交渉人 | 気紛れな心の声

気紛れな心の声

気がついたこと 不意に感じたこと とりあえず残してみようって^^…最近は小説化しているけれど、私の書き方が上手くなるように感想くださいね

交渉人《あらすじ》
ダニー・ローマンは、シカゴ警察東地区で抜群の腕を持つ人質事件の交渉人。だが年金にからむ汚職と殺人の濡れ衣を着せられたローマンは、内務捜査局のオフィスに乗り込んだ挙句、捜査局員を人質に篭城してしまう。これまでの経験から人質篭城に関してノウハウを知っているローマンは、西地区の凄腕交渉人クリス・セイビアンを窓口役として逆指名する。ローマンの要求はただひとつ、真犯人を探し出せということだった。

《私的にコメント:ネタばれごめんで》
汚職の始まりは一体何だろう。以前に見たときはそんな事を考えたことも無く、ただ、駆け引きを愉しんでいた印象がある。交渉することで行なわれる心理戦に、単純に感嘆の声を漏らしていた。十数年(作品は1998年、日本公開は翌年)と言う歳月の中で、また少し換わった捉え方をするようになったのだろうか。汚職…自分の仕事を汚したのか、それとも仕事に汚されたのか、そんな事を考えるほどに物語には色々な“汚”が顔を出す。でも、きっと、最初の一歩は、誰もが意図していないのかもしれない。何も考えずに、何となく、そんな魔欲の様なものにひかれ手を染めたのかも…
物語は、ダニーが相棒を殺され犯人としての状況を作り出されていく中での抵抗として動き出す。
全ての始まりは、汚職事件について相棒ネイサンに訊かされることだった。その為に彼は殺され、そしてその相棒であるダニーは潔白を訴えるも犯人にされていく。時代背景的にまだ人種差別的なものが混じっている部分もあるのだろうか。警官の行動や発言に含みが有るようにも感じられる。
特徴的に警察は仲間意識が強い事、人種間差別の所為か、組織の中でも人種による仲間意識がある事はこの時代の作品では珍しくないのだが、その二つの対立軸も本作の見所かもしれない。
最初、ダニーは、警察を信用している。自分の職場と言うこともあるが、仲間と言う意識の方が強く、“仲間”は一種のキーワード的に使われる。そして裏切り。裏切りによって、仲良くしていた人たちから始まる罵倒…最終的に、この吐いた唾はどうなるのか、と言うところは描かれていないのだが、中は取り戻せないのでは?というくらいに強烈に罵倒している。
ダニーに突きつけられる警察としての結論。そこに渦巻く仲間たちの反応は、職を信じることからの過ちなのかもしれない。妄信が、仲間を信じることで仲間に裏切られたと結論付けてしまう。今まで一緒に過ごした時間の中で、その相手は信用に値しなかったのだろうか…物語で大きくダニーに絡む隊長は、ダニーの仲間殺し(相棒殺害の結論を信じて)罵倒したり、殺害を進めようとするのだが、最終的に……
かくしてダニーは警察に裏切られた。捏造された証拠、それは家宅捜索によってでてくる身に覚えの無い証拠。その段階で、スケープゴートにされ手いることに気がつくが、何もできない。説明をすれば、きっと解ってもらえる。そんな風に考えていたのかもしれない。でも、結果は変らない。ダニーを庇う力など何処にもないことを知ったとき、ダニーの心痛は計り知れなかっただろう。
だからこそ、ダニーは自分で動く。自分の行動に自信が有ったのかどうかではなく、妻と離れて暮らすことが耐えられないと動機を語る。愛妻家だ^^
ダニーは、篭城事件を起こす。当然、命の危険は解っている。その上で…
かくして、交渉人としてのスキルを全部使って、別の警察の交渉人を相手に身の潔白を晴らしていく。全ては、妻との時間を守る為に
陰謀渦巻く建物の中で、幾つもの思惑がぶつかり合う時、ダニーの潔白を信じるのは…

見る自分の年齢で印象が変るこの映画ですが、信頼と正義、仲間の大切さにお勧めの作品ですね^^ 自由を勝ち取るよりも、潔白を示すよりも、大切な…何かが見つけられるかも

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