
7月から続いていた《毎週末はタカラヅカ・Season 2》も今日で終わりです。
次は3週間後の花組「新源氏物語」まで間隔が開くことになります(なりそうです)。
《Season-2》の最後は宝塚バウホールでこの公演を観てきました。
宙組公演バウ・プレイ「相続人の肖像」です。

↑ 大劇場の「新源氏物語」15:00公演は、貸切だったようです。
こんな看板が出ていました。



《観劇データ》
・ 2015年10月18日(日) 14:30公演 @宝塚バウホール
・ 第一幕 : 14:30-15:30、 第二幕 : 15:55-17:00
・ 座席 : 9列 上手側
・ 購入先 : カード会社先行先着分
《観劇記》
・ 奇しくも宙組全ツー組(まぁくん+みりおん+マカゼ)の演目「メランコリック・ジゴロ」の副タイトルが《あぶない相続人》、そしてずんくん(桜木みなと)を中心としたバウ公演が「相続人の肖像」と今回の宙公演はキーワードが『相続人』というのは偶然なんでしょうか?
同じ『相続人』とはいってもこちらのバウ公演の方はかなり重い目のテーマが中心にミュージカル仕立てではなく、《バウプレイ》の如く、お芝居が中心で展開されていきます。
ストーリーは20世紀初頭のイングランドの伯爵家の遺産相続を巡る騒動を描いた題材で一般的にはちょっと入って行きにくいようなイメージがありましたが、そこはさすがに宝塚歌劇、貴族の華麗な生活を前面に押し出した軽快な仕上がりのお芝居でした。
・ 15日(木)に初日が開いたばかりですので、これからご観劇される方も多いと思いますのでネタバレ厳禁での《ひかり》の観劇記となりますが、まあこうなるやろなぁ、というのはお芝居の冒頭からすぐに分かってしまいます。 ただその過程が如何に?という部分を約2時間にわたって進められていく展開になっています。
バウホール公演が20世紀初頭の英国貴族のカントリーハウスを中心に描かれていて、一方では大劇場では10-11世紀の日本の貴族の宮中物語・・・とこの時期はまさしく日英の貴族生活対抗戦のような感じですね。 大劇場→バウのW観劇を敢行すると貴族文化ツアーがたったの1日で簡単にできると言うのが面白いかも~です。
・ 宙組の”本隊”は全国ツアーでこちらバウ組はずんくん、せーこちゃん(純矢ちとせ)、蒼羽りくくん、そして驚異の100期生でバウヒロインに抜擢された星風まどかちゃん・・というメンバー構成に専科からまりんさん(悠真倫)が珍しくおばあさん役で出演されています。
しかし宙組はこれまであまり観劇チャンスが無く、まだまだヅカ初心者の《ひかり》が一番馴染みの少ない組ですが、「TOP HAT」「宙・NEW WAVE」などをキッカケに一気に宙組公演には注目をするようになってきました。 そして今回のバウ組もその素晴らしい素質・タレント性、実力者軍団には驚いてしまいました。
ずんくんは私的には「宙NW」から大注目するようになり、「王家に捧ぐ歌」、そしてこの「相続人の肖像」で笑顔がとっても素敵な男役スターやなぁと思いを強くしました。
何だか、トップ時代を生では見たことのない、音月桂さんを彷彿させるような爽やかな笑顔は何物に代えがたいずんクンの大きな武器じゃないかなぁと思いますね。
・ 宙きっての歌姫・せーこちゃんは今回も恐ろしい女性役かな?と思っていましたが、いえいえ今回は日陰の後妻さんの役柄で耐える女性。 せーこちゃんをいびるのがまりんさん扮する主人公の祖母、これまでまりんさんのイメージはシシィ・パパのような渋い男性が定番でしたが、今回の意地悪な気の強いおばあさん役もなかなかいい味を出していました。
そして驚異の100期生・星風さん、将来の娘トップの座を間違い無く確保したような感じで表情豊かで、お歌も上手・・末恐ろしい感じを受けました。
・ お芝居は「メランコリック・・」に比して重い感じは否めずどちらかと言えば地味系な印象ですが、ストーリーの展開がかなりテンポ良く仕上がっています。 バウ作品に駄作なし!は間違い無くこの作品にも当てはまる公式です。 そしてプチショーは肖像画をモチーフにしたセットから一気に燕尾へ進みます。 欲を云えばもうちょっとショー部分が長い目でもよかったかなぁ。
ベテランから中堅、そして若手までそれぞれの魅力たっぷりに舞台で発揮する宙組の実力はこれからも目が離せませんね。
次回、《ひかり》が宙組と遭遇するのは、「Shakespeare」の元旦初日@大劇場です。