あとひと月ほどで、(こちらでは)お盆。我が家にとっては、おかしな言い方だけど、新しい初初盆になります。

 

 その準備も含め、笑っちゃうほど「さて、どうしたもんか」が次々と訪れていたのですが、そうはないだろうと思えることに出会いました。

 

 お盆に向けて、人目につかない場所なのをいいことに、昨年母が倒れてからほったらかしになっていた、お隣さんに隣接しているちいさな花壇を、「さすがに何とかしないとなぁ」と、片付けることにしました。

 

 当然草が生え放題になっていましたから、けっこうな繁み状態。そこに入ると、お隣との境界にごく近いあたりに、ぼろ雑巾のようなものがあるのが見えました。

 

 少し前の大風でどっかから飛んできたのかなぁなんて思いながら、端から片付けていると、作業用の手袋に明らかに動物のものだとわかる毛が付きだしたんですね。

 

 「何この毛…」

 

 と思って、気が付きました。あれは、ぼろ雑巾じっゃない!

 

 そ〜っと少しだけ近づくと、やはりです。多分それはネコ君のようでした。たぶん、野良ネコくんでしょう。いや。だったといった方が正確か…。

 

前にお話したことがありますが、母の闘病中に心身ともに弱ってしまったためにガタンと落ちた視力は、まだ完全ではない(というか、段々良くなりつつも、何か困ったなぁと思うことがあるたびに不安定になる)ために、わたしのいる場所からは、ちゃんと見えてなかったということですね。確認した時も、詳しいことまでは見ていません。

 

 視力不足は、ある意味幸いだったかも。確かふた月たたないくらい前に、その花壇に母が好きだった花が咲いているのを見つけて、切って仏壇に飾ってあげたんですね。その場所に立ち入ったその時には、「それ」はありませんでしたから、今の状態は……。それをちゃんと見ちゃったら、しばらく立ち直れなかったかも。(続く)