






なかなかチケットに巡り会えなかった公演ですが、緊急(・・・と言っても1週間程前ですが)参戦出来るようになりました。
今年はラッキーにもこれまでバウホール公演は全制覇中、その他では東京国際Fの花組「Ernest in Love」だけ見れていないという状態です。
専科公演「ギリシャ悲劇・オイディプス王」を観劇してきました。





《観劇データ》
・ 2015年8月16日(日) 14:30公演 @宝塚バウホール
・ 公演時間 : 14:30-16:00 (1時間30分) 幕間休憩無し
・ 座席 : 7列 上手エリア

↑ 公演前に劇場内喫茶・軽食「ブライト」でミニサンドイッチセット(600円)で軽く食事をしました。 公演前(星逢一夜の15時公演、オイディプス王14時半公演)に一息入れる人で満席でした。
《観劇記》
・ 専科メンバーについ1ヶ月前に「1789 バスティーユの恋人たち」東京公演が終わったばかりの月組メンバー、そして一部の宙組メンバーを加えてのキャストで繰り広げられる《ギリシャ悲劇》。
タカラヅカの舞台の題材としてはあまりこういうのは似合わないな、という先入観がまずは大きく働いてしまいました。
幕間休憩無しの1時間30分ぶっ続けのお芝居、11場構成ですが、セットは最初から最後まで全く同じで進んで行きます。
物語の進行役・巫女に扮する憧花ゆりのさん、コロスの長に扮する夏美ようさんの2人+コロス扮する若手さん(101期生)が最初から最後まで出ずっぱり。
その中で主役でありほぼワンマンショー的な轟理事が強くもそして儚くて悲しいヒーローを演じます。
・ 自分のクビを絞めるような驚愕の事実がだんだんと明らかになってきて、ほぼ一人芝居と云って良いような流れの中で進んで行くサスペンスタッチの物語は重厚

・ 非常に難解な哲学的な・・という古代ギリシャ文学というイメージはほぼ払拭されましたが、このような重たくて深刻な題材をベースに造られた物語は専科・轟理事でしか出来ない作品だと思います。
お芝居の途中で拍手するタイミングも全く無く、真のお芝居を楽しむ・・・そういう感じですが決して退屈してしまうような内容では無く、淡々として物語が進んで行ってさすがの小柳風仕上げ方は素敵でした。
・ 轟理事ーオイディプス王 : 強烈な印象でこの役を演ずることが出来るのはこの人しかいないです。 貫禄・威勢の良さの前半から打ちひしがれていく演技の上手さは理事ならでは。
2年前に全く歌唱がない「第二章」も演技だけで観客を引きつけた魅力は今回の「オイディプス王」でも健在でした。
・ カチャ(凪七瑠海)ーイオカステ : とにかく美しい、ハッとする美貌にカチャ娘役ファン(?)の《ひかり》は大満足です。 本人は男役を強くご所望されているとのことですが、カチャの娘役はホントに美しいし素敵です。 アイーダ、アムネリス、ジュリエット・・・あらゆる娘役を是非とも観てみたいです。
出番はそれほど多くありませんでしたが、とにかくセンターから登場するとハッとするような光がキラキラを射したような、そんな存在感です。
・ みつるクン(華形ひかる)、コマ(沙央くらま)、飛鳥組長に悠真倫さん、夏美ようさん・・主要な登場人物は多くありませんがこれだけの演者を揃えたら熱演は当たり前。
轟理事をしっかりとサポートする体制が出来ていました。
現代のギリシャは、と言えば経済が破綻した状態ですが、誰かが神託を乞いまともな状態に戻さないと・・・。
以前、訪問したアテネは偉大なギリシャ文明がそのままの姿で残っていて我々人類の宝物のような街(国)でした。 予言者が現れて誰かがその神託に従って早く国情を正常にしなければ・・と今回の作品を見終わった時に真っ先に感じました。