率直に言って「慎重すぎ、保守的なリードしかできない」と捕手評価は低く
あくまで「バッター」として評価している
そもそも主人公は、
旧友だろうが、チームメイトだろうが、自分の野球にどう関係してくるかが基準で、義母曰く、すべてが野球本位である
強い相手と組むより、一から築き上げたチームで強敵と戦うのが好き
そのせいか、学生時代、準主役と同じチームになるのを必然的に避けてきた
「君の球を打てない悔しさより、君の球を獲る方が楽しい」
ラブコールともとれる発言を受けても「なんか違う」と響かなかったか?
主役にとって、キャッチャーは本当に誰でも良かったのかもしれない
二人の関係は、言葉は悪いが依存と利用だ
主人公にとって、相手の依存が強すぎると重たいでも、冷たいと許せない
ふたりのエピソードで1番有名な「爺さんに謝れ!」事件
準主役を海堂高校に誘ったのに、置いて出て行った事件
主人公は、決して裕福ではない準主役の家にまで行き、爺さんを捕まえて、
「アイツは俺と海堂で野球やらなきゃいけねーんだよ!
俺はアイツといっしょに海堂でバッテリーを組みてえんだ!!」と懇願
これも直訳すると
「海堂セレクションに合格するには、こいつの力が必要なんだ!
俺が(1軍倒して出ていくまでは)こいつが必要だから、バッテリー組みてえんだ!
後々のために、こいつは海堂に行かなきゃいけねーんだよ、だから金を何とかしてくれ!」って事だったか・・・
それを聞いた爺さん、可愛い孫を入学金の高い私立高校へ入れるため、保険、年金を解約…
(主人公よ、爺さんが金の問題あっさりクリアしてくれたじゃないぞ)
で、一緒に1軍倒した後は、予定通りに置いて出て行くと・・・
準主役が「人を誘ってまで入学したくせに!」と怒るのも無理はない
「1軍との試合に勝ったら、僕を置いていなくなる」
それが嫌だった準主役が、試合当日、「勝つ気がないから出たくない」
スタメンから外してくれるように監督に直談判したが・・・
なんと!主人公はその前の夜に、
「俺の球を受けるのは準主役しかいない、絶対に最後まで交代しないでくれ」
と、直談判して先手を打っていた
先手必勝
(準主役が悲しんでる事を気づいてもないのに、すばらしい野生の直感)
準主役「僕は吾郎君と、ここにいる皆で甲子園に行きたいんだ!」
あのときも、心の中では
「いや、おまえとは一緒に甲子園に行くつもりないっす!」だったのだろうな
読者から準主役が可哀そうだと非難を受けた事件だが、時間を巻き戻してみれば、お互いが最初の希望通りになってるからセーフでしょ
高校での激闘が終わり、「おまえプロに行くのか」と確認に出向いたときは、
「うんうん、順調にこいつは進んでるな、ついでに俺の事も気にかけてるな、オッケー」で、
次に「メジャー来ないのか」の確認に、「君と対戦するのもいいかな」と返されて、あれ?
「バッテリー組みたい」じゃないのか?となったり、
自分の体を心配してくれなかったら「おい!そっけないな!」と呼び止めるなど、
キープ君のようでもある
最終的に、メジャーを去る主人公は、準主役を球団への置き土産にした
(ホーネッツ、主人公がいてくれたおかげで、得したな~)
しかし、野球バカの主人公
のちの強肩強打でキャッチャー志願、将来メジャーリーガーになれるポテンシャルを持つ同学年を幼少期にスカウトして、ライバルにして、メジャーまで追いかけてこさせ、優勝を手伝わせ(主人公は優勝運がない)、置き土産にして球団に貢献する
まるで未来の投資のために、準主役を見つけたみたいな
海堂戦の後くらいから、準主役への接し方が上手くなった気がする
プロへ行くのを「やっぱやめた!」とき、きちんと出向いて報告してた
今までの主人公なら、言ったことを忘れて、そのまま渡米してたろう
(そのせいか、それ以降は再会した時も闇落ちしていない)
2ndでは、初代より、関係性のバランスが良くなってるように思う
(さすがに、もう40過ぎたオッサン同士だからな)