
ポール・オースターの著書からでした。
空腹の技法 (新潮文庫)/新潮社

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『空腹の技法』


オースターは、
パリに住んでいたときにフィリップを知り、
ニューヨークに帰った直後に、
ワールドトレードセンターでのパフォーマンスが行われたそうな。
絶妙なタイミングです。うらやましい。


この話を読んでから、
ずっと心に残っていたので、
映画が登場したときはとてもうれしかったです。

ああ、書いていたらもう一度見たくなってきた。
お父ちゃんにナイショでDVD買っちゃうかも……。

高所恐怖症の方は、
覚悟して見てね!フフフ……。