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今夜のフィギアスケート・グランプリファイナル(男子フリー)を見ていて、いったいここは日本の会場か
と思えるほどの日本人ファン(殆どが女性)に埋め尽くされていました。
いやいや、ここはイタリアのトリノだけど観客席の前方の良席を占めているのは羽生結弦クンのファンと思える日本人の女性ファンばかり、皆さんぷーさんのぬいぐるみを持っていらっしゃってすぐに分かりますね。
とかく『追っかけ』ファンというのは財力がモノをいう世界でしょうね。
特にスケートなんて日本だけではなく主戦場が海外だから遠征と言ってもすごい費用がかかる![]()
一説によると年間追っかけすると約500万円ものコストがかかる、いやぁこりゃすごいな、タカラヅカの追っかけなんて足元にも及ばないコストだなぁと話していました。
今日は12月というこういう寒い時期にぴったりのミュージカル「ファントム」 を観に行ってきました。
《観劇データ》
・ 2019年12月7日(土) 17:00公演 @梅田芸術劇場メインホール
・ 第一幕 : 17:00-18:25、 第二幕 : 18:50-20:05
・ 座席 : S席 1階 14列センターブロック
↑ ああ、そういえばVISAガールはこの方に変わっていたのですね。
みりお氏を見慣れた身からすればまだまだ慣れるまでには時間がかかるかも・・・。
《観劇記》
・ 今日は梅芸での初日、その2回目のソワレ公演です。
キャスト :
・ ファントム = 加藤和樹 (役替わり)
・ クリスティーヌ = 愛希れいか (役替わり)
・ シャンドン伯爵 = 廣瀬友祐 (役替わり)
・ 少年エリック = 熊谷俊輝 (役替わり)
・ カルロッタ = エリエンヌ
・ キャリエール = 岡田浩暉
・ なんとも救いようのない物語、特に第2幕はもうこれ以上どん底の展開はないだろうという絶望的な展開になるのはタカラヅカバージョンも同じ、だけどヅカは本編終了後にホッと明るい気分に戻れるフィナーレ(プチショー)があるのでずいぶん落ち込んだ気持ちを取り戻すことができるけど、この東宝ミュージカル版は華やかなフィナーレが無い分、やっぱりラストの感動はいいのだけど落ち込んだ気持ちはそのままで劇場を後にする、そんな感じです。
この作品「ファントム=オペラ座の怪人」って気分が落ち込んでいる時にはあまり見ない方が良いような気がしてならない。
せっかく気を許して醜い姿をイヤイヤながらクリスティーヌに見せるものの、驚かれて逃げられる、そしてその後は追ってきた警官に撃たれ、キズを負って逃げ回って・・・最後は実の父親に射殺・・・、ああ、なんてえげつない物語なんだって。
同じ亡霊の物語でも「エリザベート」は暗殺された後は黄泉の皇帝と一緒に深い湖を渡って2人だけの世界に入っていける、けどエリックといえばあまりにも惨めな死を迎えるだけ、ああ、なんと落ち込む、凹むなぁともしもプライベートでもそういう感じだったら立ち直れないと思うけど・・・。 (あはっ、今の『ひかり』ですかぁ、いや大丈夫ですよ、うふふっ)
・ しかしそのような救いようが無い中でもクリスティーヌとの儚い愛、そして父親・キャリエールとの愛、この2つの愛の物語が絶望的な中にも繰り広げられる、相反する土台がこの「ファントム」を見る人の気持ちを繋いでいるんだろうなって。
まだ雪組公演の記憶が新しい中での東宝版ですが、所々、違った演出もあったり、またこちらはやはり舞台装置が大がかりだし、さらには生オーケストラが舞台の奥の上段に配置させられていてまるでオペラ座にいるような感覚になるのがなんとも贅沢な感じです。
・ 久しぶり〜のチャピはやっぱり上手だねぇ、クリスティーヌという歌姫役はかなりハードルの高いものでしょうが難なくこなす実力はさすがに元月組トップ娘役だけのことはある。
そしてなんだかヅカ時代よりも更に洗練された美しさが際立っていました、うーーん、かなりひいき目な見方かも知れないけど。
キャリエールがなかなか渋くてうんうん、こういう感じがキャリエールの人物像なんだろうな。
そしてカルロッタのアクの強さがなんとも言えずしっかりと脇を押さえていた感じですね。
東宝版はかなりのアクロバット的な演出も多くてラストのファントム役・加藤和樹くんの体力は相当なものだろうし、シャンドン伯爵役の廣瀬くんも危機一髪の演技はすごい迫力だぁ。
・ ヅカ版は当然ながら男役中心だからファントム=エリックが中心の展開だけど、東宝版はどちらかと言えばクリスティーヌが重きに描かれていてレディスバージョンのような印象を受けました。
至る所に名曲の数々が流れて、それらを大いに歌い上げる演者たちの実力はさすがですね。
そして非常に面白い演出があちこちにあって、舞台降りというか客席からの登場シーンがかなり多くて1階席だったことに感謝、そして開幕前には演者たちがプログラムを客席まで売りにくる、いやぁなかなかのサービス精神ですね。
通路席だったので目の前にファントムとクリスティーヌが・・、チャピの表情がとっても良かった、綺麗だった。
救いようのない物語ながらもどこか華やかな雰囲気がある「ファントム」は娯楽作品でも超1級品でしょうね。





