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 これこそ!!、間もなく閉館してしまう中日劇場での宝塚歌劇のラスト公演に相応しい、いや、これこそ中日劇場が宝塚歌劇団に最後を飾るのはこの演目にして下さいって注文を付けたのは間違い無いと思いました。

 

 中日劇場に博多座って何とも重厚で、しょーもない軽い作品なんかいかに宝塚歌劇と云えどもやらせないぞ!みたいなオーラが出まくっている感じがするもんね〜。

昨年の雪組公演に引き続き、2年連続、通算4回目の中日劇場遠征です。

 

 中日劇場でラスト公演となる星組「うたかたの恋+Bouquet de TAKARAZUKA」を観てきました。

 

    

 

    

 

    

 ↑ さすがにトップさん公演ですからちゃんと両開きクリアファイルも用意されていました。

どうしてもクリアファイルだけは買ってしまいますね。 

 

 

《観劇データ》

・ 2018年2月4日(日) 11:00公演 @中日劇場

・ 第一幕(うたかたの恋) : 11:00-12:40

  第二幕(Bouquet de TAKARAZUKA) : 13:10-14:05

・ 座席 : A席 1階 10列代、下手エリア

・ 購入先 : チケットぴあ・先行抽選

 

《観劇記:うたかたの恋》

・ あれだけチケットが無い、無い・・・って騒いでいた大劇場花組公演「ポーの一族」ですが、まあこんなこともあるよなぁ、みたいな家内から今日の公演のお誘いを受け、さらにはいつもお世話になっているA様からも今日の公演のお誘いを受け、本来

なら通算3回も!!観れたのに、それを振り切ってまで遠征することにしました。

 家内からはまあご苦労さんなこと、朝早くからわざわざ名古屋まで行くんやねぇ・・・と、いえいえ実は「ポーの一族」に思いっきり後ろ髪を引かれてしまっていた《ひかり》が居たことも事実です、が、そんなこと「うたかたの恋」を見終わった幕間には綺麗さっぱり「ポーの一族」のことは忘却の彼方へと飛んでしまっていました。

 

・ ハッキリと言って柴田侑宏氏の作品は大の苦手、全体的に静かな雰囲気の舞台、そしてあれっ、もうこれで終わりかいっ、何が言いたいんや、はっきりせいっ!という作風にはどうも馴染むことが出来ず・・・でした。(いえいえまだ進行中ですが)

 「うたかたの恋」だけは宝塚歌劇のラヴロマンスの代表作ということもあって一度生で見てみたいと思っていましたし、これも私的に受け付けなければもう二度と柴田作品は観ないことにしようとまで誓っていました(大層なこっちゃねぇ)。

1983年に雪組で初演されてから6度もリバイバルされ最近では宙組テル&みりおんのコンビで上演されこれはDVDが家にあるので観たことがありますがやっぱり生で見て感じてそして柴田センセ−の偉大さを知るのが一番、もともと最初は見に行く気はあまりなかったのですが、現在の宝塚では紅さん&あーちゃん(綺崎愛里)の絶妙のビジュアルは拝んでおかないと、そして中日劇場のラスト公演ということもあって抽選申し込みしました。

 

・ ヨハン・シュトラウスのウインナーワルツが切なく甘く流れるゆったりとした舞台はまるでドナウ川の悠久の流れのような感じで《宝塚歌劇》にしては楽曲の洪水というわけではなくお芝居中心の作品です。

そしてもう云わずもながな、猛烈なビジュアルの嵐が舞台を暴風のように駆け巡って客席を圧倒します。

 主演の2人(紅&あーちゃん)の甘美な美しさ、かいちゃん(七海ひろき)、はるこちゃん(音波みのり)、星蘭ひとみちゃん、これだけのビジュアル系をドドッと揃えられたらもうため息が出ても仕方無いような舞台になってしまいますね。

 

・ 凄いビジュアルに更に輪をかけてこの世の軍服フェチ、マントフェチの淑女の皆さんを卒倒させるような振る舞い、身なりは両フェチではない《ひかり》でも何ともこの世のモノではないと思える素晴らしさでした。

《うたかた=泡沫》、何とも儚くて切なくてそして短すぎる恋、どうしようもないやり切れなさがラストに残ってしまうのは仕方無いことか、まあ云ってみれば今、ワイドショーを賑わせているルドルフの不倫物語であるわけでこの時代、文春砲が炸裂しなくて良かったなぁ、いやでも文春砲で週刊誌を賑わせていたらルドルフとマリーは自害せずに済んだかも知れない。

 ラストの場面はホントに切ない、①マリーがルドルフを残して先に寝室へ出ていくところのあーちゃんの表情がもう何とも云えなく切ない・・、いやぁここで涙腺爆発ですよ〜、表情で60過ぎたオヤジを泣かせやがって罪なあーちゃんや。

②白一色に赤い薔薇が一面に敷き詰めて・・・最期の時を迎える、こんなの美しすぎるやろ、またここでも涙腺が更に暴発しますよ〜。

 

・ ラストシーンをお芝居の幕開け冒頭に持ってくる回顧型はこれまでの宝塚のみならずいろんな映画や舞台で使われてきた手法ですが、「うたかたの恋」の場合は回顧型ではなくってここから物語がスタートするという不思議な雰囲気を柴田センセ−が醸し出しているような気がします。

 「ポー」のお誘いを振り切ってまでの「うたかた・・」、いやでもこの作品、そして星組のこのメンバーでやりきった舞台は見ておかないと後でエラい損失やぁ、と後悔先に立たずってところでしょうか。

 

《観劇記・Bouquet de TAKARAZUKA》

・ 昨年大劇場で上演されたものですが、メンバーが少ない分、こぢんまりとまとまっているなぁという第一印象です。

そして決して背伸びせず、今の星組でこれ以上でもこれ以下でもない最適な作風だと思います。

古くさいというご意見を多く聴いていましたが私にとっては決して古くさくなく、しかも某敬老会員が造るレビューなんかに比べたらずっと新しい感覚で軽快なメロディーも好感が持てます。

宝塚のレビューはこんなんだぞ!みたいなデフォルトをBouquet de TAKARAZUKAが具現化しましたねぇ。

 

・ まこっちゃんが抜けているのでそこはこの方の出番でしょう、凪七瑠海(カチャ)の存在はショーで更に大きい。

お芝居はクセ者役がピッタリでビジュアルもさすが!でしたが、ショーではカチャが出てくると何だかホッとする安心感は凄い!!

 こういうカチャ降臨の場面はやっぱり専科の存在感、必要性が十二分に発揮されるものだと思います。