
宝塚初演から20年、そして初日に上演回数900回を数えた名作ミュージカルが宙組の元で戻ってきました。
見る方からすればああだ、こうだといろんな比較級的なことをそれぞれ思ってしまいそうですが、まぁくん(朝夏まなと)が初日挨拶で云われていた『今の宙組にしか出来ない=エリザベート=」、まさしくそういう見方をせねばならないな、と幕が開いて5分も経たないうちに感じてしまいました。
そう!《今の宙組の世界観が創り上げた》「エリザベート ー愛と死の輪舞ー」の1回目の観劇です。


↑ Quatre Revesのウインドウも宙組「エリザベート」仕様になっていました。

↑ 「こうもり」から始まったロビーでの公演にちなんだアルコールドリンクの販売。
今回はハンガリーワイン「トカイワイン」


↑ MY初日のルーティン、公演プログラムと一緒にクリアファイル2種類を購入しました。
《観劇データ》
・ 2016年7月24日(日) 11:00公演 @宝塚大劇場
・ 第一幕 : 11:00-12:10、 第二幕 : 12:40-14:00
・ 座席 : A席 2階 6列 下手エリア
・ 購入先 : カード会社系先着順
《観劇記》
・ これだけポピュラーで900回以上も公演回数を重ねている作品ですから、観客の目(耳)の肥え方も中途半端じゃ無いくらいでしょう。
しかも前回が花組・明日海りお(みりお氏)のトップお披露目+最強のメンバー(ルキーニ=望海風斗、フランツ=専科・北翔海莉、ゾフィー=桜一花、ルドルフ:芹香斗亜、そしてシシィはどうしてもこれをやって辞めたかった執念の持ち主=蘭乃はな)+花組公演からまだ2年しか経っていない・・・などの条件で結局は比較級的な見方をする向きが強いだろうな、と私もそういう印象を持っていました。
特にルキーニ=愛月ひかるくんへの比較は相手(だいもん)が悪すぎる・・みたいな、そしてフランツもマカゼさんは何かイメージ合わないなぁ・・・ってか。
いやぁ〜、もうホントにそういう印象を持ってごめんなさい、と幕が開いて5分も経たないうちに宙組メンバーに申し訳無い、と平謝りしてしまいました=爆=。
・ まぁくん=トート : ちょっと元気な陰の無いトートを演じるのかな、とこれも失礼ながら比較級な前印象だったのですが、とんでもない!、シシィへの執念、思う気持ちが表情からヒシヒシと伝わってきてものすごい迫力と存在感でした。
みりおん=シシィ : もう文句付けること無い、この安定感、安心感、実咲凛音って宝塚を退団してもシシィで十分食べていけるぞ!
そして花總まりさんと匹敵するくらいのシシィにははまり役、是非とも彼女の一生涯の役としてこれからもずーーっと演じていって欲しいと思います。
・ 愛月ひかる=ルキーニ : いいぞ!いいぞ!、そして何と言っても格好良い。
上背があるからか、黒一色の衣装が映える映える!! もっと上演回数を重ねるとルキーニ役にこなれてきてよそよそしさが無くなると思いますよ。
・ マカゼさん=フランツ : 軍服フェチな方にはたまらん!マカゼさんの軍服コスプレショーも楽しめます。 そしてフランツって若い美男な人物像ということからすればマカゼ・フランツってピッタリだと思います。 更にはマザコンフランツもマカゼさんの役作りに完璧に入り込んでいるように感じました。
・ せいこちゃん(純矢ちとせ)=ゾフィー : これこそせいこちゃんはこの役をやらないといけません!的なピッタリな役。怖い、強い、そして傲慢・・・、素晴らしい。
老けた後半はさらに不気味さまで・・
・ うららちゃん(怜美うらら)=マダム・ヴォルフ : いいねぇ、そして何とも云えない淫靡でエロチックなマダムヴォルフ、男性ファンからは登場場面は間違い無く瞬きする時間も惜しいくらいかな。
・ ずんくん(桜木みなと)=ルドルフ : ルドルフのイメージ==ずんくん、そういうことから宙組公演が決まった瞬間、ずんくん・ルドルフを見ないといけないな、という義務感のようなものを持ってしまいました。 銀橋でのまぁくんとの熱唱もう言うこと無し!
・ 星吹彩翔くん=ヴィンディッシュ嬢 : すごい表情で演技するなぁと今日の観劇で一気に気になる存在になりました。 普段は男役だけどこの役作りには相当、鍛錬したというのがヒシヒシと伝わってきて感動ものです。 是非、表情をしっかりと目に焼き付けて下さいませ。
最初から最後まで《今の宙組にしか出来ない》作品に完璧なまでに仕上がっていると思います。
歌が歌えて(当たり前か!)、演技もしっかりとこなせて、一体感に富んだ舞台、宙組の世界観に満ちあふれた、これこそ観劇料を払っても十二分に満足出来る、そして何度も見たくなる「エリザベート」、次回観劇が待ち遠しいです。