抗がん剤治療といえば、やはり脱毛が気になるものです。
ですが、これに関してはあまり悲観的になることはなく、むしろどのように抜けていくのか興味津々でした。
脱毛前に髪の毛を剃ってしまう方もいるようですが、私は自然に任せることにして、どう抜けていくのか観察することにしました。
まず、1回目の抗がん剤治療を終えて、1週間ほど経った8月初旬の頃。
シャンプーのとき、「なんとなく抜け毛が増えたな」と感じました。
それから1週間後、やはりシャンプー時に、いきなりごっそり抜けました。
がん専門病院の待合スペースで、よく女性のがん患者の方々が脱毛についてお話されているのを耳にしましたが、一番印象的だった感想は、「それはもうホラーよ!」。
まったく、その通りでした。
一度に片手一杯ぐらい、抜けたのです。
髪の長さも肩ぐらいまであったため、余計にびっくりするような量でした。
しかも、シャンプー後、ドライヤーをかけたり、くしでとかしたりすると、際限なく抜けていきます。
ただ、これらの行為をやめると、ぴたりと抜けなくなり、枕に髪の毛が散乱するといった惨事はこれまで起きていません。
どうやら、髪に引っ張る力を加えると抜けてしまうようです。
(あくまでも私個人のケースです)。
以来、シャンプー時のみ脱毛し、1か月半ほど経過した今。
全体の毛量は、三分の一ぐらいまで減りました。
ところどころ地肌が透けて見えている状態です。
さすがに、このまま人前に出るのは気が引けるため、外出時は帽子をかぶっています。
そろそろウイッグも用意しなければ。
考えようによっては、ウイッグがあれば頻繁に美容院に行かなくていいので、意外に便利な気がします。
これまでは、カットだ、カラーだ、縮毛矯正だと、ずいぶんお金と労力をかけてきましたので。
この先、全部抜けてしまうのかどうか。
抗がん剤治療はもう終了したわけですし、どうなることでしょう。
いずれにしても、いつかまた生えてくるでしょうから、
全部抜けても、まだらの薄毛でも、どちらでも。