空模様…こんなひとつのラヴソング 60(幻想曲16) | 気紛れな心の声

気紛れな心の声

気がついたこと 不意に感じたこと とりあえず残してみようって^^…最近は小説化しているけれど、私の書き方が上手くなるように感想くださいね

あかねは、溜息をつきながら、新九朗を見つめた。

「な、なに」

「別に」

あかねは、ぷいっと視線をはずし、床のソファにすわった。

新九朗は、「なんだ一体」という気分を身体全体で示しながら、ビデオをデッキに入れた。本当は、ビデオを眺めている気分ではなかった。何がどうなっているのか判らないままに、自分の部屋のバスルームに女がいる。後輩の女が裸で、想像できない苦痛を抱えてそこにいる。それが気にならない方がどうかしている、と、自分の思考を正当化しながら、なんとなくあかねに講義するような態度であかねの横に座った。

(莫迦…)

あかねは、テレビにビデオが映し出されると新九朗の肩にもたれかかった。

「ん?」

「始まるよ」

「あっ、ああ」

新九朗は、何処か照れるような気持ちのまま、視線をあかねからテレビへと映した。

「古い画像だからね」

「ん?ああ」

テレビには、路上ライブの様子が映されていた。何処かの公園だろうか。噴水を背に、ベンチらしきものに座った男が二人、アコーステッィクビターを弾いているような、そんな感じがあった。見ている人は、既に囲むように座り、拍手が起きているのが音でわかった。

「あれは」

「さすがね、この画像でもわかる?」

「まぁ、な」

男の一人は、一真だった。それも若い頃だ。たぶん、高校生の頃だろう。


*一度消えてしまったので^^;本日分は少なめです

 いい感じで書けていたのに、悲しい^^;