新幹線クラッカー
 久しぶりの鉄ファンの話題。 まず最初に・・・、少し前にTVで中国の高速列車の無残であるまじき行為の映像を多くの人が目の当たりにしたのは記憶に新しいが、その時に『中国の新幹線』という表現を大多数の人が使っていたが、これは大きな間違い。

「新幹線」は日本固有のものであり、決して他国のは「新幹線」ではなくただ単なる高速鉄道である。
強いて「シンカンセン」という固有名詞を使うならそれは台湾だけは許されるものだ。

 さて久しぶり(6ヶ月ぶりくらい)に買った鉄ファンのバイブル・「鉄道ジャーナル8月号」であるが、特集は《世界最速320km/h ヨーロッパと日本》である。
 日本は言うまでも無く、東北新幹線E5系「はやぶさ」で今年3月から320km/h運転を開始し、東京-新青森間を2時間59分で走破する。
一方、欧州ではご存じフランスの高速列車「TGV=Train a Grand Vitesse」が同じく320km/h運転である。

 最新号の「鉄道ジャーナル」ではTGV-EST(東線)体験乗車記、さらには300km/h運転のイタリア高速列車の乗車記が掲載されている。

 ひかりRail☆。の「食娯楽」  ひかりRail☆。の「食娯楽」
 ひかりRail☆。の「食娯楽」

 TGVはフランス駐在時に何度か乗車した。当時は300km/h運転だったが、パリ・リヨン駅を出発してすぐに最高速に達したものの、そのスピードはあまり感じなかった。
だだっ広い平原を直線路の上を走り、景色もフランスの小さな丘が重なる大地の風景ばかりなためだろう。トンネルもなければ、海岸線風景もない、パリからディジョンまで沿線にはこれといって大きな街もない・・・、要するに何時間走っても景色がほとんど変化しないところを走行しているからだ。

 一方で、イタリアの高速鉄道(まだ当時は250km/h運転だったと思う)はフィレンツェからミラノまで乗車したが、山あり、谷あり、途中に街の風景が見える・・・ことから速いなぁ、という印象が強かった。

 1985年にパリに業務研修生で1年間駐在した時にはまだ懐かしいTEE(Trans Europe Express)が全盛時代で、パリ北駅からベルギーブリュッセルまで「TEEルーベンス号」に乗車したのが懐かしくて鮮烈な思い出だ。 全車両1等車のみ、豪華な走るレストラン車両が連結されていてゆったりと流れる車窓の風景を楽しみながらフルコースの食事を味わった。
 ブリュッセルからパリへの帰路の所要時間が約3時間、そのほとんどをレストランカーで過ごすくらいにディナータイムはゆっくりと時間をかける。
日本では信じられない時間の使い方だ。

 まだ「鉄ジャー8月号」は全部目を通していないが、最新の「TGV-EST」の記事が興味深い。
明日の夜はソフトバンクホークスの試合が無いので、しばし欧州高速鉄道の旅でも楽しんでみようか。