空模様…こんなひとつのラヴソング 61(幻想曲17) | 気紛れな心の声

気紛れな心の声

気がついたこと 不意に感じたこと とりあえず残してみようって^^…最近は小説化しているけれど、私の書き方が上手くなるように感想くださいね

何処かあどけさがのこる一真に、新九朗は息を呑んだ。いまの、知っている一真からすれば、高校生というよりも中学生といった雰囲気だった。

「どうしたの?」

「15~16といったところか」

「そうね、高2の頃ね」

「………」

「どうかした?」

「いや」

新九朗は、あかねをチラッと見るだけで視線をすぐにテレビに戻した。

18の一真を知っている。何処と無く人を寄せ付けない雰囲気をまとい、それでも誰かに寄り添うようにいた一真は、この画面にはいない。はにかんだ、少年がそこにはいて、一生懸命、ギターを弾いている。時折、隣でギターを弾いている青年と顔を見合わせては、笑顔をこぼしている。

そう、18の頃、一真は、ギターを弾いていてもそれほど笑顔をこぼさなかった。クールに振舞っているのだと思っていたが、どっちが本当の一真なのだろうか。

大学に入ってからの友人。とはいえ、比較的に仲良い友人なのに、見えていないことも多いことが、心に引っかかった。

友って、なんだろうな。

「知らない一真に嫉妬?」

「……お見通し?」

「このあとに、色々有るんだ…で、好派になるんだ」

「硬派、結構ナンパだけどな」

「好き勝手するほうだよ」

「………」

「なによ」

「いや、アイツに合っているなって」

「巧い子というでしょ、元太だけど」

「如月さんか…って、これには、映ってないな」

「ん、一真の相棒についてはデータ―が無いのよね、今度、元太にでも聞こうと思うんだけど、さ」

「へ~」