さり気無く慎まやかに、そしてしっかりと伝えていこう。

ここでは輝子さんも結構と重たい精神障害者のひとりです。今はこの屈辱的で不自由な日常生活に身を寄せているので、ときどき輝子さんの心の溝が深まることがある。今は辛抱。必ず光りは射す。今は耐え忍ぶとき。

 どうも輝子さんはどこへ行っても今のところ孤立する。いつも集団から外れる。馴染めず輝子さんの心が蝕まれる。どうも輝子さんが落ち着ける場はここでもないようである。ただ書きたいから。ナポレオンヒルとの約束だけはなんとしても守りたい。他のどんな約束事が守れなくて効く耳を持てなくても、これが輝子さんの勤めであり生き方だから。

 こんな輝子さんでも一つだけ、なんとしても譲れないことがある。ずっと続けて来たことがひとつだけある。それは、ナポレオンヒル博士から授かった『人間の心を理解する根本を完成させる!!』というナポレオンヒルとの二人のプロジェクト。20年の節目を迎えようとしている今、やっと見えて来た答えが幾つかある。とても波乱だった。とても激動だった。今、ものすごく苦しい。ひどく厳しくて険しいところだけど随分と築き上げて来れた。ちゃんと一つの形になってきています。やっぱり輝子さんにはナポレオンヒルがオンリーなんだろう。やはり平等なんだろう。もう輝子さんはここに落ち着くべきなんだろう。

これが輝子さんが持って生まれた宿命なんだろう。